「チャン・オクチョン」キム・ソラ“キム・テヒの母役、より可哀想に見えるように努力した”

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写真=29art company
端正な笑顔の中に強い情熱を抱いている俳優に会った。キム・ソラだ。彼女は韓国で26日に放送終了したSBS月火ドラマ「チャン・オクチョン」(脚本:チェ・ジョンミ、演出:プ・ソンチョル)でチャン・オクチョン(キム・テヒ)の母親ユン氏として熱演を披露した。

約6ヶ月間ユン氏として生きたキム・ソラ。その分「チャン・オクチョン」に対する特別な思いを持っていると思った。彼女は「最初の撮影スケジュールがとても厳しかった。山や野原を走ったり、泣いたりするシーンが大半だった。大変だったけど、面白かった。今思ってみればあっという間に過ぎたような気がする。成果がもっとよかったらいいなと残念に思う気持ちもあるけど、よかった」と放送終了の感想を伝えた。

「最大限可哀想な母になろうと努力した」

キム・ソラは「チャン・オクチョン」で初めて奴婢役に挑戦した。前作「王女の男」「武神」などでは権力者の妻として富裕層の人生を生きたキム・ソラ。苦労するだろうと知っていながらも「チャン・オクチョン」の出演を決めた理由は何だろうか。

「プ・ソンチョル監督が最初からチャン・オクチョンの母として私に交渉した。その役割をうまくやってほしいと言われた。正直、幼い後輩たちを率いてやっていこうと思ったら目の前が真っ暗だった。でもチョ・サソク(チェ・サンフン)とユン氏の物語から『チャン・オクチョン』が始まると聞いた。従来の「張禧嬪(チャン・ヒビン)」のストーリではなく、特別な何かがあるだろうという期待で始めた」

キム・ソラは人並み外れた思いで演技をした。彼女は「チャン・オクチョンが毒を抱くようになるまで、母の役割が大きかった。悲しさ、恨めしさなどを最大限に表現した方が、オクチョンが毒を抱くことに大きく役に立つと思った。だからもっとたくさん泣いて、もっと可哀想に見えようと努力した。体が大変でも、後輩の感情演技に役に立つのなら、喜んでむしろに巻かれた。最大限可哀想な母になろうと努力した。監督にもその部分に対しては感謝していると言われた」と言った。

劇中のユン氏は奴婢であるだけに、様々な侮辱を受けた。頬を打たれるのはもちろん、モンソクマリ(人をむしろに巻いて袋だたきにする刑罰)までされながら苦しい演技を披露した。寒さもなかなか大きなハードルだった。でもキム・ソラにとっては感情を吐き出すことが最も大変なことだった。「演技をしながら、恨めしくなって涙ぐんだことがある。大変だったのも理由の一つだけど、実際の状況だと思ったらさらに悲しくなった。人間扱いもされないところで涙が込みあがってきた」

「ワーカーホリックだった20代、今は一つの作品に熱中」

「チャン・オクチョン」の撮影は忙しいスケジュールで行われた。時代劇というジャンルの特性上、普通の体力では大変だったはず。しかしキム・ソラには疲れた気配はなかった。むしろ明るく笑いながらポジティブな面をアピールした。

「元々20代の時にすでにワーカーホリックだった。6本くらいの作品を同時に進めた。休まなかった。先に契約を結び、5本ずつ連続でしたこともある。ドラマ、映画、芸能情報番組のMC、ラジオ、勉強など忙しく過ごした。ドラマや映画などには主人公として出演した。今思ってみれば、どうやり切ったのか分からないくらいだ。熱に浮かされた日々だった。私の年齢に合う演技をしてみたらもっと面白い気がする」

7歳でデビューしたキム・ソラは高校生の時まで広告モデルとして活躍した。20代前半に時代劇「天命」で本格的な演技を始め、1990年に出演した映画「真由美」でトップスターの仲間入りを果たした。その後、15年間休まず作品活動をしながら着実に愛されてきた。2008年に出演したドラマ「神の秤」を最後に空白期間を持ったキム・ソラは、2011年に「王女の男」で復帰した。

「空白期間を持ちながら時々働いた。そうしていると、いっぱい考えながら一本ずつするようになった。次のことを考えず、一つに熱中した。そうしながら今までやってきたと思う。それもありがたい。難しいこともあるけど、今演技するのがもっと楽しい。一本ずつやってみると、より情熱的になるし、やるならきちんとやりたいという気もする」

キム・ソラはアメリカで住んでいる家族に大きな支持を受けている。これもキム・ソラの演技活動に大きな力になっている。今回も「チャン・オクチョン」の終了後、家族がいるアメリカに向かう予定だ。

「確かな職業を持っている母親役を演じてみたい(笑) 誰かの母と呼ばれるキャラクターから脱したい。真の役者として記憶に残りたい。最高の俳優になるため最善を尽くすつもりだ」

記者 : パク・グィイム