ゴリラと少女が“俗物”エージェントと出会った時…「ミスターGO!」記者会見

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「僕、今度は命をかけたんだ。先輩もこの映画に命をかけてもらえないかな」

キム・ヨンファ監督の一言がソン・ドンイルの心を動かした。映画「美女はつらいの」が面白かったと話す女優シュー・チャオ(徐嬌)は「キム・ヨンファ監督の映画に出演することになり、本当に嬉しい」と微笑んだ。普段から「僕には国籍があるが、映画には国籍があってはならない」と思うキム・ヨンファ監督は、リンリンの話を通じてまた一つの感動を伝えるという覚悟だ。

29日午前、ソウル中(チュン)区小公洞(ソゴンドン)ウェスティン朝鮮ホテルで映画「ミスターGO!」のイベントが開催された。ここには「ミスターGO!」の脚本と演出を務めたキム・ヨンファ監督と俳優ソン・ドンイル、シュー・チャオなどが参加した。中国の3大メジャースタジオの一つであるファイブブラザーズと投資配給契約を結んだ映画であるだけに、この日のイベントには中国側の関係者とマスコミ関係者も参加した。

「ミスターGO!」はサーカス団で過ごしてきたゴリラのリンリン(リンリン)と、唯一の家族で保護者のウェイウェイ(シュー・チャオ)が悪名高いエージェントソン・チュンス(ソン・ドンイル)に出会い、韓国のプロ野球に進出するストーリーを描いたドラマだ。漫画家ホ・ヨンマンの「第7球団」(1985)が原作だ。

「リンリンを誕生させるために120億ウォン(約107億円)ほどかかった」と話を始めたキム・ヨンファ監督は、「人の演技を演出したことはあるが、ゴリラとは初めてだった」とし「リンリンに求めている演技を引き出すために相当の時間とコストがかかった」と明かした。続いてキム・ヨンファ監督は「無謀な挑戦をしながらリンリンとシュー・チャオのことがとても心配だった」とし、また「特にシュー・チャオは僕にたくさんのインスピレーションをくれた。僕の方が学ぶほど、素敵な演技を見せてくれた」と感謝の気持ちを伝えた。

2008年にデビューしたシュー・チャオは「ミスターGO!」を通じて初めて韓国映画に出演した。シュー・チャオは「映画が特別だと思った」とし、「韓国語やサーカス芸、人間と動物の感情など、新しい知識や経験ができると思い出演を決めた」と説明した。撮影2ヶ月前から韓国語の勉強をしたとするシュー・チャオは「言語より、感情表現が大変だった」としながら、劇中の韓国語の台詞を披露したりもした。

「美女はつらいの」(2006)「国家代表!?」(2009)に続き「ミスターGO!」でもキム・ヨンファ監督と撮影したソン・ドンイルは「ある日『何故いつも僕をキャスティングするのか』と尋ねたら『価格に比べ良い俳優』と言われた」とし「言われた通りにするし、反抗しない俳優だそうだ」と語り、笑いを誘った。「美女はつらいの」の時に長男が生まれ、「国家代表!?」の時に長女が生まれたソン・ドンイルは「『ミスターGO!』を撮影しながら次女が生まれた」とし「妻は『キム・ヨンファ監督の映画には出演しないで』と言うほどだ」と語った。

ソン・ドンイルは「ミスターGO!」を撮影しながらキム・ヨンファ監督に「リンリンくらいの演技をしなさい」と良く言われたと告白した。「僕のギャラはリンリンが落とす金を拾うだけで十分だ」と冗談を言ったソン・ドンイルは「生まれてから、実際にゴリラを見たことがなかったが、リンリンは僕に想像力を育ててくれた相手役」と伝えた。

この後、中国上海、広州、北京でイベントを開催する「ミスターGO!」は、7月に韓国で公開する予定だ。

記者 : イ・ジョンミン、イ・ホンヒョク