「大風水」放送終了、酷評の中でも“根気”が生んだ有終の美

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※この記事にはドラマ「大風水」の結末に関する内容が含まれています。
写真=SBS
SBS水木ドラマ「大風水」(脚本:ナム・ソンニョン、パク・サンヒ、演出:イ・ヨンソク、ナム・ゴン)が、物足りなさを残しながらも有終の美を飾り、全35話の大長程を締めくくった。

7日夜に韓国で放送された「大風水」は、王になったイ・ソンゲ(チ・ジニ)と、結局紫微垣局(チャミウォン局)を見つけたモク・チサン(チソン)の姿を中心に、新しい国と人物たちの希望を予告しながら放送終了を迎えた。

「大風水」の始まりは華麗だった。乱世の英雄であるイ・ソンゲが朝鮮を建国しながら繰り広げられる話を扱ったファクション(事実(Fact)と虚構(Fiction)とを織り交ぜた作品)時代劇である同作は、チソン、チ・ジニ、ソン・チャンウィ、キム・ソヨン、イ・ユンジ、チョ・ミンギ、オ・ヒョンギョン、イ・スンヨン、イ・ジンなど、豪華な出演陣を整えていた。

演出陣の貫禄もあった。「無敵の新入社員」などを執筆したパク・サンヒ、ナム・ソンニョン脚本家と、「イルジメ【一枝梅】」(2008)「妻が帰ってきた~復讐と裏切りの果てに~」(2009)などを演出したイ・ヨンソク監督が演出を務めた。既存の時代劇とは違って滑稽な姿で描かれた太祖(テジョ)イ・ソンゲ、風水地理と時代劇の出会いなど、新鮮な試みが注目され、制作費200億ウォン(約17億円)の大作として関心を集めた。

しかし、その長所は逆に短所になった。「大風水」は、人物一人一人の物語と歴史的な意味を詳しく再編成したことで、劇の蓋然性を落としてしまった。ドラマが物語ろうとすることは明確だったが、興味津々なところが段々消えていき、低い視聴率を記録した。

特に「大風水」は、他の時代劇とは異なる風水地理、四柱推命、観相を組み合わせた作品で期待を集めたが、イ・ソンゲという歴史上の人物に焦点を当てることになり、そのような東洋思想が疎外されてしまった。好奇心を刺激しそうな点が多かったが、“風水”はドラマに変わることができず、話の展開の中で淘汰されていった。

これと関連して演出を務めたイ・ヨンソク監督は、昨年11月16日午後「大風水」の記者懇談会で、「欲が多くて、いろんな話を描こうとしている。多くの方に関心を持っていただくためにそうしたが、玉ねぎの皮が剥けるようにたくさんの話が出てきた」と打ち明けた。そして「朝鮮建国に導師たちがどんなふうに寄与し、なぜ高麗が滅びて新しい国を建国しなければならなかったのかを、民の立場で政治的ではなく生活文化的に描こうと思っている」と語っていた。

逆転の機会もあった。ずっと視聴率が伸び悩んていた「大風水」は、“威化島(ウィファド)回軍”という逆転の要素で視聴率が上昇し始めた。「大風水」は1月3日、視聴率10.8(視聴率調査会社ニールセン・コリア、全国基準)を記録し、同時間帯の話題作だったMBC「会いたい」の視聴率を上回る勢いを見せた。「大風水」は、憂慮の中でも俳優たちの好演をベースにして、人物間の関係、剣舞、華麗な宮中衣装、時代像を反映したセットの効果で、歴史的な事実をよく描き出した。

どんな時代劇よりも期待を集めながら始まった「大風水」は、期待が大きかった分、大きな物足りなさを残した。しかし、「大風水」の一貫した根気は新鮮な印象を与えながら視聴者の関心を再び呼び起こし、有終の美という最善の結果を生んだ。

記者 : チェ・ドゥソン