他オーディション出身者にはハードルを高めに…オーディション時代の逆風

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写真=SBS

オーディション出身者の現在…「私たち、○○テレビ局の専属って知ってますよね!」

“オーディション共和国”という言葉自体はもはや新しい言葉ではない。あるオーディション番組の優勝者が決まり、幕を下ろしてもチャンネルさえ変えれば、オーディション番組はいくらでもある。さらに最近では、単に番組が終わったとしても終わりではない。番組出身スターの“ビハインド”や“トークコンサート”など新しいフォーマットの特集を制作する。既存番組に興味を持っていた視聴者ならその番組も思わず見てしまう。

歌から始まったオーディション番組は、タレント性や才能、料理など様々な分野に広がり、だんだん細分化されている。同じ“歌”であってもスーパースターを目指すオーディション、K-POPスターを目指すオーディション、偉大なスターを目指すオーディション、人生最後の挑戦を夢見るオーディションなど、様々である。“ママ”たちのオーディションが登場するかと思いきや、来年1月には子供向けのオーディションも始まるという。

オーディション番組が氾濫し、挑戦者たちは条件に合う番組を探して登録し始めている。各番組の性格が異なってから現れた現象である。審査委員も重要な考慮の対象となっている。憧れの審査委員が出演している番組に挑戦するのである。自らの可能性を他の人より分かってくれる、あるいは自分の夢見た未来を描いてくれる人物を選ぶのである。

しかしここで考えるべきなのは、“オーディションの後”である。他のオーディションはまだいいが“歌”のオーディションの場合はさらに厳しい。オーディション初期より出身者が多くなり、一番組での注目がブレイクにつながることは難しくなった。「他のオーディション番組でTOP3まで上がった」と自己紹介する挑戦者が増えたのもそのためである。オーディション番組に参加し、良い成績を上げたことが自己紹介の方法のひとつになったわけである。

このようにオーディション番組の出身者が増えることで、その間少しずつ解禁の兆しが見えていたテレビ局の“出演者規制”が行われている。そのため、業界では「私たちは○○専属だ」と自嘲気味の冗談も登場している。オーディション番組が放送された特定のテレビ局の番組にのみ、比較的自由に出演でき、そのテレビ局に呼ばれたらいつでも出演しなければならないということである。

複数の業界関係者は「KBSは相対的にオーディション番組の出演者に対して出演させる機会を設けていたが、最近はそうでもない。自社制作番組の『私の人生最後のオーディション』が終わるまでは他オーディション番組の出演者を『ミュージックバック』に出演させないという」と口を揃えている。他局も事情は変わらない。自社制作のオーディション番組が始まると、他局オーディション出身の歌手は出演させないのが現実である。

才能がある人にチャンスを与えるのも重要である。しかしさらに重要なのは彼らがどんな未来を迎えるかと言うことである。「SUPER STAR K」出身アーティストが「K-POPスター」や「私の人生最後のオーディション」で存在感を発揮した出演者とグループを組んで「スターオーディション偉大な誕生」が放送されるMBCに出演する姿は見ることができないのだろうか。

記者 : イ・オンヒョク、イ・ジョンミン