ペク・アヨン「すごく成長した、表現豊かになったという声が聞きたいです!」

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写真=JYPエンターテインメント

オーディションのスターから歌手に…デビューアルバム「I'm Baek」発表

ときには歌手のイム・ジョンヒ、ピョル、またはIVYのようにも見える。だが、彼女らとは確かに違う。最初は低めに歌うが、いつの間にかパワフルになるボーカルは、さっぱりしていながらも淡白な感じを与える。SBS「K-POPスター」TOP3で新人歌手としてデビューしたペク・アヨンのことだ。5曲が収録されたデビューアルバム「I'm Baek」を発表したペク・アヨン(20)に会った。

「K-POPスター」終了後4ヶ月間、ペク・アヨンはJYPエンターテインメントに入り、適応する時間もなくデビューの準備に励んだ。そのうち2ヶ月は学校(湖原大学 実用音楽科)に通いながら午後10時までトレーニングを受け、1ヶ月前には所属事務所の練習生の実力を評価する「練習生ショーケース」のステージに立ち、デビュー前の検証を受けた。


2PMジュンスとのレコーディング、最初は怖かったが…

デビュー曲「遅い歌」は、恋人と別れた後の心境を描いた楽曲だ。自らバラードの方が得意だと思っていたペク・アヨンは「もう少し成長したという感じを与えたかった」と打ち明けた。リフレイン(繰り返し)で高音を長く伸ばす部分があるが、これは初めての試みであった。ペク・アヨンは「パク・ジニョンプロデューサーに個人レッスンを受けた」とし「話すように歌う方法、空気半分、声半分、強弱を調整する方法などを熱心に習った」と伝えた。

「アルバムのトラックリストが公開された後からコメントを見ると、多くの方々が『パク・ジニョンがペク・アヨンに曲を与えなかったのか?もらえなかったのか?』と言われていました。絶対に違います。パク・ジニョンプロデューサーの曲が出る前に「遅い歌」が出ました。聞いたらあまりにも良かったので『アルバムに収録したい』と意見を出しました。曲が先に出たのでパク・ジミンより早くデビューすることになりました。運が良かったと思います。プロデューサーの楽曲は受けなかったけれど、その分プロデューサーに教えてもらったので悔いはありません」(彼女と同行したJYPのある関係者は「受けられなかったのではなく、受けなかったのだ」と言った。)

Epitone Projectの「とどまる」は、最後まで「遅い歌」とタイトル曲として悩んだ曲だ。2時間でレコーディングを終えた「とどまる」に対し、ペク・アヨンは「JYP歌手の中で初めてEpitone Projectから曲を受けた」とし「寂しくてかすかな感じが良く伝わったようだ」と満足感を示した。ミディアムテンポの「Love、Love、Love」とピョルと共同で作詞した「あなたが離れてゆく」は、まるでピョルの曲「12月32日」を連想させる。

所属事務所の先輩である2PMのジュンスは、ペク・アヨンに「Always」をプレゼントした。レコーディングする前にものすごく緊張したというペク・アヨンは「作曲家である前に音楽界の先輩でしたし、また希望すれば直接手本を見せてくれたりもしました。それで理解しやすかったと思います」とし、「先輩は、本当に親切でした。たくさん褒めてくれて、歌いながらへこむことなくいられました」と感謝の気持ちを表現した。


「K-POPスター」シーズン1、出演しないつもりだったが…

大学入試と一緒に準備した「K-POPスター」は、ペク・アヨンにそれこそ“新しい人生”を与えた。パク・ジミン、イ・ハイと共にTOP3に上がり、キャスティングを待ってJYPエンターテインメントに入った。1ヶ所からでも連絡が来てほしいと切実に待っていた彼女は「JYPエンターテインメントから一番最初にオファーが来て迷わず契約した」と明かした。音楽の好みが良く合うと思っているためなのか、自身の選択に悔いはないという。

「『K-POPスター』に出演しなかったら、ずっとオーディションを受けていたと思います。そしてシーズン2を準備していたと思います(笑) 実は、シーズン1には参加しないつもりでした。以前『スーパースターK』のブースオーディションから落ちましたので。5曲も歌いましたが。そんなことがまた起きるのではないかと心配になって迷いました。そうするうちに京畿道(キョンギド)青少年芸術祭で友達とデュエット曲を歌って大賞を受賞したし、1次合格権を得て『K-POPスター』にも出演することになりました」

清らかな声が魅力的なペク・アヨン。“鋼鉄心臓”と知られているが、実はステージに上がる前はとても緊張する方だという。「歌を歌うとどんどん気楽になる」と語る彼女をみると、生まれつきの歌手だということを実感させる。トレーニングを通じて、顔をしかめずに音を出す方法、力を抜いて話しかけるように歌う方法などを身につけ、やりがいを感じたというペク・アヨンは「『K-POPスター』の同僚たちと必ず『人気歌謡』の控え室で会おうと言ったが、本当に会ってみると不思議な感じがしました」と微笑んだ。

バラードでデビューしたが、ペク・アヨンのカラーは一つだけではない。「K-POPスター」で少女時代の「Run Devil Run」を歌った彼女を思い出せばすぐに分かるだろう。ペク・アヨンは「基本からきちんと身に付けていない状態でダンスだけを覚えた。今ダンスは基本から習っているので、うまくいけばダンスナンバーにも挑戦する」と語った。これからは、ミュージカルにも出演することが目標だ。そして、作詞作曲の勉強に励み、いつかは自作曲だけのアルバムをリリースしたいという希望も覗かせた。

「オーディション番組出身という負担は当然あります。デビューしたら『K-POPスター』の頃と比較されると思います。でも、『ペク・アヨン、K-POPスターのときと同じだね』という声だけは本当に聞きたくありません。短い間でしたが、着実に準備してきたので。すごく成長した、感情表現も豊かになったという声を聞きたいです」

記者 : イ・オンヒョク