“爪を隠した女優”ミン・ヒョリン…我々が知っておくべきこと

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「風と共に去りぬ」の女優ミン・ヒョリンのポテンシャルが弾けるときが来た

女優ミン・ヒョリンが忙しくなった。今年だけで2本の映画が公開または、公開を控えているためだ。映画だけではない。自らも女優の道について真摯に考えていると、跳躍のオーラを出していた。

2011年映画「サニー 永遠の仲間たち」でミン・ヒョリンが持っている女優としての素質が見れたとすれば、今年は演技に対するミン・ヒョリンの熱い情熱を感じられる。単純に「ミリオネア・オン・ザ・ラン」と「風と共に去りぬ」に相次いで出演したからではない。むしろ2本の映画の撮影を終えてからの休息の期間のお陰だ。

ミン・ヒョリンは3月から6月までの約3ヶ月間、あらゆる活動から離れ、休みを取った。充電になったと思いがちだが、尋ねてみるとむしろストレスだったようだ。自身が歩んできた道を省みて、考えの整理が必要だった瞬間だったそうだ。

今回のインタビューはミン・ヒョリンが休みの期間を通じて整理した考えを土台に進行した。彼女の、ミン・ヒョリンの知らなかった真の姿を発見できると思う。

ミン・ヒョリンは内面を満たす方法が分かる、大衆と疎通したがる女優

ミン・ヒョリンが最初から役者だったわけではない。2006年、ある衣類メーカーのモデルとして抜擢され、それと同時に歌手として芸能界デビューを果たした。本格的な演技は2009年フィギュアスケートをテーマにしたドラマ「トリプル」から始まった。その後短編映画といくつかのドラマに出演し、女優としての土台を築いた。

「最初に演技を始めたとき以来、『私って上手くやっているのかな』と思いはじめました。考えることが多くなったのです。頑張るつもりでいたが、ふと堂々巡りのような気がしました。最初にこの仕事を始めたときは、お金や名誉よりは、私の名前で堂々とやっていくと考えていましたが、知らぬ間に上ばかりを目指していたと思います」

自ら診断した結果だった。情熱と貪欲を混同していた瞬間、自身を省みる時間ができたことになる。映画を見たり本を読んだり、公園などで一人で座り、空想することが多かった。「私の生活は、他の人から見て、それほど面白くないと思います。単純だからです」と言いながら笑う姿に、大衆と疎通しようとしていた彼女の姿が重なった。

Twitterブームが巻き起こる前に、既にアカウントを持っていたほど、ミン・ヒョリンは「アーリーアダプター(新しいものを早期に受け入れ、他へ大きな影響を与える人)」だった。ミン・ヒョリンはTwitterに自身の考えを書き込み、それに対するファンの質問に毎回答えるほど、疎通に積極的だった。しかしある人が投げた一言が彼女がTwitterをやめるきっかけとなった。

「いちいち答える姿に、ある方が『暇そうですね』とメンションを送りました。それを見て『あ、仕事にもっと集中しないと』と思い、それでやめるようになりました」

傷つける言葉だったかも知れないが、ミン・ヒョリンは自身を省みるきっかけにした。だからと言って引きこもるのも彼女には似あわない。ミン・ヒョリンは、何かを準備する姿をファンと共有したいとしながら、ブログを作る予定だと言った。

プライベートよりは興味のあるライフスタイルや良い情報を共有したいそうだ。本と映画を通じて受けた感動を共に分かち合いたい気持ちもあるという。ミン・ヒョリンはこのように、大衆との疎通を求める女優だった。

ミン・ヒョリンは作られたスター?いや、真剣に悩む“女優”

若くして歌手としてデビュー、その後役者デビューしたことから、度々非難されることがある。企画され、作られたスターだとのことだ。しかし残念ながら、ミン・ヒョリンが強調することを聞いてみると、そのような批判は、大きなお世話のような気がする。

「作品をするときは、理由がないとしたい気分になりません。だからなかなか選べません。30を境に演技に対する成熟した姿勢を身に着けたいです。大きい役割よりは私が本当に必要なキャラクターを演じたいです。いつもの自分ではない姿を発見できる作品も良いでしょう。それだけ、成熟すると思います」

「もちろん、会社が求める部分もあるじゃないですか。キャリアを積まないと更に良い機会が来ないので、その間バラエティや他の番組に出演したりもしました。今すぐ変わることは難しくても、これからは少し余裕を持って作品に接したいです」

「オダギリジョーが出演した映画「奇跡」が大好きですが、そこでジョーはいくつかの場面でしが出ないものの、作品を輝かせます。子供たちの飾らない演技も良かったし、オダギリジョーのもう一つの姿を見たと思います。韓国でオダギリジョーのような俳優が、あのような役を演じると心配する視線もきっとあったはずです」

与えられたからと言ってなりふり構わずするのではなく、真剣に悩み、考え、作品を選択したいというのがミン・ヒョリンの願いだった。「そうなるためにも会社ともいっぱい話し合い、接合点を探すために努力する」と付け加えた。


ミン・ヒョリンが冷たく、作られた人?…“リアリティ”そのものだ

実際ミン・ヒョリンの心配は他にあった。一部の大衆がミン・ヒョリンに対し持っている視線を、彼女もやはり気にしていた。人々が近づき難い、いわゆる「氷姫」のようなイメージに対する心配だった。

「ミン・ヒョリンと言えば『作られたみたい。近づき難い』と思う方々がいます。私がすごいというよりは、周りに対し反応が薄そうなイメージだからだと思います。親近感が湧かないって感じ?もちろん、演技をするときはしっかりするために努力しますが、その他の状況では、私はあまり整理ができないタイプです(笑) そのような誤解を解きたいです。自然で親近感を感じられる人です」

半ば冗談混じりに言ったが、きっと確かな悩みであった。それでも彼女の真の姿を見極めてくれる人ができるたびに、大きい力と慰めを得るという。同じ作品を通じて、ミン・ヒョリンと共演した俳優チョ・ソンハがこのようなことを言ったという。「女優ミン・ヒョリンは隠された爪のような人、いつか彼女の真の姿が現れるはず」と。

記者 : イ・ソンピル