2012年上半期の韓国映画界…ヒットを支えるのは“30~40代”

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写真提供=シナジー、CJエンターテインメント、ロッテエンターテインメント
シニア層が韓国映画界で新たな観客として話題となっている。

映画振興委員会が発表した報告書「2012年上半期の韓国映画産業」によると、2012年上半期に劇場を訪れた観客数は8279万人で、昨年上半期の6842人に比べて12%上昇した。これは2000年代に低下した観客動員数上昇率を引っくり返した結果である。

この上昇率には30~40代の観客の力が大きかった。2012年上半期は韓国映画の大ブレイクが目立つ。興行成績のトップを記録した10作品のうち、7作品が韓国映画である。上半期に「アベンジャーズ」のようなハリウッド映画が韓国映画界で大人気を集めたものの、映画「悪いやつら」「僕の妻のすべて」「建築学概論」「ダンシング・クィーン」「折れた矢」「火車」「後宮の秘密」などが大ブレイクし、2012年上半期の歴代最高の観客動員数(4417万8714人)を記録した。

映画振興委員会は、2012年上半期の韓国映画の観客動員数と売り上げ増加の要因として「30~40代の観客層の確保に成功したことによる観客層の拡大と、完成度の高い映画の成功がある」と見ている。30代のほのかな初恋の思い出、主婦のアイデンティティ、司法の定義と資本主義に対する批判、エロティックな要素を通じて人間の欲望を描くなど、若い世代には理解しがたい映画が大ブレイクした。

実際にロッテシネマの会員を対象とした映画の年齢別・男女別による分布を見てみると、30代に切ない初恋の思い出を回想させた映画「建築学概論」は恋愛映画であるにも関わらず、30代男性が32.45%を占めている。これは20代男性の31.56%を上回る結果であり、恋愛映画の主な観客層である20代女性35.66%と同じような結果でもある。

特に、R指定を受けた映画「後宮の秘密」は、男性観客のうち30代が29.97%を記録し、40代が25.51%を記録するなど、20代の23.41%を上回るシェアで注目を集めている。

2012年上半期の興行成績TOP10に入っている韓国映画も同様である。30代は主な観客層ではないが、映画の主な観客層である20代に続き、映画の大ブレイクを牽引した。

このような傾向は当分続くものと見られている。7月はある一家の大黒柱として災害を乗り越える過程を描いた災害映画「ヨンガシ 変種増殖」が韓国で5日に公開されており、30~40代の観客の若き頃に人気を集めた「バットマン」のプリクエル(前章)であり、「ダークナイト」の最終章「ダークナイト ライジング」が韓国で19日に、日本では27日に公開される。

記者 : キム・ミリ