IU、初のソロコンサート…彼女が愛される3つの理由

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写真=LOENエンターテインメント
“国民の妹”IU(アイユー)が6月2日と3日、慶煕(キョンヒ)大学・平和の殿堂でコンサート「REAL FANTASY」を開催、初の全国ツアーのスタートを切った。IUのコンサート会場には2日間で、8000人の観客が訪れた。合計6800人の有料観客を動員し、女性ソロ歌手としては独歩的な底力を見せつけた。観客をとりこにしたIUのコンサートの魅力は何だろうか。


1. アイドル顔負け、目も耳も楽しませてくれるステージ

16歳でデビューしたIUはいつの間にかデビュー5年目を迎えた。彼女は初の単独コンサートで、さまざまなジャンルを選曲しアレンジして観客に聞く楽しさを与え、幻想的なステージの演出とリメイクダンスでアイドルさながらの視覚的な楽しさを届けた。

この日IUは幻想的なオープニング映像をバックに、アーバン・ポップス・オーケストラの壮大なサウンドに合わせ「残酷童話」を熱唱しながら登場、コンサートの熱気を高めた。そのため、「ノランナ(君と私)」「Everything's Alright」で観客はさらにヒートアップした。

IUはファンにあいさつした後、「昨日よりお客さんが多い。特に、昨日より女性の方が多くて本当に嬉しいし、感謝しています」と女性ファンを喜ばせた。続いて「ファンタジーと現実を行き来するステージをお見せします」とコンサートのコンセプトを説明し、期待を高めた。

IUは慶煕大学・平和の殿堂がワイヤー使用不可な会場であることを考慮し、2階席と3階席にいるファンのために、可愛らしい月のセットに乗って登場した。彼女はアコースティックギターを演奏しながら、「桃」「ある60代老夫婦の物語」「白いタンポポ」を熱唱し、少女らしい感性を披露した。特に、父親の十八番(おはこ)だという「浪漫について」はIUの切ない高音が加わり、オリジナルとはまったく異なる雰囲気を作り出した。

IUはファンのリクエストにヘッドセットを着用し、「一日の終わり」「Love attack」「マシュマロ」「叔父」の振り付けを、両手を使って踊り、アイドルさながらのダンスの腕前を披露した。特にブラック・アイド・ピーズの「Boom Boom Pow」に合わせてパワフルなポッピンダンスを踊った後は、Rain(ピ)の「Rainism」とマイケル・ジャクソンのムーンウォークに続くリメイクダンスを披露し、ファンに見る楽しさを与えた。

しかし、ファンを驚かせたステージは4Minuteのキム・ヒョナとBEASTのチャン・ヒョンスンの「Trouble Maker」。この日IUは少女らしさを強調したワンピースでステージに上がることが多かったが、「Trouble Maker」では短いホットパンツを着て登場し、ファンをびっくりさせた。衣装だけでなく、キム・ヒョナのセクシーウェーブダンスまで完璧に踊り、ファンを熱狂させた。


2. 一人でも上手、IUのMC

デビュー5年目の余裕だろうか。生放送のSBS「人気歌謡」のMCを務めているおかげだろうか。IUの落ち着きがあり、センスのある進行は退屈する隙を与えなかった。

真っ先にIUは「写真撮影はご遠慮ください。写真を撮ってもかまわないですが、次のコンサートを見る他の観客のためにシェアはしないでください」とファンを説得し、注意を促した。彼女は「客席の反応がよければ、フォトタイムのチャンスが増えるかもしれないので、たくさん呼びかけてください」と自然に観客の呼応を誘導した。

コンサート時間に遅れたファンには「オープニングが見れなくてどうするんですか。来週の蔚山(ウルサン)コンサートのチケットがまだたくさん余ってるよ?オープニングを見るために蔚山か釜山(プサン)公演に来たらどうかしら」と軽口を叩き、コンサート会場で笑いが起きた。

その後、ファンのメッセージから一つを選び、電話をかける“メッセンジャーIU”では数回のハプニングが起きたにもかかわらず、落ち着いて対応し、スムーズに進行した。「ギャラクシーノートって本当に大きいんだ」のようなIUのストレートな言い方も笑いを誘った。

何よりもIUの堂々とした進行はパク・チソン選手に関心が集中したときに、もっとも輝いた。彼女はパク選手に関心が集中すると「他を見ちゃダメだよ。私だけ見て」と愛嬌たっぷりのすねっぷりでざわついた雰囲気を整えた。


3. ファンのためのサプライズイベントが満載

IUは今回のコンサートでファンのメッセージを選び、電話をかける“メッセンジャー”イベントを企画し、目を引いた。ファンと共感し、彼らの願いを叶えるためのサプライズプレゼントなのだ。この日は恋人に反対され、コンサートに来れなかった男性ファンに電話をかけて特別な思い出を作った。

コンサート会場に来たことを思い出として残せるように“フォトタイム”も設けられた。写真撮影を遠慮するようにお願いしたIUは、3分間はファンが思いっきり写真を撮ることができるように機会を与えた。彼女はファンのために移動し、ファンから求められたさまざまなポーズをとりながら楽しくフォトタイムに応じた。「昨日の写真はあまり可愛くなかった。キレイに写らないと」とぼやく姿が可愛かった。

少数の女性ファンのために、豪華な男性ゲストもキャスティングした。初日はLeessang (リッサン)、Ra.D、イ・ジョクが、2日目は2AM、Ra.D、ホ・ギョンファン、イ・スンギがステージに登場し、自分の意思もしくは、彼氏の意思でコンサート会場を訪れた女性ファンを楽しませた。

このように2時間30分もの間、さまざまな魅力をアピールしたIUはアンコール曲「私の手を握って」「愛を信じます」を最後に、コンサートを終えた。彼女は自身の武器である“3段ブースター”だけでなく、アイドル顔負けの華麗なダンス、親しみのある進行で完璧なステージを披露した。

ソウルコンサートを成功に終えたIUは今後、蔚山、全州(チョンジュ)、水原(スウォン)、釜山、大邱(テグ)を回り、ファンに出会う予定だ。

記者 : オ・ミンヒ