キム・ゴウン or チョ・ヨジョン「韓国のタン・ウェイは誰?」

OSEN |

大胆な露出と濡れ場を入れた映画として最も言及される映画の一つは、アン・リー監督の「ラスト、コーション」だ。「ラスト、コーション」は2007年第64回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞し世界的に認められた秀作で、大胆な露出シーンにも関わらず秀逸のドラマと美しい映像で多くの観客を魅了した。特に、ヒロインのタン・ウェイはこの作品で一躍世界的なスターとなった。

R-19映画ブームで熱くなっている最近の韓国映画界は「ラスト、コーション」を思い浮かばせる。特にヒロインが中心となるドラマという点で“韓国のタン・ウェイ”たちの対決と呼ばれることもある。

先月25日公開された「ウンギョ」と6月に公開を控えた「後宮の秘密」が代表的だ。ハリウッド大作映画「アベンジャーズ」とともに映画館へ観客を牽引している「ウンギョ」のヒロインを演じたキム・ゴウンは、大胆な露出さえも忘れさせる演技力と爽やかなイメージで観客を圧倒している。

同映画でウンギョを演じるキム・ゴウンは、イ・ジョクヨ(パク・ヘイル)とソ・ジウ(キム・ムヨル)の間での、微妙な葛藤と欲望の感情をきめ細やかに表現している。競争率300倍とも言われたオーディションを勝ち抜きウンギョ役を掴んだことも十分理解できる。特に、天真爛漫さと官能美を行き来しながら二人の男を魅了し、致命的な葛藤を生むところは「ラスト、コーション」のタン・ウェイの姿と重なる。

キム・ゴウンが新人としての斬新な魅力に溢れているなら「後宮の秘密」のチョ・ヨジョンは成熟美をアピールしている。チョ・ヨジョンは美しい古典美に権力と欲望が混ざり合う濃厚なベッドシーンを演じた点で「ラスト、コーション」のタン・ウェイを連想させた。

エロティック宮中時代劇を標榜する「後宮の秘密」は、映画「バンジージャンプする」や「血の涙」で演出力を認められたキム・デスン監督がメガホンを取ったため、映画界では「『ラスト、コーション』をも凌ぐ魅惑的な作品になる」と期待されている。大胆な露出シーンのため女優のキャスティングは容易なものではなかったが「春香秘伝 The Servant 房子伝」で役者としての存在感を高めたチョ・ヨジョンが、再び勇気を出した。

チョ・ヨジョンは、愛を守るため後宮に入り、生きるために変わるしかなかった女性ファヨン役を演じ“悲壮・濃艶・純粋・哀切”などの様々な感情を表現する予定だ。愛に狂い、復讐に狂い、権力に狂い、狂わなくては生きていけない、辛く厳しい宮で繰り広げられる愛欲の情事、狂気の政事を描くこの作品でチョ・ヨジョンは、単純な濡れ場シーンを超え、権力と人間についてのメッセージを伝える。

記者 : チェ・ナヨン