教育実習生キム・ヨナ、メディアには言いづらい率直な告白

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フィギュアの女王キム・ヨナ、眞善女子高で教育実習

8日午前9時40分、ソウル駅三洞(ヨクサムドン)眞善(チンソン)女子高校の教育情報化図書館では、フィギュアの女王キム・ヨナの登場と同時に大きな歓声が上がった。同日はキム・ヨナ選手の4週間の教育実習の初日であった。

たくさんの取材陣が集まる中、眞善女子高校の2年11組の生徒たちは“オリンピックチャンピオン”教師を大きな拍手で迎えた。生徒たちは“世界トップのフィギュアスター”が自分たちの教育実習生になったことにウキウキしている様子だった。

「不思議です。キム・ヨナ先生!後頭部がきれい。肌もきれい」(2年11組 ソ・ユンジョン)
「テレビで見ていたスターが先生として来るなんて、不思議で嬉しい」(2年11組 ムン・ソヒョン)

2年11組41人の生徒たちは多くの取材陣の中でも明るく笑いながら、それぞれの感情を素直に表現した。そんな大胆な生徒たちを前に、キム・ヨナ選手は落ち着いて“フィギュアスケート”の授業を行った。フィギュアスケートの理論をじっくり説明していたキム・ヨナ選手は、しばらくして生徒たちに突然質問を投げかけた。

「アクセルジャンプの名前がなぜアクセルなのか分かりますか?」(キム・ヨナ)
「初めてアクセルジャンプを試みた人の名前にちなんでアクセルです」(生徒)

生徒の答えに、キム・ヨナは満足そうな表情をした。明るく笑う生徒を見ながら、キム・ヨナ選手は「勘で当てたんじゃないですか?」と軽いジョークを言った。

そのひと言でやや硬直した雰囲気であった会場が笑いに包まれた。


“率直なヨナ”に、教員歴25年の教師も笑顔

しばらくするとキム・ヨナ選手は授業のために真面目な表情でモニターを見つめた。キム・ヨナ選手は、自身の試合映像を画面に流し、直接ポーズを披露したりもした。生徒たちとの壁を崩すために、メディアには言いづらい率直な告白までした。

「エッジ(ジャンプ)には、アクセル、サルコウ、ループがありますが、私はループが一番苦手です。ループは試合でも1回しかやったことがないので、映像もひとつしかありません(笑)」(キム・ヨナ)

その姿を後ろから見守っていたキム・スンイル先生(53歳、2年11組の担任)の顔には笑みが広がった。25年間教職(体育)に就いているキム・スンイル先生から見てもキム・ヨナ選手の授業は満足の行くものであったという。キム・スンイル先生は「私が教えている(体育)教科と関連があるため、キム・ヨナ選手が私のクラスを担当することになったようです。世界的な選手を間近で見ることができ、感激しています。(これから)しっかり指導していきます」と述べた。

「今日初めて出勤しました。生徒たちがちゃんと理解しているかどうか分かりませんが、良い先生として記憶に残るように頑張ります」(キム・ヨナ)

キム・ヨナ選手は、午前10時30分、1時間余りの「教育実習」のメディア公開を終え、4週間の授業に臨む気持ちを語った。「いい先生として記憶に残りたい」という言葉に生徒たちは暖かい拍手で答えた。


眞善女子高校の生徒たち「私たちもキム・ヨナ先生に会いたい!」

キム・ヨナ選手が授業を終え外に出ると、眞善女子高校の生徒たちは教室の窓を開け、大きな歓声を送った。多くの生徒たちがキム・ヨナ選手を見るために教室から出て外へ繰り出してきた。

しかし、この日は2年11組の生徒たちを除き、他のクラスの生徒たちはキム・ヨナ選手を見ることができず、イライラしていた。安全上、眞善女子高校側で他のクラスの生徒たちの出入りを禁止していたからだ。キム・ヨナ選手の教育実習クラス(2年11組)の1年下の1年11組の生徒たち(クォン・ジンギョン、キム・ヒョジュ)は残念な気持ちを語った。

「1ヶ月前からキム・ヨナ選手が来ると聞いていたけれど、信じられませんでした。それが昨日とうとう『明日、来る』と言われて本当に楽しみにしていました。けれど、キム・ヨナ選手に会えなくてとても残念です。私のクラスも11組なのに、1年生なので教育実習の先生がいません」(クォン・ジンギョン)

「はぁ、(ヨナ選手に)会えなくて気持ちが晴れません。来年は私たちのクラスの教育実習生としてキ・ソンヨン選手に来てほしいです。無理ですよね(笑)」(キム・ヒョジュ)

来る“教師の日”を迎え母校を訪問した大学生のパク・へジュンさん(20)、イ・ソヨンさん(20)は“フィギュアの女王の教育実習”に興味を示しながらも、「学校を早く卒業してしまって残念」と話した。

「お世話になった先生にお会いして、キム・ヨナ選手が来るというので、母校を訪れました。写真を撮ろうと待っています(笑) 後輩たちが卒業生のFacebookにも自慢するメッセージを残していて、私たちもじっとしてはいられないと思って」(パク・ヘジュン)

「私は(大学の)授業を抜けて来ました。1年早く高校を卒業したことが残念でなりません。友人同士で『私たちの学年はもうだめだわ』と愚痴を言ったりしていました」(イ・ソヨン)

フィギュアクイーンキム・ヨナ選手の教育実習初日は、たくさんの生徒で大賑わいの中終わった。“キム・ヨナ”というプラカードを持った生徒、キム・ヨナを見るために階段を駆け上がる生徒たちの姿は、キム・ヨナの人気の高さを実感させた。

今後4週間にわたって行われるキム・ヨナ選手の教育実習は今後どのような話題を呼ぶだろうか。教師に変身した“フィギュアの女王”キム・ヨナと、大胆な2年11組の生徒41人がこれから繰り広げていくストーリーが楽しみである。

記者 : クァク・ジンソン