2012年はアイドル戦国時代?厳しい競争の中でアイドルグループが生き残る方法

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韓国音楽業界の2012年は、アイドルグループの戦国時代と言っても過言ではないだろう。

各芸能事務所は、自社所属のアイドルグループを地上波3局の音楽番組に出演させるために必死になっている。放送局関係者に自社所属のアイドルグループのどんなところが他のアイドルグループと違うのかをデータで公開しながら絶え間なくアピールするというように、積極的なPRに乗り出している。

アイドルグループたちも自分たちならではのタレント性や才能をアピールしながら競争を繰り広げ、他のグループより目立つために努力している。

時には間違った発言や行動で問題を起こすこともあるが、その分人気を得るためにはなりふり構わないアイドルたち。

芸能事務所も各事務所の力よりは“キラーコンテンツ”の確保が勝敗を左右すると見ている。“キラーコンテンツ”を持っていないアイドルグループは失敗する。人並みの企画やアイテムではこの競争で生き残ることが出来ない。

このため、各芸能事務所はグループ内に外国語が上手なメンバー、歌の実力が高いメンバー、ダンスが上手いメンバー、抜群の美貌の持ち主やセクシーなキャラクターで人々の視線を引き付けるメンバーなどを配置し、話題を先取るために取り組んでいる。

最近、アイドルグループの所属事務所は、グループがデビューする前から話題を呼び起こすために、様々な方法で話題作りに乗り出している。もし正式にデビューする前に、人々と交流し知名度を高めることが出来れば“成功の半分”が保障されたと言っても過言ではないからである。

デビューする前から“話題の先取り”のために努力しているアイドルグループたちの方法を紹介する。

正式デビューの前に放送を通じてPR

6月の正式デビューを控えたアイドルグループTiny-G(タイニー・ジー)は、MBCの「その女作詞、その男作曲」に出演して存在をアピールした。Tiny-Gはネット上ですでに“道谷洞(トゴクドン)アイドル(地下鉄の駅で夢中になって踊るアイドル)”として話題になっていたため、彼女らに対する関心はますます大きくなっている。

Tiny-Gはデビューする前に、番組を通じて自分たちの音楽、ダンス、スタイルをPRしながら人々との交流を図った。「その女作詞、その男作曲」に出演している女優イ・シヨンと歌手パク・ジェボムはTiny-Gのシングル「ポラリス」の作詞と作曲を担当し、4月24日にはTiny-GのデビューステージとなったMBC MUSIC「SHOW CHAMPION」に出演して、彼女たちを積極的に応援した。

Tiny-G側は「もともとは6月にデビューするつもりだったが、『その女作詞、その男作曲』に出演したことで他の放送局からも出演要請が殺到した。そのため予想より早くデビューすることにした。デビューの前にも様々な活動で人々とのコミュニケーションを図ってきた」と話した。

ガールズグループ「She'z」もデビュー前にシン・ドンヨプとともにバラエティ番組の共同MCを務めることになった。また最近では、Qチャンネル「7番街の奇跡」のMCとして選ばれた。ファンクラブの会員と一緒にトップスターが収録現場に来るのを待つというユニークなフォーマットで話題になったこの番組は、まだデビューもしていないShe'zのメンバー、イ・ジンアとイ・テヨンが出演することでさらに関心を集めている。


バラエティ番組で“音楽+バラエティ”の相乗効果を狙う

B.A.Pはデビューと同時にSBS MTVの「Ta-Dah! It's B.A.P」に出演した。B.A.Pは「音楽だけで勝負をすることも出来るが、人々と共感することも大切だと思った」と話している。

平均年齢10代後半のB.A.Pは素顔でファンに近づき、それが攻を奏して音楽とバラエティの両部門で大型新人グループとして位置付けられた。B.A.Pの出演以降、ガールズグループ「TAHITI」もこの番組に登場しその存在を知らせている。

ある放送関係者は「マルチエンターテイナーを主流とする今の時代で、歌手が音楽だけで人々とコミュニケーションすることには限界がある。バラエティ番組で自然な姿をアピールすれば、音楽のPRにも役に立つだろう」と説明した。

オーディションスター、成功率90%

「K-POPスター」「スーパースターK」などのオーディション番組の優勝者は、アルバムを発売する前からトップスター並みの人気を博す。全国の視聴者が関心を持って楽しんだオーディション番組でトップになることは、ある程度の成功を保障されたとも言えるからである。

優勝者の他にも、生放送での競争に参加した人の中には芸能事務所と契約し、歌手デビューの準備をする人もいる。

音楽業界の関係者は「芸能人や歌手を夢見る人は多いが、その中でダイヤの原石を見つけることは決して容易ではない。オーディション番組ですでに検証された参加者なら、スターになる確率が高い。そのため事務所は彼らと契約を結ぼうとする。オーディションで脱落した参加者でも、練習生として確保し歌手デビューに向け準備させようとする。オーディション番組のおかげである程度の知名度は保証されているため、成功する可能性が高いからだ」と説明した。

バラエティ番組を通じたアイドルグループのメンバー選抜

2PMなどの一部のアイドルグループはオーディションでメンバーを選抜した。

最近、ソン・シギョン、パク・ヒョシンなどが所属しているJELLYFISHエンターテインメント(以下JELLYFISH)はアイドルグループのメンバーを選抜するためにテレビ番組と連携した。

JELLYFISHはケーブルチャンネルMnetで放送されるバラエティ「My DOL」を通じて、参加者10人のうち6人を選ぶことにした。10人の参加者にミッションを与え、その結果を評価し、最終的に生き残る6人を自社のアイドルグループとして選抜する。

「My DOL」はバラエティ番組ではあるものの、アイドルグループを選抜する番組でもあるため、同番組に対する視聴者の関心は高い。視聴者が即座に出す意見は番組に反映され、事務所にとっての参考資料にもなる。

ある放送関係者は「アイドルグループ間の競争はますます激しくなるだろう。様々な方法でグループの名前やメンバーの特性、楽曲を知らせれば成功する可能性も大きくなると思う。大切なのは絶えず、着実に活動を続けること。人々と交流することだ」と話してくれた。

記者 : カン・スンフン