ユ・アイン「ファッションキング」で主役を演じる難しさを吐露

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現在放映中のSBS月火ドラマ「ファッションキング」(原題)に出演している俳優のユ・アインが、主人公のカン・ヨンゴルを演じる難しさを打ち明けた。

20日に京畿道(キョンギド)一山(イルサン)のSBS制作センターで開かれた記者会見で、ユ・アインは「演技しながら一番大変なのは、ヨンゴルが誰も愛さないということです。いつも燃えて、走り続けているのに誰も愛さないヨンゴルの気持ちはあまりにも難しいです」と、イ・ガヨン(シン・セギョン)、チェ・アンナ(少女時代 ユリ)、チョン・ジェヒョク(イ・ジェフン)との四角関係を描く上で、役柄を表現するのが容易ではないと語った。

「ファッションキング」は、ファッションに対する若者らの情熱、恋、成功を描いたドラマ。ヨンゴル、ガヨン、アンナ、ジェヒョク4人の欲望と恋模様が、ヨンゴルを中心に克明に描写される。ヨンゴルはソウル・東大門で苦楽を共にしたガヨンとニューヨークの華やかさを放つアンナの間で心が揺らぐ。

ユ・アインはヨンゴルとアンナの関係について、「アンナは“欲望”で、愛してはいません。ジェヒョクの彼女だからかもしれないですが。東大門で感じることのなかった華やかな女性に魅かれる欲望にすぎません」と語る。ただ、ガヨンに対する愛情や気持ち、憐みや苦々しい感情も愛とは言えず、「ヨンゴルは最後まで素敵な恋愛とは縁がなさそうだ」と予想した。

一方、ヨンゴルとジェヒョクの関係については「ヨンゴルの一番の関心事はジェヒョクで、彼を燃えさせるのもジェヒョクです。ヨンゴルが持つ欲望の頂点にいる人物がジェヒョクだからです」と説明した。

「ファッションキング」は明らかにトレンディドラマである。出演者をみると、平均年齢が23歳にすぎず、最も注目を浴びている俳優や女優らだ。ただ、ドラマの雰囲気は平凡なラブコメディとは異なり、影がある。

同ドラマは脚本をイ・ソンミ、キム・ギホ夫妻が、演出をイ・ミョンウ氏が担当した。3人は2004年に放送されたSBSドラマ「バリでの出来事」の制作に携わった。回を追うごとに、「バリでの出来事」のような“洗練された憂鬱さ”が重なる。ユ・アインもこうした点を否定はしなかった。

「(「バリでの出来事」に比べ)全く新しいとは言い難いでしょうが、新しいスタッフが制作し、新しい世代の俳優らが出演しています。今の時代の感性をある程度反映しているという点では全く異なるドラマであると言えると思います。愛という感情、欲望、食い違う心は時代を問わず共通した部分でもありますから」

「ファッションキング」と「バリでの出来事」の違いとして、出演俳優が違うことを挙げた彼は、「決して変わらないものを新しい世代の俳優が演じ、リードするという点で違った魅力を感じさせることが出来なければならないと思います。100%満足してはいませんが、回を追うごとに少しずつ満足を感じています」と、新世代の俳優によって表現される普遍的な時代の感性に注目してほしいと訴えた。

「(ヨンゴルは)普通の視聴者が期待するファンタジーから脱した、あまりにも現実的な人物です。僕にとっては新鮮で面白い。新鮮で面白いことをしながら視聴者に親しまれれば立派だと思います。でも、いつものことですが、新鮮さが100%安らかな場所に安着するのは容易ではないですね(笑)」

記者 : 聯合ニュース