この春、韓国映画は海外ロケが主流?

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3月にクランクインする多数の韓国映画が海外ロケに乗り出し、注目を集めている。タイ、チェコ、ベルリンなどロケ先も様々だ。

イ・ミョンセ監督の新作「ザ・スパイ シークレット・ライズ」(JKフィルム制作)は3月、タイへ向かう。ソル・ギョング、ムン・ソリ主演のこの映画は国家情報院の秘密要員が職業を隠し、ギリギリの結婚生活をしていくという内容のコミカルなアクション映画だ。韓国版「トゥルーライズ」とも呼ばれる「ザ・スパイ シークレット・ライズ」がタイへ向かう理由は、そこでソル・ギョングとテロリストを演じるダニエル・ヘニーの間で事件が起きるためだ。

JKフィルムのハン・ジソン室長は「3月中旬にタイでクランクインし、15日ほど撮影する予定。タイでソル・ギョングさんが国のために任務を遂行するアクションシーンを撮影するつもりだ」と話した。映画「M('07)」以降、5年ぶりにメガホンを取る韓国最高のスタイリスト、イ・ミョンセ監督の復帰する舞台がタイに決まったのである。

ハン・ソッキュ、ハ・ジョンウ、リュ・スンボム、チョン・ジヒョンなど、豪華キャストで話題となったリュ・スンワン監督の「ベルリンファイル」(ウェユネガン制作)も3月、ドイツのベルリンと北欧ラトビアで海外ロケが始まる。

もともとベルリンで全てのシーンを撮影する予定だったが、物価が高いため、半分以上を雰囲気の似たラトビアでの撮影に変更した。「ベルリンファイル」のある関係者は「カン・ジェギュ監督の『マイウェイ 12,000キロの真実』を撮影したラトビアを調べた結果、ベルリンよりも良いという判断を下した。ラトビアで約2ヶ月間滞在する計画」と説明した。

映画「ベルリンファイル」は韓国に潜入した北朝鮮のスパイが、北朝鮮から見捨てられたことで繰り広げられる事件を描いたスパイアクション映画だ。映画で韓国組織のリーダーを演じるハン・ソッキュは、「二重スパイ」に続き、再びベルリンを訪れることになった。

ポン・ジュノ監督の新作「スノーピアサー」(モホフィルム制作)もチェコとプラハを最終ロケ地に決めた。ソン・ガンホのほか、多数の有名外国俳優をキャスティングしたポン・ジュノ監督は、すでに数回チェコとプラハを訪れ、下調べを終えている。

「スノーピアサー」の投資会社CJエンターテインメントの関係者は「韓国最大規模の制作費、400億ウォン(約28億円)が投入される大作のため、長い準備期間が必要だった。もうすぐ、プラハでテスト撮影が始まる」と話した。「スノーピアサー」は、冷戦時代以降、異常気象で猛烈な寒さに見舞われた地球を舞台に、暖房と食料支給が可能なスノーピアサーのみが、唯一の生存場所となったことで繰り広げられるストーリーを描いた映画だ。

このような海外ロケラッシュについて映画会社ドリームプラスのキム・グンチョル代表は「観客の見る目が高くなり、よりエキゾチックな見どころを届けようとするスタッフの制作意図が合わさり、海外での撮影が増えている」と話した。

記者 : キム・ボムソク