「個人の趣向」私にもこんな友達がいたらなぁ…

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MBC水木ドラマ「個人の趣向」
脚本:イ・セイン 演出:ソン・ヒョンソク、ノ・ジョンチャン
出演:ソン・イェジン(イ・ケイン役)、イ・ミンホ(チョン・チノ役)、キム・ジソク(ハン・チャンニョル役)、ワン・ジヘ(キム・イニ役)、イム・スロン(キム・テフン役)、チェ・ウンソ(ナ・ヘミ役)、チョン・ソンファ(ノ・サンジュン役)、チョ・ウンジ(イ・ヨンソン役)、リュ・スンリョン(チェ・ドビン)など

キーワード
ソン・イェジンの趣向/イ・ミンの次回作/建築家になったキム・ジソク/ゲイのボーイフレンドがほしいです。

ストーリー
ゲイのボーイフレンドを欲しがる1人の女と、とあるきっかけからゲイだと嘘をついてその女と同居することになった一人の男が、お互いを分かりあいながら、本当の愛の意味を悟って成長していく物語。

放送開始日(韓国)
2010年3月31日 午後9時55分

「セックス・アンド・ザ・シティ」にキャリーとスタンフォードがいるならば、「個人の趣向」にはパク・ケイン(ソン・イェジン)にはチョン・チノ(イ・ミンホ)がいる。親友に恋人を奪われ、男も女も信じられなくなったケイン。物語はそんな彼女がゲイのボーイフレンドをほしがることから始まる。

ひょんなことからゲイと誤解されるようになったチノは、仕事欲しさからゲイだと嘘をつき、ケインと一緒に暮らすことになる。そしてこの二人の元に、昔の恋人と親友が仕事上のライバルと恋のライバルとして登場する。彼らの関係が複雑に絡み合うことで、ゲイのボーイフレンドとの単なる恋愛を越えた、人間関係の在り方を描くドラマと不完全な人々の成長物語に変わっていく。

同名の原作小説を書いたイ・セインが脚本を書き下ろしているので、原作のファンをがっかりさせたり、原作を台無しにしたりすることはないだろう。


【鑑賞指数】

イ・ミンホのようなゲイの友達を持つことが夢であると知ってしまったら…6/10点
それでも夢を見てみたいのなら…8/10点

25日に行われた制作発表会でソン・ヒョンソク監督は「個人の趣向」を「愉快で明るい、恋をしたくなるドラマ」と発言した。同時間帯にスタートする他のドラマとは一味違うところは、何よりソン・イェジンが演じる女主人公、ケインのキャラクターだろう。「今まで演じてきたどんなキャラクターよりコミカルで面白いキャラクター」だというソン・イェジンの言葉のように、公開されたハイライト映像で一番印象的だったのは、出演者の大げさすぎない、自然でコミカルな演技が光っていたことだ。何事にも大雑把で気さくな性格の持ち主であるケインとチノが繰り広げるドタバタ劇や、いい加減でお調子者の後輩テフン(2AM スロン)との間で生じる誤解がまた新たな誤解を呼ぶという展開は、特に目新しさは感じないが、愉快なコメディに仕上がっている。

「個人の趣向」が「パスタ~恋が出来るまで~」に次ぐ“恋したくなるドラマ”になれるかどうかは、ラブコメディの王道「恋愛に奥手な女と不器用な男」というストーリと、新しい設定をどう組み合わせるかで決まる。「個人の趣向」は果たして“見ている人を幸せにするドラマ”として、“一般人の趣向”にぴったり合うドラマになれるのだろうか。

記者 : ユン・イナ(テレビ評論家)、写真:イ・ジンヒョク、編集:イ・ジヘ、翻訳:ミン・ヘリン