チャン・ドンゴン、ハン・ソッキュ、シン・ハギュンなどムービースターがテレビに戻ってくる理由は?

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写真=TVレポート DB
俳優チャン・ドンゴンが12年ぶりにSBS週末ドラマ「紳士の品格」で、お茶の間に戻ってくる。これまで映画だけでしか見ることができなかった彼がテレビドラマを選択した理由は何か?

最近、映画俳優たちのお茶の間への復帰が目立つようになった。チャン・ドンゴンに先立ちテレビに戻ってきたハン・ソッキュとシン・ハギュンはテレビドラマで多くのものを得た。ハン・ソッキュは16年ぶり、シン・ハギュンは8年ぶりの復帰だった。そのため、チャン・ドンゴンのテレビ復帰にも高い関心が寄せられているのだ。

チャン・ドンゴンはドラマ「われらの天国」(1990年)でデビューしたと同時にスターとなり、「イルジメ 【一枝梅】」「ファイナル・ジャンプ」「アイシング」「ドクターズ」などのドラマで大いに活躍した。

1998年、彼は妻であるコ・ソヨンと共演した映画「恋風恋歌」でスクリーンデビューを果たした。この作品は失敗に終わったが、チャン・ドンゴンはその後、映画「友へ チング」(2001年)で映画界のホットなスターとなった。

「友へ チング」で成功を収めた彼は、「コースト・ガード」「ブラザーフッド」「PROMISE 無極」「タイフーン TYPHOON」「マイウェイ 12,000キロの真実」など、映画のみに集中してきた。そんな彼が「紳士の品格」の制作スタッフの絶え間ないラブコールに応え、今回テレビドラマへの復帰を決めた。

このようにチャン・ドンゴンを含む映画俳優たちがテレビに目を向け始めた理由には、ドラマの制作環境が目覚しく発展したという点がある。ケーブルテレビの急成長と、総合編成チャンネルの登場、外注制作の活性化などが地上波テレビ局を刺激し、早いスピードで進化を遂げている。

これと共に、人々のドラマに対する視線が以前とは変わったという点も挙げられる。それだけドラマのレベルが高くなり、それに伴って制作費も急増した。また、ドラマの素材の多様化も一役買った。

しかしこれは、韓国の映画界の発展が鈍化していることを意味する。昨年、韓国映画の収益率は-4.6%で、2010年に比べ2倍高くなったが、韓国映画の本数と上映館の数は減った。これは安くて楽に楽しめる他のコンテンツが増えたためで、あえて映画館に行かなくても、モバイル決済などを利用し、手軽にコンテンツを楽しむことができる。

このような理由から、ドラマに対する拒否感覚が減り、映画界のスターたちが一人、二人とテレビに戻ってきているのだ。

ムービースターのテレビドラマ進出の裏側には、映画産業の下落という暗い一面があるが、錚々たる映画俳優たちの面々をテレビで見られるということは、視聴者としては楽しいことだろう。

記者 : ファン・ソヨン