「ダンシング・クィーン」こんな映画待ってました!笑いっぱなし“あっという間”の2時間

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映画「ダンシング・クィーン」(イ・ソクフン監督、JKフィルム製作)は、3人組女性グループの「ダンシング・クィーン」のラストメンバーとして合流したジョンファ(オム・ジョンファ)が、不本意にソウル市長候補になってしまったジョンミン(ファン・ジョンミン)のため、ソウル市長候補の妻と歌手の二重生活を送ることになるハプニングストーリーを描いた。

同映画は、ジョンミンとジョンファの過去の話から始まる。小学生のジョンミンは釜山(プサン)からソウルに転校することになり、ジョンファと同じクラスになる。その後二人は大学生になって再会する。バスに乗っていた延世(ヨンセ)大学の学生ジョンファは、高麗(コリョ)大学法学部に在学しているジョンミンを痴漢だと誤解し、警察署でもめる中でジョンミンが小学校のクラスメートだったことに気付く。切れない縁で結ばれた二人は夫婦となり、そこから本格的なストーリーが展開される。

幼い頃、大統領を夢見ていたジョンミンは、お金には興味のない庶民的な人権派の弁護士だ。ジョンファは若い頃、“新村(シンチョン)のマドンナ”と呼ばれ、歌手を夢見ていたが、現在は夫と子供を支えるためにジムでエアロビクスインストラクターとして働いている。ジョンファは夢を忘れて一日一日を凌ぐことに必死な現代人を物語ってる。

ある日ジョンミンは偶然、地下鉄の線路に落ちた人を助け、一躍国民のヒーローになってしまう。そして友人の国会議員ジョンチャン(チョン・ソンファ)によって再び夢を見始める。同じようにジョンファも、忘れていた夢を実現するためにオーディションに参加し、オーディションには落ちるも歌手にならないかと提案され、やる気を取り戻す。

映画が上映される中、観客は終始笑顔だった。ファン・ジョンミンとオム・ジョンファの夫婦の演技はかなり面白かった。既に二人は「私の生涯で最も美しい一週間」で一度共演したことがあったためか、演技のバランスが非常に優れていた。スクリーンの中に違和感はなく、リアルなファン・ジョンミンとオム・ジョンファを見ているような生き生きとした演技が面白さを倍増させた。

劇中でテレビ討論番組に出演するジョンミン。同じ民進(ミンジン)党所属のベテラン議員の間に座り、首を横にかしげたり、顔色を伺って様子を見ていたジョンミンは、自身のリアルな生活を素材に真の政治家の姿を見せる。「粉ミルクが一缶でいくらなのかご存知ですか?」「共働きしたりと大変なのに、子供をたくさん産めってありえないでしょ」と訴えるシーンを見ていると、胸がスカッとする。現実を真っ直ぐに見つめる政治家ジョンミンは、言葉だけを並べる政治家を叱り飛ばしていた。

また、市長になるために妻に歌手を辞めろと言った後、そのことを反省して涙を流すシーンは感動的だ。映画の序盤と後半に登場するクラブシーンも観覧ポイントの一つ。ステージの上で踊るジョンファと彼女を見つめ明るい笑顔を見せるジョンミンの姿は非常に温かく、平和に満ちている。二人の夢が同時に輝いている瞬間であるためだ。

90年代韓国音楽業界の大スターで、セクシーの代名詞ともいえるオム・ジョンファのダンスに感嘆せざるを得ない。「こんなボディラインを今も保っているとは」「まだこんなオーラが出るなんて」と驚かされるばかりだ。彼女のダンスとは対照的に、ファン・ジョンミンのがむしゃらなダンスは、彼の純粋な表情と相まって大きな笑いを誘う。さらにオム・ジョンファが参加した「スーパースターK」の審査委員として特別出演したイ・ヒョリにも注目が集まる。

12歳以上から観覧可能な映画「ダンシング・クィーン」は韓国で19日から公開される。

記者 : チェ・ミンジ