「根の深い木」ヒロイン“シン・セギョンの存在感”が薄かった理由

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22日、SBSドラマ「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」が自己最高視聴率25.4%で幕を下ろした。ハン・ソッキュ、チャン・ヒョク、ユン・ジェムン、チョ・ジヌンなど、俳優たちのすばらしい演技に賛辞が殺到した。一方、唯一のヒロインだったシン・セギョンは彼らに比べて存在感が薄かった。
なぜ、シン・セギョンは「根の深い木~世宗(セジョン)大王の誓い~」で目立った活躍ぶりを見せることができなかったのだろうか。


1. 劇中のキーは 「男性キャラクター」に

まず、劇中の出来事の重要なカギはほとんど男性陣が握っていた。ハングル頒布の中心にある世宗(セジョン)李祹(イ・ド:ハン・ソッキュ)、彼が作ったハングルを使う平民カン・チェユン(チャン・ヒョク)、ハングル頒布を反対する士大夫「密本(ミルボン)のリーダー」チョン・ギジュン(ユン・ジェムン)らがカギを握る中心的な男性キャラクターだった。

ソイ(シン・セギョン)は、ドラマの後半には彼女がハングル頒布の核心である解例だということが明らかになり、もっとも大きな関心を集めた。しかし、ドラマの前半は失語症で話せなかった上に、出演頻度も男性俳優より少なかった。

後半に行くほど、ソイの存在感が強まるように見えたものの、ストーリーがクライマックスに達した時も世宗やチェユンに遮られ、存在感は薄いままだった。ドラマが叙事を中心に展開されたため、男性キャラクターだけにスポットライトが当てられ、ソイの存在感が薄くならざるをえなかった。


2. 俳優としてもまだ成熟したとはいえない

一部では、シン・セギョンの演技力が惜しかったと言う指摘もある。ベテラン俳優たちの間で21歳の若い女優が演技力を認められるのは無理だったという評価だ。

21歳のシン・セギョンが30代の感情を完璧に表現するのは容易ではなかったのだろう。キャスティングされた当時は、大人っぽい顔つきでソイの役割は十分可能だとの期待感があったが、期待に応えることができなかった。

これに対して視聴者らは「シットコム(シチュエーションコメディ:一話完結で連続放映されるコメディドラマ)『明日に向ってハイキック』で見せた無表情、感情がこもっていない口調が今回のドラマでも同じだった。次からは演技にもっと感情を込めてほしい。前作とは異なる魅力をみたかったのに、あまり差がなかったので残念だ」「多少重く、落ち着きが求められる作品だった。まだは実力が足りないような気がする。大きな作品の主人公だけにこだわらないで、一歩ずつ成長してほしい」など、愛情のこもった叱責も。

シン・セギョンはユ・アインとともに来年3月から放送予定のSBS「ファッションキング」に出演する見通しだ。自分の年にぴったりなキャラクターであるだけに、どんな演技を見せてくれるのか期待が集まっている。

記者 : ファン・ソヨン