映画「マイウェイ」のチャン・ドンゴン「3、4日ずっと日が暮れるまで走り続けて失神寸前まで」

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映画「マイウェイ 12000キロの真実」(カン・ジェギュ監督、ディレクターズ制作)で朝鮮最高のマラソン選手を夢見る朝鮮の青年、キム・ジュンシクを演じたチャン・ドンゴンと15日の午前、ソウル中区(チュング)長忠洞(チャンチュンドン)にある新羅ホテルで会った。

ダンディーな魅力を持つ恋したくなる大統領、冷酷な戦士など絶え間なく変身している彼は「ブラザーフッド」で手を組んだカン・ジェギュ監督と再び戦争映画を作り上げた。

(以下インタビュー)

―すでに映画をご覧になったと思いますが、満足度はいかがですか?

「映画を初めて見たのがマスコミ試写会だったのですが、エンディングはまだ見ていません。客観的に見ることができないし、色々なことを考えながら映画を見ていたので、今日の試写会でもう一度じっくり見ようと思います。ですが、全体的に満足しています」

―どこか「ブラザーフッド」のジンテに似ているところがありますが

「それが負担になったのも事実です。初めてオファーをもらったとき、監督は決まっていませんでした。戦争映画はもう出来ないと思っていましたが、ノルマンディーに関するドキュメンタリーを見て、興味を持ちました。すぐオファーに応じることは出来ませんでしたが、カン・ジェギュ監督が演出すると聞き、心を決めました」

―日韓関係を描かれていることが負担ではありませんでしたか?

「敏感な素材かも知れません。しかし、映画の冒頭に出る話は誰もが知っていることです。一線を越えない程度に上手くコントロールしたと思います。この作品はイデオロギーの話ではなく、人間に関する話を描いています」

―劇中でずっと走っていましたが、どのくらい走りましたか?

「走るシーンでもっとも辛かったのは戦闘機に追われるシーンでした。精いっぱい走ったのに、速く走っているようには見えませんでした。都心で走るときは背景が流れていくので、速く見えたりもしますが、その時は何もない野原でした。それに、土が軟らかく足を取られそうになりました。3、4日ずっと日が暮れるまで走り続けました。失神寸前になったこともあって、回復するのに30分ほどかかりました」


―台詞がほとんど日本語ですが、練習はどうしましたか?

「あの時代に住んでいたら、日本語をどうしていただろうと考えて準備しました。台詞や意味を伝えるため、一週間に4回、一日2~3時間、日本語の先生と勉強をして、がんばりました。ただ、現場で演技しながら、予想していなかった感情を上手く表現することが出来なかったことが心残りです。やはり、他の言葉で演じるには限界がありますね」

―オダギリジョーさんとの初対面はいかがでしたか?

「映画の撮影前に2週間の軍事訓練を受けましたが、そのとき初めてオダギリジョーさんに会いました。お客さんを迎える気分だったので、自分から仲良くしようとしました。身体でぶつかったので、現場で初めて会うよりも仲良くなりました」

―オダギリジョーのサイン騒動がありましたが

「オダギリジョーはジョークが大好きな人です。舞台あいさつで范冰冰が『アンニョンハセヨ(こんにちは)』とあいさつすると、彼は『ニーハオ』と話します。本当にユニークな人です。もちろん、今回のような誤解が起きうるかも知れません。ですが、残念ですね」

―息子のミンジュンくんが生まれてから、ずっと撮影で忙しいですね。

「今は映画と家庭、すべてにベストを尽くそうという気持ちです。でも、もうじきこの二つが衝突するかも知れません。一人暮らしのときは半年海外にいても、家に帰りたいという気分にはあまりならなかったのですが、今は数日離れるだけでも、すぐ子どもに会いたくなります」

―息子さんが恋しくありませんか?

「子どもが母や父の存在を認識し始めるころなので、父としての存在感を子どもに見せなきゃと思います。父は時々しか家に帰ってこない人だとは思われたくないです」

―息子さんを公開する予定はありませんか?

「まだ思ったことがないですね。公開しない方がいいと思います。大したことではないかも知れませんが、まだ慎重に行きたいです。子どもが自分が誰なのかを少し分かるようになったら、考え方が変わるかも知れませんが、今はまだダメだと思います」

―オダギリジョーさんと子どものことをよく話したりしましたか?

「同じ時期にオダギリジョーさんの子どもも生まれたので、子どもについて色々質問したりします。肉まんみたいじゃないかとか、腫れは引いたのかなどパパ同士の話をしました」

―妻コ・ソヨンさんがどのように支えてくれるか聞きたいのですが

「家のことで僕に心配かけないことが一番ですね。子どもが生まれたら、学んだり覚えたりしなきゃいけないことがたくさんありますが、一人でなんでもこなしてくれているので安心しています。料理も上手で、海外から家に帰ると、食べたい料理を何でも作ってくれます」

―家族計画はどうですか?

「まだ具体的なことは考えていませんが、ミンジュンのためにもう一人はほしいなと、漠然と考えています」

―ブランジェリナ(ブラッド・ピット&アンジェリナ・ジョリー)のように、共演のオファーがきたらどうしますか?

「作品が良ければ、断る理由はありません。当然、やるべきだと思います。一緒にできれば楽しそうですが、目を合わせて演技をすることが出来るかな、と思います」

マラソンのライバルとして出会ったジュンシクと辰夫が第2次世界大戦の中で再会し、お互いの支えになっていく姿を描いた「マイウェイ 12000キロの真実」は来年1月14日から公開される予定だ

記者 : チェ・ミンジ