MYNAME、プライドを持って手がけた「ALIVE~Always In Your Heart~」…“「僕たちの心を見守ってほしい”

Kstyle |

12月7日に日本での4作目のアルバム「ALIVE~Always In Your Heart~」の発売を控えるMYNAMEに都内で会ってきた。それは“5人グループの面白さ”を改めて感じさせる時間になった。基本的に年上のインス(88年生まれ)、コヌ(89年)、セヨン(91年) の三人がすっ飛ばす。年下のジュンQ(93年) とチェジン(95年) はおとなしめ。前者の3人のうち、“最年長のインスではなく、2番目のコヌがリーダー”という点がまた、絶妙なバランスを生んでいた。リーダーの重責がないからか、最年長インスがどんどん自分の意見を言い、引っ張っていく。本来「個性的」とも言われる“次男”コヌはリーダーらしくツッコミ役に。そこに天真爛漫な“三男”セヨンがかけあっていく。後者のジュンQはツッコまれ役で、マンネ(末っ子) のチェジンはあどけなさを残す。一方でチェジンは、インタビューの合間に年上のセヨンと「スマホのゲームで勝負しているんです」と画面を嬉しそうに見せる一幕も。2016年は「休む間もないほどに忙しかった」(セヨン) という。新しい試みにチャレンジしてきたMYNAMEにとって、新アルバム「ALIVE~Always In Your Heart~」も大きな挑戦だ。いま、5人は何を思うのか、直接話を聞いた。

【PHOTO】MYNAME、日本ニューアルバムリリース!「ファンの皆さんがどんな反応をしてくれるか楽しみ」
【プレゼント】MYNAME直筆サイン入りポラを2名様に!応募はTwitterをフォロー&ツイート

―今回のアルバム「ALIVE~Always In Your Heart~」には、どんな思いを込めて準備しましたか?

インス:では僕から。今回のアルバムは僕、ジュンQ、コヌが作詞作曲した曲が半分以上を占めています。セルフプロデュースに近い感覚で、かなりプライドを持って制作した作品です。早くファンの皆さんにお聞かせしたいです。初めて自作曲を発表するなかで、ファンの皆さんがどんな反応をするのか、怖さ半分、期待半分。そういった気持ちもあります。評価はどうであれ、ファンの皆さんからのコメントに期待しています。自作曲の一方で、振り付けに関してはセヨンがほぼすべてを作る予定です。前回のツアーからメンバーで振り付けを作り始めていたんですが、ものすごくいい出来栄えです。今後、このアルバム収録曲をベースにしたコンサートやツアーが行われるとしたら、ファンの皆さんには大いに期待していただきたいです!

―では、具体的なアルバムの世界観、音楽性はどういったものでしょうか?

インス:“僕たちのリアルな姿を細やかにお見せする”という点を一番重要視しました。今までももちろんそうやって制作してきましたが、今回は特にこの部分が大きくて、やっぱり作詞・作曲をしたという点が大きいですね。自分たちの考えを反映させたかったんです。自作曲以外は、他のプロデューサーの方々が作ってくださったものですが、これに関しては、今までのアルバム収録曲とコンセプトが似ている部分は多いですけど、少しずつ変化は加えています。以前のアルバムと共通の部分を見せつつも、違う部分も見せなくては、という点を意識しました。僕たちも少しずつ年齢を重ね、成熟しているので。

―成長・成熟した部分とは?

セヨン:自分の感情を上手く周囲に伝えられるようになってきた、という部分です。それを音楽で伝えたいと考えています。

コヌ:考え方も変わってきましたね。個人的には1月にソロアルバムの発表も経験しました。今までは他の方に作っていただいた曲を発表してきましたが、今回は自分たちが作った曲を発表する。今回のアルバムの結果が良ければ、自分たちが追求してきた音楽が正しいんだと思えると思います。デビューして4年が経ったところで、改めて音楽を通じて僕たちが伝えていきたいものを作れたことが一番変わった点だと思います。


新幹線から見た雨が、楽曲制作のヒントに

―ジュンQさんは「ニガモンデ」「Oh My Gosh」を作詞作曲されました。

ジュンQ:「ニガモンデ(韓国語で“お前、何様だ”の意)」については、僕はまず、歌詞から考えました。ひねくれた男の気持ちを歌ったものです。いくつかのキーワードを軸に歌詞を作り、その後に、作曲家の先輩のアドバイスをもらいながら、メロディーを付けました。普段の生活や、スケジュールをこなす中で、いいフレーズをスマートフォンに録音したりしながら、少しずつ、少しずつ、作っていきました。

インス:うわーっカッコいいね!

―もしや……本人が直接、恋愛中にスネた経験があったとか?

ジュンQ:経験ではありませんね……映画やドラマで観て感じ取った感覚です。それを表現しました。

―楽曲の制作途中では、どんな状況で“ひらめく”のでしょうか?

インス:収録曲「RAIN」は、大阪でのスケジュールを終えて、東京行きの新幹線に乗っていた時にふわーっと浮かんできた楽曲です。強い雨が降っていましたが、新幹線の車内にも響いてくる小さな雨音、混雑した雰囲気、混んでいたのでメンバーはバラバラの席に座っていて、そこでの一人の時間。その時にメロディーがフワーッと浮かんできたんです! ほんの5分間の出来事でした。

―新大阪~東京間のどのあたりだったか、記憶は残ってますか?

インス:それは思い出せませんね……新幹線ってとても速いじゃないですか。

コヌ:京都?

チェジン: 名古屋あたり?

インス:うーん、出発して15分くらいでスッとメロディが浮かんできたんですよ(編集部注:ちなみに「のぞみ」だと新大阪―京都間が最速で14分)

セヨン:それ、新横浜じゃないですか?

インス:そんなわけないよ! 15分で新横浜に着かないよ!

―(笑) では次の質問です。皆さんの積極的な発言を期待します。新アルバムのリードトラック「Alive or Fallen」の歌詞で「負けられない Alive or Fallen 」という歌詞があります。これにちなみ、メンバーそれぞれが「ここだけは5人の中で負けない」と思うストロングポイントは何でしょう? ではまず、ここまであんまり喋っていないチェジンさん。

チェジン:……あー、僕は末っ子なので……話をするときの愛嬌だったりとか……あ、歌声もクールだと思います。トーンが高いんですよ。

インス:美声ですよ。美声。

―他に自慢ポイントがある方!

セヨン:(日本語で) 僕はダンスですね。そしてサッカー。このふたつは負けないです。サッカーの方は仕事でやらせてもらうことが多いんですが、なかなかプライベートでボールを蹴る時間がなくて。今のちょっとした悩みですね。

―では自信満々のセヨンさん、他のメンバーのスゴいところをご説明いただけますか?

セヨン:(引き続き日本語で) インスさんは本当に自己管理がすごい。体の管理はもちろん、普段からスケジュールの管理も上手いんです。全てにおいて。だから歌も上手いし、ダンスも上手いんだと思いますね。ジュンQは、ホントに声が魅力的ですよね。MYNAMEの中でもメインラッパーだし、作曲のセンスもありますね。コヌさんはやっぱり歌ですよね。歌しかないかな~。あと、メンバーの中で一番おしりがデカい! それしかないですね(一同爆笑)。まあ冗談抜きで、全員歌が上手いですよ。他のグループと比べても自慢できる部分です。


ミュージカルは今後の活動の大きなプラスになった

―そんな5人の中でも、インスさん! 最近「カフェ・イン」というミュージカルに
挑戦されましたね。やってみた感想は?


インス:すごく幸せでした。稽古の時から一度もキツいと思ったことがなかったです。

コヌ:(小声で) キツそうにしてたよな……。

―おーっ! 教えてくださいそれ!

コヌ:……。

インス:ないから言えなんだろ! ウソつくなよ!

コヌ:あ……すごく……楽しそうでした(笑)。

インス:本当に楽しかったんですよ! 東京公演が終わったばかりなんですが、ミュージカルにすごくハマっちゃいました。ホント、その楽しさに自分自身驚きました。カフェを舞台にしたラブコメディーで、男女二人で演技するんです。僕は相手のことをからかっているうちに好きになっていく男、という設定で、歌いながら演技をし、さらに歌って、演技をする。そういったステージでの出来事すべてが幸せでした。
※男性役はトリプルキャスト。インスはそのうちの一人。

―相手役(ヒロイン役のダブルキャストのうちのひとり) が少女時代のサニーさんでした。

インス:僕も自己管理が得意な方で、ある意味完全主義者なのですが、サニーもかなりの水準でした。彼女について特に感じたのは、相手に迷惑をかけないために、ものすごく気を払っていることです。とにかくひとりで練習をして、稽古場にやってくるんです。僕も自分なりにひとりで練習して、全体練習で合わせるというやり方でしたが、ある時ふと思ったんです。これは男女の愛の話だって。もっとコミュニケーションが必要だと思いました。

―より親しくなるきっかけをつくっていった。

インス:そうです。レッスンのあとに、食事をしたんです。そこでこう切り出しました。「俺がオッパ(兄貴) でサニーは妹。だからリラックスしてやっていこう」と。彼女のほうが芸能人としては先輩なので少し悩みましたが、僕からリーダシップをとろうと決めました。少女時代は大先輩だし、10年もキャリアが長いですが、僕の方が年上だという。この状況を乗り越える必要がありました。公演自体の雰囲気も悪くなるし、このままじゃだめだと思っていたので僕の方から「サニー、アンニョン」と声をかけるようにしました。サニーもそれを待っていたんじゃないかな、という雰囲気は感じました。

―成長する機会になりましたね。

インス:MYNAMEのメンバーたちも観に来てくれて、褒めてくれました。グループからはセヨンが舞台に出演したことがありましたが、ミュージカルに対するファンの皆さんからの期待も感じていました。結果、僕に対するファンの皆さんからの視線も変わったなと感じます。僕が演技をやるというイメージがなかったのかもしれませんね。眼鏡をかけて、思いっきり歯を見せて表情をつくり、面白おかしい動きをする。かと思えばクールに決めてみたり。そういう二面性を行ったり来たりする姿は想像できなかったんじゃないかと思います。このオファーをいただいた際「2時間ぶっ通しでふたりでお芝居をするのは簡単ではない」と耳にしました。でも、僕にとっては最初のミュージカル作品だったので、難しいかどうかもわからずにトライできました。周囲からも「最初にこれをやれたということは、今後ミュージカルをやる時に大きなプラスになる」と声をかけていただきました。

―セヨンさんに伺います。誕生日(11月20日) を迎えます(取材時は11月前半) が、ひとつ年齢を重ねていく心情はどういったものでしょう?

セヨン:プレッシャーです! やるべきことが増えていきますから。これによって、考えの幅が広がるということ、考えることが多くなるからプレッシャーなんです。それらを完璧にこなしたいと考えるから、悩みは多くなります。特に今年はやることが多かったなと感じます。年齢を重ねることで「やらなきゃな」「できるようになるだろう」と考えることは、ややもすれば欲張りなのかもしれません。でもそれがなければ、成功はないわけです。そのラインの限界を乗り越える。この一年はそういった時間でしたね。


歳を重ねるのはプレッシャーだけど、限界を乗り越えていきたい

―91年生まれですね。何歳になります?

セヨン:日本の年齢だと今は(満) 24歳で、もうじき25歳になります。韓国だと(数え年で) 26歳ですね。

―“アラサー”って日本語知ってますか?

セヨン:おー、20代後半ってことですね。楽しくもありますよ。たくさん仕事をいただいている状況ですから。今年は特にそれがいい意味で“爆発した”という感じです。休む間もなく動いてて、幸せなことです。

―以前のMYNAMEのインタビューで「メンバー同士、誕生日には特になにもしない」と言っていましたが、やはりセヨンさんへは他のメンバーから何もなさそうでしょうか? 良かったらこの場でそれぞれお祝いコメントを!

インス:うおー! 嫌だなー(笑)。

―こういう機会があってこそ、お祝いするもんじゃないですか! じゃあ……ジュンQさんにお願いします!

ジュンQ:あ……誕生日……おめでとうございます。僕が知らないことをたくさん教えてくれるので、感謝しています。

―教わったことには、どんなことがありますか?

ジュンQ:それは……先輩としての振る舞いですね。そしてまだ僕自身が経験したことのないこともたくさん経験しているので、それを伝えてくれます。僕は僕の性格なりに成長していると思いますが、セヨン兄さんの姿を見ていると、新しいことにチャレンジしてみようと感じます。


メンバーの思いがぎゅっと詰まったアルバムです!

―最後にファンの皆さんへのメッセージを。できれば日本語で。

コヌ:日本のファンの皆さん、MYNAMEのリーダー・コヌです。12月7日に出るニューアルバム、楽しみにしていてください! 自分たちが作った曲あり、ソロ曲あり!! です。皆さん、毎日毎日、愛してます!!

ジュンQ:12月……。

セヨン:同じことは言わないで!(すかさずツッコミ)

ジュンQ:ファンの皆さん、愛してます!

インス:MYNAMEのこれからのストーリーを皆さんと一緒により楽しみながらつくっていきたいと思います。よろしくお願いします!

チェジン:皆さん、今回のアルバムを楽しみにしていてください! 一緒にライブなどで楽しんでいきましょう!

インス:チェジンの誕生日(12月26日) も近いので、一緒に楽しみましょう!

セヨン:今回のアルバムは本当に一生懸命頑張ってつくったものです。メンバーみんなの思いが詰まったアルバムだと思うので、これを聴きながら、僕たちの心を見守ってほしいです。これからもMYNAMEをよろしくお願いします!

ヘアメイク:TOMOMI HASEME、JUNKO KAMATA
スタイリスト:DISCUS KOBAYASHI(chantier)

心、気持ち、プライド。そういったキーワードも印象に残るインタビューだった。セルフプロデュースに賭ける思いやミュージカル共演者への配慮。そこに感情がにじみ出ていた。
つまりは“熱い”。韓国の男の良さだ。
それを、日本語で語ろうとする姿勢も印象的だった。特にセヨンなどは、オール韓国語のインタビューのなかで、自ら日本語を喋ろうとする。それまた熱い。
新アルバムのタイトル「ALIVE」は彼らにピッタリじゃないか。そんなことも思った。
“live“よりも力強く、生き生きとそこに存在するというニュアンス。サブタイトルの「Always In Your Heart」もそれを際立出せる。気持ち丸出しで、分かりやすく相手の心に生き続ける。そういう意味なんだろう。きっと。

ライター:吉崎エイジーニョ/撮影:厚地健太郎

■リリース情報
「ALIVE~Always In Your Heart~」
2016年12月7日(水) 発売 全7形態予定
※一部内容変更の可能性がございます。

◆初回限定盤 CD+DVD
品番:UICV-9228
価格:¥4,000(税込)
<CD>
全て新曲となる全11曲を収録予定。
<DVD>
「MYNAME 2016 SUMMER LIVE~2nd Story~」7月30日@舞浜アンフィシアターでのLIVE映像の一部や、新曲ミュージック・ビデオを収録!

◆通常盤 CD
品番:UICV-1080
価格:¥2,500(税込)
<CD>
全て新曲となる全11曲を収録予定。
※初回限定盤と同様の内容。

◆メンバー別ソロ・ジャケット盤(全5種)※web(キャラアニ) 限定盤
<CD>
価格:¥2,500(税込)
・コヌ盤/品番:PROV-1908(「コヌのソロナンバー」を収録)
・インス盤/品番:PROV-1909(「インスのソロナンバー」を収録)
・セヨン盤/品番:PROV-1910(「ジュンQ&セヨンのユニットナンバー」を収録)
・ジュンQ盤/品番:PROV-1907(「ジュンQ&セヨンのユニットナンバー」を収録)
・チェジン盤/品番:PROV-1906(「チェジンのソロナンバー」を収録)
全11曲収録予定。
※メンバー別ソロ・ジャケット盤の収録内容が一部異なります。
※ジュンQ盤とセヨン盤の「ジュンQ&セヨンのユニットナンバー」は同一曲になります。

■イベント情報
「きみだけLIVE presents BURN-UP」
12月28日(水) 豊洲PIT 開場15:30/開演17:30
出演者:MYNAME/Da-iCE/CODE-V/Apeace ...and more

「MYNAME 2017 LIVE TOUR ALIVE」
2017年2月4日(土) 大阪:堂島リバーフォーラム [1]15:00/[2]19:00
2017年2月18日(土) 東京:東京シーサイドフェスティバルホール [1]15:00/[2]19:00

■関連サイト
MYNAME オフィシャルサイト: http://www.myname-jp.com/index.html

記者 : Kstyle編集部