Vol.1 ― “日韓グループ出身”JG、日本に来てよかったこと?「応援してくれるファンの皆さんがいて…出会えたことが嬉しい」

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日韓合同のボーイズグループBEE SHAFULL時代から数えると7年間、日本で歌手活動をしてきた「JG」ことJOONHO&GYUMIN(ジュノ&ギュミン)。このたび兵役のため、2年間日本を離れることになった2人が、昨年12月11日に新宿でラストライブを開催し、その楽屋でインタビューを実施。

ラストライブを控え「いつもと同じ。来てくれた皆さんを楽しませて思い出に残るステージを作りたい」(ジュノ)、「まだ始まってもいないのに、もううるっときてます(笑)。途中で泣かないようにしないと」(ギュミン)と語った2人。今だから言えるあんなこと、こんなこと。日本活動の苦労話、兵役でのエピソード、日本ファンへの想い……。日本語ペラペラ、本音炸裂の爆笑インタビュー前編をお届けする。

【インタビュー】Vol.2 ― “日韓グループ出身”JG、除隊後に日本でしたいことは?「沖縄、京都…2人で旅行を満喫したい」

【PHOTO】“日韓グループ出身”JG、ユニット結成のきっかけはジュノ?「ギュミンと一緒にやりたくて…」

――まずはKstyleの読者に自己紹介をお願いします。

ジュノ:僕はJGのリーダー、お兄さんのジュノです。27歳です。

ギュミン:僕はJGの弟分のギュミンです。26歳です。

ジュノ:僕たちはもともと日韓合同のBEE SHUFFLEという5人組グループのメンバーだったんですが、活動休止後、2017年から2人でユニットを組んで頑張っています。よろしくお願いします。

――7年前、日本に来ることになったきっかけは?

ジュノ:僕は勉強が苦手で料理の道に進んだのですが、途中で諦めてこれからどうしようと思っていたときにBEE SHUFFLEのオーディション番組と出会いました。日本に来たときは「これで僕の人生が変わる!」と思いました。実際に人生が変わったので、今も感謝の気持ちしかありません。

ギュミン:僕はプロゴルファーを目指していたんですが、歌手にもなりたくていくつかオーディションを受けていて。迷っていたときにSNSでBEE SHUFFLEのオーディションの連絡があったんです。これに受からなければ軍隊に行くつもりでした。

ジュノ:僕も同じ。合格しなかったら兵役に行っていました。

初めて日本に来た時?「街も人も韓国と同じで…」

――そうだったんですね。初めての日本はどうでしたか?

ギュミン:日本語が喋れないので心配はあったけど、「デビューするんだ! 歌手になるんだ!」というドキドキ感と楽しみがありました。「頑張って必死でやるぞ!」という気持ちでした。

ジュノ:僕も当時は日本語が分からなくて、番組のプロデューサーさんにただ従っていました。こんなに喋れるようになるとは思わなかったです(笑)。日韓合同のグループで新しい世界に踏み込めたのは嬉しかったですね。初めての日本で不安も怖さもあったけど、来てみたら街も人も同じ、何も変わらないことが分かりました。日本の人たちの優しさも感じて、(韓国と日本が)お互いにもっと仲良くなればいいな、と思いました。

――デビュー当時はメンバー5人で一緒に暮らしていたんですよね。

ジュノ:はい。僕たち韓国人は集団生活に慣れているから、共同生活のつらさはなかったですね。単純にお風呂とトイレが混むときは大変でした。

ギュミン:僕はトイレが長いので大変でした! メンバーに迷惑をかけたくなかったから、トイレに行きたくなくても毎日みんなより2時間早く起きていました。

――2時間も早く!?

ジュノ:ギュミンはトイレが長いんですよ(笑)。当時の僕は歌うことが楽しかったけど、自分がアーティストという意識はまだなくて、「どうしたら日本で成功できるんだろう、頑張るしかないな」と思っていました。

――今だから言える苦労話は? デビュー当時はいろんなミッション企画を課せられていましたね。

ジュノ:はい。7年間でいろんな経験をさせていただいた中で、いまだに心に残ってることなんですけど。路上でチラシ配りをしていたときに「え、誰?」「知らないんだけど」と言われて、渡したチラシを目の前で投げ捨てられたんです。そのときは本当に虚しくて「絶対成功してやろう! 捨てたことを後悔させてやる!」と思いました。ひとりではなく、男性も女性も結構な人数の方に捨てられて。今思い出してもとても悔しいです。でも、その「見返してやろう」という気持ちが、僕たちがここまで頑張ってこれたエネルギーのひとつになったと思います。

ギュミン:僕は違うグループと一緒にライブしたときが悔しかったです。僕たちはファンが少なくて、相手のファンは多くて。「もっと頑張ってファンをつくろう!」と思ったんだけど、頑張ってもうまくいかなくて、悩んだときもありました。僕は有名な人たちの前に出るとぎこちなくなってしまうんです。

ジュノ:自信をなくしちゃうんですよ、気後れして。

ギュミン:そんなときもジュノが励ましてくれたから頑張れました。

日本ファンの印象「情が深くて温かい。応援がすごく熱いんです」

――日本に来てよかったな、と思ったときはどんな時ですか?

ギュミン:こんな僕たちでも(笑)、応援してくれるファンの皆さんがいるということ。そういう人たちに出会えたことが嬉しかったです。日本で一緒に仕事しているスタッフさんや会社の人と食事をするのが楽しいし、日本に来てよかったな、と思いますね。あとはライブの最中にファンの皆が喜んで盛り上がってくれるときが最高です!

ジュノ:日本のファンの皆さんは情が深くて温かい。応援がすごく熱いんです。ライブでペンライトを振ってくれたり、僕たちの歌を聴いて喜んだり、涙を流している姿を見ると「ああ、日本に来てアーティストになってよかったな」と思います。あと「2人のおかげで体調が良くなったよ」と言われたりしたときも。

――「韓国に帰りたい!」と思ったことはありましたか?

ジュノ:1回だけあります。僕は20歳になってすぐ日本に来たので、友達と過ごした20代の思い出がないんです。21歳のときSNSに友達が旅行に行った写真を載せていて、「ああ、僕も韓国にいたらこの中にいるのにな~」と思ったら急に悲しくなったんですけど、そのとき以外はないですね。逆に「僕はいつまで日本にいられるんだろう」といつも思ってました。

ギュミン:僕も昔ありました。グループで活動してるときにマネージャーに怒られたり、体調が悪かったりしたとき。地元の友達と電話したときも韓国が恋しくなりました。日本語がうまく話せなかったので、言葉の壁が僕には大変だったんです。でも、それを乗り越えてからは、もう帰りたいとは思わなくなりました。逆に帰りたくない(笑)。ずっと日本にいたい、日本が好きですね。

――この2人だから苦労も乗り越えられたのでしょうか?

ジュノ:そうですね。僕たちはもともと気が合ったんです。好きな歌のジャンルや音楽のスタイルが似ているし、性格的なバランスもいい。プラスとマイナスみたいで(笑)。もちろん、お互いに不満はあったんですけど、それを言い合える関係でないと一緒に頑張れないし、この2人だからここまで来られた。もし他のメンバーとやっていたら、どこかでまたぶつかっていたかもしれません。

ギュミン:僕も同じで、ジュノは一緒に歌っていても歌いやすかった。ジュノと一緒にやりたいと思いました。

ジュノがJG結成のきっかけ?「ギュミンと一緒にやりたくて…」

――2017年にBEE SHUFFLEが活動休止になったときのことを聞いてもいいですか? ジュノさんがギュミンさんを引っ張ってJGを結成したんですよね。

ジュノ:活動休止が決まったとき「ギュミンと一緒だったら何かできそう」とイメージできたんです。僕も正直ひとりでやるのは無理だったし、怖かったし、なによりもギュミンの才能がもったいなかった。歌も歌えるしセンスもあるのに……。同じメンバーだから分かるじゃないですか。「僕はギュミンと一緒にやるべきだ」と思ったんです。

ギュミン:ジュノに「お前これからどうするの?」と聞かれた僕は「韓国に帰るつもりだよ」と答えたんです。そしたら「他のメンバーがそうするからじゃなくて、ちゃんと考えろよ!」と怒られて。

ジュノ:あの当時、僕たちは何も達成できていなかったから、ギュミンは人生にとても悩んでいて。このままでは次のステップに進めないと思ったので、僕はわざときつめに言ったんです。「お前、3、4年頑張ってきたゴルフを捨ててまで日本に来て歌手になったのに、また3、4年で諦めてこのまま終わるつもりなのか。韓国に帰って何するんだよ!」と。

――緊迫した状況……決定的な口説き文句はあったんですか?

ジュノ:ありましたね、今思い出すと恥ずかしいけど。「兄さんを一度でいいから信じてついて来いよ」と言いました。そしたらギュミンが何か考える顔をして「時間ちょうだい」と答えて。それから数日後に「2人でやろう」と言ってくれました。そのとき僕もやっと安心しました。ギュミンの人生も心配していたけど、僕の人生も心配だったから(爆笑)。

――ギュミンさんが返事を延ばした理由は?

ギュミン:本当は一緒にやりたかったんですけど、僕も悩んでいた時期だったし、ジュノもその頃はまともじゃなかったんです。いつも遅刻していたし、忘れ物がすごく多かった。そういうジュノを見てたから「この人について行けるのかな?」と思ったんです(笑)。

――意外な展開に笑ってしまいました、すみません。

ギュミン:でもまあ、とにかくジュノを信じて1回やってみようと思いました。そしたらそこからジュノが急に責任感に目覚めたみたいで、1人でめちゃくちゃ頑張るようになって。水泳やトレーニングやダンスもすべて。

ジュノ:ギュミンの決断がすごく嬉しかったし、僕が誘ったからには「僕がブレちゃったらダメだな」と思ったんです。責任も感じたし「本当に強くなろう」と決めました。自分が引っ張っていく立場になったら、相手より半歩でも前にいなきゃいけない。そのためには常に努力しようと。そこから僕は自分にとても厳しくなりました。

ギュミン:いろんな場面でジュノが僕に責任を感じて、お兄さんとしていろいろ考えて頑張ってることが伝わってきました。そこから僕たちはもっと仲良くなって、2人の関係も深くなっていきました。

ジュノ:正直、それまで5人でやっていた歌とダンスのパートを、いざ2人だけでやってみたら結構大変だったんですよ(爆笑)。これは体力がないとヤバいな~と思って、意識も自然と変わっていきました。

取材:望月美寿/撮影:久保田司

■リリース情報
4thシングル「砂時計」
好評発売中

〇CD(通常版)
価格:¥1,800+税

<収録曲>
1.砂時計
2.The Way
3.DOOR

■関連サイト
JG公式ホームページ:http://www.jgfb.jp/

記者 : Kstyle編集部