「パラサイト 半地下の家族」ソン・ガンホ、好きな日本映画は?“是枝裕和監督の大ファン…俳優としても影響を受けた”

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第72回カンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞した「パラサイト 半地下の家族」。この話題作で主役を演じたのが韓国を代表する名優ソン・ガンホ。半地下に住む貧しい4人家族の大黒柱ギテクは、頼りないなりに家族のために一生懸命生きていたが……。今回映画のプロモーションで3年ぶりに来日したソン・ガンホに、Kstyleでは取材を実施。今回で4度目のタッグとなるポン・ジュノ監督とのエピソードや撮影中の裏話、役作りなどについて語ってくれた。

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――改めまして、Kstyleです。宜しくお願いします。

ソン・ガンホ:はじめまして(日本語で)。

――早速ですが、今回の映画での役どころは当て書きだったそうですが、最初にポン・ジュノ監督からどのようなお話しがありましたか?

ソン・ガンホ:ポン・ジュノ監督の作品に出るのはこれで4度目なんですが、いつも監督はオファーの前に、まず会って作品のイメージを説明してくれるんです。今回は「酒に酔った人が路上で立ちションをする。そのおしっこが壁を伝ってダラダラダラダラ降りてくるような半地下に住んでいる家族の話だ」と話してくれました。4年前のことです。それが私の、この映画に対する最初のイメージになりました。

――今、目の前にいるソン・ガンホさんはすごくかっこよくてギテクとは全然違うことに驚きます。ソン・ガンホさんは、映画を見終わったあとでも、演じられた役が映画の中にずっと存在しているような錯覚を起こさせる素晴らしい俳優さんだと思います。

ソン・ガンホ:そんなにほめられてしまっては身の置き所がないですね(笑)。ポン・ジュノ監督から最初に話を聞いたときは、お金持ちの家族の父親のパク社長の役をくれるんだと思ったんです。私はそこそこ年齢もいってますし、品位もあるで、今回はお金持ちの役をかっこよくやってみようかな~なんて思っていたら、有無を言わせず半地下に連れて行かれました。おそらく、私の顔がこんなんだからそうなったんだと思います。冗談です~(笑)。

――ソン・ガンホさんが演じる役には“隣のアジョシ”的な好人物のイメージがありますが、今回のギテク役はどのような解釈で演じられましたか?

ソン・ガンホ:ギテクという人物は、例えていうならタコのような、軟体動物のような感じがしました。まるで骨がないように見える人物なんです。でもその一方で、どんな環境に置かれたとしても、しっかりと自分の足を地につけて生きていくことができる。非常に憂鬱な、現代人の自画像といえる人物だと思い、そのように演じてみました。

――今回の映画の中では、匂いが重要なモチーフになっていましたが……。

ソン・ガンホ:(自分の上着の襟元を嗅ぐ仕草をしながら)今、私匂ってますか? もし匂っていたとすれば、いい匂いだと思うんですが(爆笑)。あの半地下は実はセットだったんです。精巧に作られていたので、韓国の評論家が「映画を見ながら実際に匂いが漂ってきそうだ」と言っていました。これは褒め言葉ですよね。そんな錯覚を起こさせるくらい、ポン・ジュノ監督がディテールにこだわって作ったんです。

――実際に現場で、匂いを発生させたりしたことはありましたか?

ソン・ガンホ:大雨のシーン、あそこは見た目はすごく汚い感じがしますよね。でも実は、あのシーンで使われていた水には、体にいい成分が使われていたんです。女性がパックに使う、黄土の成分を作って汚水を作っていたんですよ。視覚的には厳しいし、あの中で演技をするのは大変だったんですが、実はお肌がつるつるになる成分が入っていました。


日本映画について「俳優として、たくさん影響を受けた」

――息子役のチェ・ウシクさんと娘役のパク・ソダムさんとの共演はいかがでしたか?

ソン・ガンホ:チェ・ウシクさんとは今回初めて共演しました。パク・ソダムさんとは「王の運命(さだめ)-歴史を変えた八日間-」という映画で少しだけ共演したことあるんですが、わずかな時間でしたので、今回が初対面のようなものでした。この2人は今の韓国ですごく認められている俳優で、若手俳優の中でも先頭を走ってる、トップランナーのホットなスターですね。しかしながら2人とも人懐っこいところがあって、現場に臨む姿勢や俳優としての心構えがとても素晴らしい。本当に楽しく仕事ができました。

――ギテクの「人生は無計画なほうがいい」というセリフが印象的でしたが、ソン・ガンホさん自身は人生を計画通りに歩んでいらしたのでしょうか?

ソン・ガンホ:ポン・ジュノ監督は人生をすべて俯瞰で見て、見破っているような気さえします。私の人生も、決して計画通りにきたわけではありませんでした。あれは自嘲的な意味が込められたセリフです。計画を立てるのではなく、どんなことになっても、迫ってくる状況に対して頑張って対応して生きていくしかない。そうやって人生を続けていくことが正解だ、という意味だと思います。今思い返しても、あれは本当に名ゼリフですね。

――この映画にはたくさんのメタファーが散りばめられていますが、事前に監督からそのことについての説明はあったのでしょうか? 例えば落下する水や階段について、いかがでしょうか? 中でも、一番気になったのは石だったのですが……。

ソン・ガンホ:私は全部理解できたんですよ。落ちてくる“水”も“階段”も“雨”も、階級を垂直に表していたり、階級の葛藤を表す要素として使われていたということが理解できたんです。でもひとつだけ、水石だけはわからなかったんです。「この石はなんなんだろう?」と思って監督に聞いたんですが、明確な説明はしてくれませんでした。そんなある日、アメリカの観客が私にこう言ったんです……(もったいぶった感じで)ここで、いったん通訳さんのために切りますね(笑)。

――その先がものすごく気になります!

ソン・ガンホ:その観客はおじいさんだったんですが、映画を見終わったあとで「いったい寄生虫は誰なんだ? あなたですか? 誰だったんですか?」と聞いてきました。私はこの質問には答えられなくて。そのとき私が言ったのは「あなたが考えてみてください。それが正解ですよ」という言葉でした。あの水石はまさにそれにあたる気がするんです。この映画の中の、非常に曖昧な状況を表している、象徴的なものなのかな、と思いました。

――なるほど……。

ソン・ガンホ:最初に石を持ってきた友だちが長男に説明しますよね。「この石は家族に幸運をもたらすんだ」と。でも、あの石は実は役に立たないものじゃないですか。なのに長男はその言葉を信じて、まるでお札のように肌身離さず持つようになるんです。それってすごく悲しいことだという気がします。なんの役にも立たない、ただの石に頼らざるを得ない、そういう状況を表しているのかな、と思いました。

――話は変わりますが、好きな日本の映画作品はありますか? ソン・ガンホさんが日本の作品ですと、どのような映画を見られるのか気になります。

ソン・ガンホ:たくさんあるんです。今、隣の部屋にいらしている是枝裕和監督の大ファンですし、阪本順治監督も、李相日監督も好きでよく作品を見ています。ポン・ジュノ監督もそうだと思いますが、私も日本の巨匠といわれる監督さんたちの作品をたくさん見ましたし、その映画に出ていらした俳優さんたちも本当に素晴らしいと思います。俳優としてたくさんの影響を受けました。その中から選んで名前を挙げるのが難しいくらい、みなさんのことを尊重していますし、尊敬しています。

――今日はありがとうございました。石のことを聞けてよかったです。答えを聞いて納得できましたし、鳥肌が立ちました!

ソン・ガンホ:ハハハハハ。それはよかった。ありがとうございました。


取材:望月美寿/撮影:前手秀紀

■作品情報
映画「パラサイト 半地下の家族」
2020年1月10日(金)より、全国ロードショー!

出演:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン
監督:ポン・ジュノ「殺人の追憶」「グエムル -漢江の怪物-」
撮影:ホン・ギョンピョ 音楽:チョン・ジェイル
提供:バップ、ビターズ・エンド、テレビ東京、巖本金属、クオラス、朝日新聞社、Filmarks
配給:ビターズ・エンド
(C)2019 CJ ENM CORPORATION, BARUNSON E&A ALL RIGHTS RESERVED / 2019年 / 韓国 / 132分 / PG-12 / 2.35:1 / 英題:PARASITE / 原題:GISAENGCHUNG

■関連リンク
公式サイト:http://www.parasite-mv.jp/


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記者 : Kstyle編集部