SE SO NEON、日本歌手iriとの2マンライブが大成功…音楽を通して絆を結ぶ

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欧米をはじめアジアからも積極的にアーティストを招聘しているサマーソニックに、この夏、韓国バンドのSE SO NEONが初出演したのを記念して、8月下旬に渋谷のWWWXにてiriとの2マンライブが開催された。SE SO NEONは、台湾・ドイツ・北米等のフェスに出演、韓国でも日本を含むアジア各国のバンドと対バンを実施、坂本龍一の目にも留まり交流を続けているという期待のグローバル派バンドだ。iriは日本を飛び出し、中国や台湾でのライブやフェスへの出演も果たすなど、海外から注目を浴びる女性ボーカリストとして、同じステージへ立つことになった。

月曜という週はじめにも関わらずWWWのフロアは観客で埋め尽くされた。バンドセットのiriが先攻を担い、グルーヴ感たっぷりの「Sway」で一気にオーディエンスを引き込むと、「CAKE」「半疑じゃない」と流れるように曲をつなぎ、会場はうねりを見せた。中低音域を軸にファルセットを行き来する声、歌とラップを自由に操り、流れるような心地よいダンストラックに思わず心も踊った。

「今日はSE SO NEONとの2マンにお越しいただいてありがとうございます」と短めのMCを挟みつつ、「Corner」ではコール&レスポンス、CMソングとしておなじみの「Wonderland」や「Only One」ではiriが手を伸ばしリズムを取ると、会場もハンズアップで呼応。「ナイトグルーヴ」ではギターを抱え軽快に歌い、「Shade」では内から沸々とあふれ出すようなエネルギーでダイナミックなパフォーマンスを披露した。リズムとラップのフロウが絶妙な「Common」「Fruits」などを披露し、夏の日の風景が目に浮かぶ「rhythm」まで13曲、会場を揺らし続けた。

後攻のSE SO NEONは、紅一点ボーカル&ギターのSo!YoON!(ソユン)と、前メンバーの兵役により新メンバーとして加入したドラムのユ・スと、ベースのパク・ヒョンジンの3ピース構成。1曲目はSo!YoON!のソロアルバムに収録された、重厚なロックビートの「Athena」でスタート、長めのインストからリヴァーヴのきいたギターが爽快な「Summer Plumage」へと飛ばしてゆく。フロントマンのSo!YoON!はギタリストを目指した経緯から、歌と同じくらい饒舌にギターが音を放つ。

MCでは全員スマートフォンのメモを見ながら、日本語でコミュニケーションをとった。ヒョンジンはメモがうまく読めず、スマートフォンをマイクにかざし翻訳アプリの音声機能を使う場面も。ユ・スはグッズのTシャツを見せて「買ってください、カバンが重いです」と言い会場を和ませた。清涼感溢れる「Dong」「Ung」、幻想的な「Gurumi」「Nan Chun(乱春)」を経て、「一緒にしてくれたiriちゃんも……あざっす!」とSo!YoON!が愛嬌をこめてメッセージを送り、ロック感ほとばしる「The Wave」でエネルギーを爆発。羽根のような高音と迫力のある低音をパワフルに歌い放ちながら、ギターをかき鳴らすSo!YoON!の姿は圧巻だった。アンコールでは、少し郷愁を感じさせるスローテンポの新曲を披露した。最後にiriをステージに呼び、客席をバックに2組で記念撮影を行った。会場の隅々まで熱を帯びたライブ競演となった。

ステージでの写真撮影ではやや距離感のあった2組だが、打ち上げでは意気投合。「可愛いとかセクシーな女性ボーカルは多いけれど、ボーイッシュなボーカリストはなかなか会えないのでうれしい。これほど多く会話した海外アーティストも初めて」とiri喜びを語った。また、SE SO NEONのSo!YoON!は「ロートーンを響かせる女性ボーカリストは韓国にもおらず、“同じ歌声”の友だちができてうれしい!」と同じく2マンを経て意気投合した姿を披露した。同じ20代の女性として、音楽話や流行りものを語り合う姿に国境はない。またステージで会うことを約束して、アーティスト同士の絆を結んでいた。

記者 : Kstyle編集部