「国家破産の日」ユ・アイン“淡々としていると楽になってきた”

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写真=UAA、キム・ジェフンフォトグラファー
俳優ユ・アインが明るくなった。ここ数年間、少しよそよそしかった彼が「淡々としていると楽になってきた」と話した。僕にレッテルを貼りののしる視線の中で、気を失わないように奮闘してきた時間だった。

映画「国家破産の日」(監督:チェ・グクヒ)は、このような悩みが多かった時期に選んだ作品だ。IMF危機の裏話を描いたこの映画で、彼は危機に投資するユン・ジョンハク役を演じた。

「国家破産の日」は、「バーニング」(監督:イ・チャンドン)以来初めてとなる作品。商業映画現場に慣れるのは簡単ではなかった。初撮影後、いわゆる“メンタル崩壊”を経験し、2回目の撮影を先送りにしたほどだったそうだ。分量は少ないが、悩みと練習の時間はどの作品よりも多かったという「国家倒産の日」。ユ・アイン特有のリズム感あふれる演技が、映画にメリハリをつけることに成功した。

以下はユ・アインとの一問一答である。

――性格が以前より明るくなりましたね。

ユ・アイン:淡々としていると楽になりました。様々な人生の変化を受け入れると、鮮明に見えるものが多いです。だけど、この余裕がどんな方法で僕の人生を危なくするか分からないです(笑)。様々な方向性をすべて考え、退屈になったらまた違うミッションを探しに行ってみて、人は結局、実験の過程を通して成長するしかないです。

――「バーニング」のあと、すぐに撮影した作品ですが、撮影前半は大変だったそうですね。

ユ・アイン:撮影初日、NGを本当にたくさん出しました。すごく迷いました。2回目の撮影を前に、スケジュールを延期しました。感覚を取り戻す作業が必要でした。「国家倒産の日」は、「バーニング」と現場の雰囲気も、キャラクターの性格も正反対だった。「国家倒産の日」では、効率的な商業映画現場の勘が必要だったが、「バーニング」はそれと正反対の唯一無二の感覚を与えてくれる現場だったため適応するのに時間がかかりました。

――キャラクターユン・ジョンハクをどう理解しましたか。

ユ・アイン:憎くもあり、正義強さもある人物です。そのため、一番普通の人間の人生に似ていると思いました。誰でも正義正しさがありながら、お金、欲望、機会を追求するじゃないですか。ユン・ジョンハクはお金の力を積極的に受け入れて生きていきますが、お金が作った階層で傷つく人を見てただ喜んだりはしないです。そうでありながらも、欲望の戦車から降りられない姿がとても現実的だと思いました。

――キム・ヘスと会う場面がなく残念でした。

ユ・アイン:先輩とは映画「いいじゃないか」で共演したり、ファンの要求もありました。イメージが強烈な二人が出会ったら、どんなアンサンブルができるのか期待していました(笑)。残念ではありますが、次を楽しみにしようと思います。

――挑戦的な選択が続いていますね。

ユ・アイン:普遍的な基準からは難しい選択かもしれませんが、自分にとってやり残し感のある選択をしないように努力しています。見る人によっては危なく、曖昧に見えるかも知れませんが僕には挑戦的な選択は難しくありません。

――敏感な問題と関連し、SNSに自分の考えを良く表すほうのユ・アインさんですが……自分だけの視点を持つためにどんな努力をしていますか。

ユ・アイン:僕の職業上、人に会い、解釈し、感じることでに鍛えられています。すべてを人を中心において考えています。人を判断しようとしないで心を見ようとしています。そういった力は、俳優なら当然持っていると思います。本やニュースをたくさん見るからといって出来ることではな位と思います。こうして積み重なった僕の視線を、人の顔色を伺って隠したくはないです。

――波紋も多かったのではないですか。

ユ・アイン:SNSにいつまで綺麗なセルフショットばかり掲載するつもりなのか。SNSもきっと順機能があるだろうし、いつまでファーガソン(サッカーチームのマンチェスター・ユナイテッドの元監督)の言葉(「SNSは人生の無駄」)だけ引用するのか。僕は試行錯誤があってもSNSを通して様々なコミュニケーションを試みています。答えられるDM(ダイレクトメッセージ)には返答もします。こういった努力は、すぐに疲れますが結局は僕を幸せにして新しい視線をくれます。

――同年代の俳優たちとは少し違う路線を歩いているようですね。

ユ・アイン:以前は、僕の路線は決まっていると思っていました。10代でデビューした俳優の人生というのは、あまり選択肢が多くないからです。高く昇りつめたい欲求はありがたいことにほぼ、成就したようです。今は、もう少し主導的に自分の人生、役割を拡張していきたいです。

――周囲の鋭い反応に寂しさを感じるときはありませんか。

ユ・アイン:人生は結局、すべて誤解なのではないでしょうか。僕たちの中には様々な性質、要素がありますが、普通一つの断面だけ見て解釈するでしょう。全体を見ようとする姿勢が必要です。僕に対する誤解に寂しいというよりは、これからお見せする自分の姿にときめきと期待が大きいです。

――今後の計画は。

ユ・アイン:心がとても開放的です。ドラマやテレビショーも考えています。次の作品はドラマになりそうですが、親しみのある作品ではなさそうです(笑)。大衆にもう少し近づけられるイベントがありそうです。楽しみにしていてください。

記者 : キム・スジョン