ペク・アヨン「人をよく信じるタイプ…傷ついた経験も多い」

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写真=JYPエンターテインメント
一番上手く出来て好きなバラードジャンルの曲でカムバックしました。

今年11月のカムバックを前に、聖水洞(ソンスドン)のあるカフェで出会った歌手ペク・アヨンがこう語った。彼女は11月21日、ニューデジタルミニアルバム「Dear me」を発売した。昨年5月にリリースした3rdミニアルバム「Bittersweet」以来、1年6ヶ月ぶりだ。彼女は5月に「Shouldn't Have…」「so-so」などの新曲を発表し人気を得た。しかし今度は肌寒い晩秋に戻ってきた。

「今回の曲はバラードジャンルなので、他の季節に発表するのがよさそうでした。悩んだ末に11月を選びました」

秋になり、歌謡界は一層盛り上がった。バラードジャンルに強みを見せる歌手をはじめ、年末の授賞式を控えてアイドルグループも大挙活動に乗り出した。おかげで音源サイトはいつにも増してバラエティに富んだ。ペク・アヨンは「最初はプレッシャーが大きかったのですが、今は『考えるのはやめよう』と腹を括った状態です」だと笑った。続いて「音楽配信チャートの順位より『名盤』というよい評価が聞きたいです」と強調した。

ペク・アヨンは今回のアルバムにタイトル曲「心よ、ごめん」をはじめ「本当の嘘」「Starlight」「抱きしめて」「言わなくても」「時間は回りまわって」など6曲を収録した。「Starlight」は直接作詞した曲だ。

ドラマのOSTやプロジェクトアルバムを除くと、1年6ヶ月という時間がかかったことについては、「『心よ、ごめん』を4回録音したのですが、感情をうまく溶け込ませるために苦労しました。パク・ジニョンプロデューサーがこれ以上泣く力がないように歌ってと言われたのですが、未だに泣く力が残っているみたいだねと言われました。そのためレコーディングに時間がかかったんだと思います」と語った。

すでにデビュー7年目に差し掛かっているペク・アヨンは「レコーディングするとき徐々に感情がわいてくるほうだです」と話し「『心よ、ごめん』をレコーディングするときは、曲の持つ感情をきちんと表現するために座って力を抜いて歌い、録音室もわざと暗くして一人でいるような雰囲気が出るようにしました」と説明した。「 『心よ、ごめん』は、ブリッジポップジャンルで、エレクトロニックギターやドラム、ベース、ピアノ演奏が優しく調和する歌だ。

「自らに正直に言ってあげられる言葉です。人生で『あの時はなぜそうしたの?その人をどうして信じたの?』と自分を恨む時があるじゃないですか。そんな時に傷ついた自分に『私が悪かった』って言う感情を溶かした曲です」

ペク・アヨンは2011年12月から2012年4月まで放送されたSBSオーディション番組「K-POPスター」シーズン1に出演してその名を知らせた。清らかな音色と幼い年齢にも豊かな感性表現で最終順位3位を獲得した。その後、審査委員だった歌手兼プロデューサーのパク・ジニョンが率いるJYPエンターテインメントに所属し、デビューした。幼いTシャツを脱いでいっそう成熟した彼女は「『ペク・アヨンはこんな歌を歌う』という想像を破る歌が歌いたいです。こうして成長したということも見せたいです」と語った。

実際、彼女は“K-POPスターのペク・アヨン”ではなく、自分だけの雰囲気を持つ歌手に成長している。特に、女性の心をうまく表現した歌で共感を得た。

「実は『Shouldn't Have…』や『so-so』などは、女性に慰めになって欲しいと思いながら書いた歌ではありません。どうやら私が女性なので、私の思いをいれてみたので共感してくださったのかなと思います。今回のアルバムも多彩なジャンルが混ざっていますが、多くの人々の慰めになってほしいです。言えない部分を表現してあげたいです」

今年26歳になったペク・アヨンは、恋愛も合間合間にしている。昨年は短い恋愛を終えたと打ち明けた。

「人をよく信じるタイプなので傷ついた経験が多い。『心よ、ごめん』もそんな気持ちをよく表現した曲で共感しました」と語った。それとともに「過去の恋愛の傷を歌で表現したいです。"ガールクラッシュ”(女性が女性に憧れること)のような強い雰囲気を出したいけれど、まだ能力が足りないようです」と照れくさそうに笑った。「彼が曲を聞いて後悔してほしいです」と、密かな願いも付け加えた。

「曲を書きながら感情を発散させるのに、音楽をする仕事じゃなかったらどうなっていたのかなとも思います。歌も歌い、曲も作ることができて幸いです」

歌手になってよかったと思う瞬間は“家族が喜ぶ時”だ。ペク・アヨンは「家族が私が放送に出演するたびに、あちこちで自慢しているのが気分が良いです」と話し「なのでスケジュールができればまだ秘密でも、そっと家族に教えています」と話した。

記者 : キム・ハジン、翻訳 : 浅野わかな