チョン・セウン、来日インタビュー「東京の街を歩きながらシティ・ポップを聴かなきゃと思って…」

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人気オーディション番組「K-POPスター3」「プロデュース101」で注目を集め、昨年8月にソロ歌手としてデビューしたチョン・セウン。今年の2月に開催された「第69回さっぽろ雪まつり 10th Anniversary K-POP FESTIVAL2018」で初来日したことに続き、「11th KMF2018」出演のためこのほど二度目の来日。東京では初めてのステージ披露となる今回、公演を控えてチョン・セウンにインタビューを行った。独特の温かい雰囲気を見せながら、2月の初来日で感じたことや好きな音楽、シンガーソングライターとアイドル活動両方についても語ってもらった。

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――今年2月の「第69回さっぽろ雪まつり 10th Anniversary K-POP FESTIVAL2018」から二度目の来日となりますが、お気持ちはいかがですか?

チョン・セウン:今回また北海道に行けることになってうれしいですし、東京は初めてですので楽しみです。今日、到着して間もないので東京はまだよく分かりませんが、気になっているのは夜景です。シティ・ポップで、東京の夜をモチーフにしているものがたくさんあるので、そういった音楽を聴きながら東京の夜を感じてみたいなと思っています。

――北海道を初めて訪れた時、どんな印象を持ちましたか?

チョン・セウン:ちょうど雪が降っている時に行ったので、真っ白な世界でした。ゆったりした雰囲気が僕の性格とすごく合って、癒されて帰ってきました。

――とても寒い時期に行かれましたよね。

チョン・セウン:そうですね。寒かったですけど、僕は四季の中で冬が一番好きなんです。冬が与えてくれる感性や感情が好きなので、冬に行くことができてうれしかったです。

――初来日でしたが、その時の日本のファンの反応や印象はいかがでしたか?

チョン・セウン:日本での公演は初めてのことでしたので、僕もすごく緊張していたのですが、日本の皆さんが温かく見守ってくださり、応援もたくさんしてくれたので、僕も自信を持って歌を披露できたと思います。日本のファンの皆さんは落ち着いていて、対話もうまくできるような雰囲気を作ってくれるなという印象でした。

――韓国でも日本のファンに会ったことはありましたか?

チョン・セウン:サイン会には日本のファンの方も来てくれて、そこで日本語を少しずつ学びましたね。北海道に行った時は簡単な挨拶くらいしかできませんでしたが、今は平仮名とカタカナは全部覚えましたので、文章を読むこともできます。まだまだ実力不足ですが、いろいろな単語を勉強中です。日本語と韓国語は似ている部分もありますが、異なる部分もたくさんあって、そこが面白いと思います。

――今回「11th KMF2018」は、プロデュース101出身メンバーが出演しますが、久しぶりの再会でしょうか?

チョン・セウン:MXMはユニットで一緒に活動もしていましたし、活動の時期も重なっていたことがあったので、テレビ局でもよく会っていました。THE BOYZとはあまり一緒になることがなくて、先月末の授賞式「2018 SORIBADA BEST K-MUSIC AWARDS」で久しぶりにハクニョンに会いました。

――今日はMXMと同じ飛行機で日本に来たそうですね。セウンさんにいたずらされたと言っていました(笑)。

チョン・セウン:仲が良いから、ついいたずらしちゃいますね(笑)。一緒にいると楽しいです。

――「プロデュース101」でも、ヨンミンさんとは特に仲が良さそうな印象を受けました。

チョン・セウン:そうですね、番組ではそのように見えたかもしれないですけど、実際はドンヒョンにもよくいたずらをしますし、2人とも親しいです。

――今回日本でやってみたいことや食べてみたいものはありますか?

チョン・セウン:日本のラーメンがおいしいとよく聞くので、今回ラーメンを食べてみたいです。前回お寿司は食べましたが、ラーメンはまだ食べたことがなくて。それから先ほども話しましたが、最近シティ・ポップという音楽ジャンルをよく聴いているんです。さまざまな曲の舞台になっている東京に実際に来ましたので、今回必ず東京の街を歩きながらシティ・ポップを聴かなきゃと思って来ました。


「歌手をやりたい?アイドルをやりたい?」という質問に…

――先ほどのお話にもありましたが、MXMと同じ事務所のイ・グァンヒョンさんの4人でユニットYDPPとしても活動しましたね。ソロとはまた違う楽しさがあったかと思うのですがいかがでしたか?

チョン・セウン:ソロ活動とはまた違う方向ですよね。全く違うので新鮮だったと思います。ソロ歌手の時はシンガーソングライター、ユニットではアイドルの経験をしているので、双方から学ぶことが多かったので面白かったです。やはりユニットの方が人数が多く、ダンスもあるのでエネルギー溢れるステージをお見せすることができるし、頼れるメンバーがいるということがソロとは違う点ですね。

――「プロデュース101」でBoAさんに歌手をやりたい? それともアイドルをやりたい? と質問された場面が思い浮かびますが、あの時将来の夢がエンターテインメント会社の社長なので、いろいろ経験してみたいと答えたのはとても意外で驚きました。

チョン・セウン:はい、以前から考えていたことだったのですぐにそう答えたんですが、けっこう皆さんには驚かれましたね(笑)。ただ、絶対社長になるぞということではなくて、会社を作るというよりはクルーに近いイメージを持っています。楽しく音楽をやりたいという仲間が集まって、一緒に音楽を作って。そこにソロアーティストがいてもいいし、アイドルがいてもいいと思います。さまざまなジャンル、分野の歌手が集まると面白いと思います。いつかそういう機会があれば……まだまだ先の大きな夢ですけどね。

――YDPPのミュージックビデオに登場したチャン・ウォニョンさんは「PRODUCE48」で1位になりましたよね。

チョン・セウン:そうですね。番組を見ることはできなかったのですが、記事や周囲の話からいろいろ聞いて、見守ってはいました。STARSHIPの練習生が活躍したようで、僕もうれしかったです。

――「プロデュース101」の時から独特の音色で印象深かったのですが、ソロアーティストとして尊敬しているアーティストはいますか?

チョン・セウン:デビューして1年くらいになりましたが、音楽番組に行けば、ほとんどの方が僕より先輩じゃないですか。先輩方がリハーサルをしているのを見ると、“あぁ、やっぱりさすが先輩だな“と学ぶところが多いんです。僕がこうしてデビューできたのも、ジャンルは関係なく、これまで先輩方が音楽の道を切り開いてきてくれていたからだと考えています。なのでアイドルもシンガーソングライターも関係なく、すべての先輩を尊敬しています。

――それでは、これまででこの人は本当に歌が上手だと思った歌手はいますか?

チョン・セウン:ある番組に出た時、紫雨林(ジャウリム)のキム・ユナさんが歌うところを見て、鳥肌がたちました。どのように説明してよいか分からないのですが……。歌詞の一言一言を、歌の世界に没入して歌っていて、「歌が上手」という表現だけでは十分でないと思うくらいでした。自分でも不思議な経験でした。


「オーディション番組に出演しながら音楽の楽しみを感じました」

――最近韓国ではニューアルバム「ANOTHER」でカムバックしましたが、タイトル曲となった「20 SOMETHING」の聞きどころを教えてください。

チョン・セウン:「20 SOMETHING」は特に歌詞にすごく重きを置いて作った曲なんです。なので一度聴いただけですべての歌詞の意味を理解するのは難しいと思いますが、時間のある時に歌詞の内容や意味を深く考えてみていただければうれしいです。そうすればまた違った楽しみがあると思います。今回日本では初めて披露することになりますね。

――ニューアルバム「ANOTHER」にはチョン・セウンさんの自作曲も収録されています。普段作詞はどのようにされているのですか?

チョン・セウン:今からやろうと決めて作業する時もありますが、突然歌のテーマが思い浮かんでメモする時もあります。でも、書こうと思って1、2時間やってもうまくいかない時、ちょっと休憩しようと思って休んでいると、良いものが浮かぶことがけっこうあるんですよね。それはその前にたくさん悩んだおかげだと思うし。なので、結局はふいに浮かんできたものも、熱心に考えたものもつながっている感じがします。

――プロデュース101への出演からソロアーティストとしてデビューし、活躍し続けているチョン・セウンさんですが、この世界を目指すきっかけは何でしたか?

チョン・セウン:僕が音楽を始めたのは、歌手になりたいと思ってではありませんでした。子供の時、一人でいる時間が多くて、何もすることがない時間が長かったんです。それで何かすることないかなと思って家の中をいろいろ見てまわったら、古いギターを見つけました。それで何も知識がない状態でやってみたら、いつの間にか1~2時間も経っていたんです。ギターを弾いている時はそれ以外何も考えることなく集中できて、その時間が好きでやっていました。その後、音楽を独学でやっていた時にオーディション番組「K-POPスター3」を知って、面白そう、良い経験になりそうという軽い気持ちで出演しました。そこに行くと皆歌が上手なので、横で感嘆しながらオーディションに参加していました。その番組に出演しながら音楽の楽しみを感じて、本格的に音楽を勉強したいと思うようになりました。


「あいみょんさん、星野源さんの音楽もよく聴きます」

――昔から変わらず聞いているアーティスト、また最近よく聞くアーティストはいますか?

チョン・セウン:僕は歌よりもギターをまず最初に始めたので、初期はジョン・メイヤーの曲でギターを練習し、たくさん聞いていました。ジョン・メイヤーは今でもよく聞きます。韓国の歌手だとソヌ・ジョンアさんの曲を最近よく聴いています。それから音楽仲間が土岐麻子さんのアルバムをおすすめしてくれて、それがほぼ初めて日本の音楽に触れた時で、それから日本の曲もいろいろと聴くようになりました。それからあいみょんさんとか、星野源さんの音楽もいいなと思います。

――日本のアニメや映画も見ることはありますか?

チョン・セウン:日本のアニメは詳しくないですが、映画は韓国で公開されたものはほとんど見たと思います。最近だったら「君の膵臓を食べたい」と、「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」を見ました。「Love Letter」も最近もう一度見ましたね。

――8月31日でデビュー1年となりましたが、この1年をどのように感じましたか?

チョン・セウン:本当に早く時間が経ってしまって、よく分かりません……。あっという間に過ぎたので、今2年目になりましたが、今後3年目、4年目と活動をしていくことを考えると、2年目はもうちょっとしっかりして(笑)瞬間瞬間をもっと楽しんで、充実させていきたいなと思います。そして成長しながら多様な音楽をお見せしていきたいですね。1年経ってそういう風に考えるようになりました。すでに僕の名前で出した曲が20曲を超えましたが、実感がないし、とても不思議な気分です。

――今後日本でやってみたい活動はありますか?

チョン・セウン:日本のアーティストの皆さんとコラボしてみたいという思いはあります。ただ、そのためにはまず日本語の勉強ですよね……(笑)。何をするにも日本語が重要だと思いますので、勉強を一生懸命頑張りたいと思います。

――最後に日本のファンの皆さんにメッセージをお願いします。

チョン・セウン:また来日することができて、日本のファンの皆さんに歌を披露することができてとてもうれしいです。僕の歌が少しでも皆さんの力になれればいいなと思い、最善を尽くして、楽しみながらやりたいと思っていますので、皆さんも僕の歌を楽しみにしてくださればうれしいです。

撮影:朝岡英輔

記者 : Kstyle編集部