“活動終了”UNI.T「終わりではなく始まり…とても幸せだった」

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昨年、KBS 2TVアイドル再起プロジェクト「The Unit」を通じてデビューしたガールズグループUNI.Tが、活動のピリオドを打った。“人気が出なかった”“廃れた”などという否定的な視線の中で、歌手という夢のために勇気を出した彼女たちは、UNI.Tを通じて新しい希望と勇気をくれた。俗に言う”大当り”は決められなかったが、切実な思いが集まってかすかに輝いたその光は、UNI.Tのメンバーとファンには忘れられない大きな思い出として残るだろう。

UNI.Tは9月18日、2ndミニアルバム「終わりを知る始まり」でカムバックした。カムバックと同時にチーム解散となる最後のアルバムだ。タイトル曲「私はね」を含め、メンバーたちの気持ちを描いた「終わりを知る始まり」、悲しいけれども希望的な歌詞を盛り込んだ「キャンディー」など5曲が収録された。タイトル曲「私はね」は勇敢な兄弟、CHAKUN、RedCookieがプロデュースを担当した曲で、早いテンポの楽しいディスコサウンドのような曲だ。面白くてストレートな歌詞が印象的で中毒性が強く、誰にでも歌いやすい。9月13日、最後の活動を控えたUNI.Tにソウル漢南洞(ハンナムドン)のブルースクエアで会った。

メンバーたちは別れを控え、それぞれが悔しくて残念な気持ちを示していたが、ただ悲しい雰囲気だけではなかった。UNI.Tのリーダーで約1年間チームを率いてきたDal★Shabetのウヒが、メンバーらを説いた。おかげでメンバーたちは、有終の美を飾るためにより楽しみながら最後まで笑顔で活動しようという心持ちでいた。

Dal★Shabetのウヒは「UNI.Tのリーダーとして務めた1年は、本当にゆっくりとした時間でした。メンバーたちの、これをして欲しいあれをして欲しいという頼みを聞いてあげても、それが犠牲ではなく当たり前に思えるほどでした。でも、UNI.Tの別れを控えて辛い状況を説明する時は、悔しくもなりました。当然寂しいですが、そんな気持ちで作業をしてしまうとエネルギーの込もったアルバムが出来ないと思ったので、楽しく作業しました。私たちのために、そしてファンのために有終の美を飾りたいです」と話した。

彼女たちの最後のアルバム名は「終わりを知る始まり」だ。活動期間が決められてスタートしたプロジェクトグループのため終わりはあるけれど、その終わりが最後ではなく新たなスタート地点となるという意味が込められた。DIAのイェビンは「UNI.Tがスタートした時から『終わりが決められたグループですが、どんな気持ちですか?』という質問をたくさん受けた。現実のものになって残念だという言葉しか出ない。でもアルバム名のように、UNI.Tとしては最後だけど、メンバーそれぞれの新たな始まりだということを必ず言いたい」と強調した。

UNI.Tの最後の活動で、メンバーであるLABOUMのジエンは不在となった。本来の所属グループLABOUMの活動のため、日程調整が難しかったからだ。UNI.Tの盛り上げ役を担当し、エナジャイザー(エネルギーを与える人)を自任していたジエンだったため、彼女の穴はさらに大きく感じられた。ウヒは「本当に残念だ。練習やレコーディング、最後の活動も一緒にできたらよかったけれど、スケジュール調整ができなかった」と説明した。イェビンは「すごく楽しいお姉さんで『私はね』によく似合いそうだけど、一緒に活動ができないのでよりジエンさんのことを考えてしまう。ジエンさんも一緒に活動できなくて残念がっていて、予告写真が公開されるとフィードバックしてくれたり、相変わらず元気に過ごしている」と話した。

9人ではなく、8人のUNI.Tの新曲「私はね」は楽しさでいっぱいだ。面白い歌詞と独特な振り付けは、見る楽しみと聞く楽しみを与える。SONAMOOのウィジンは「振り付けの中には切り札がある。初めて見た時は振り付けが衝撃的だったけど、しきりに見たくて真似したくなった。私たち同士で、皆さんに褒めてもらえたら幸せな最後になると話した」と言った。元SPICAのヤン・ジウォンも「思ってもいなかった部分で爆発する。うきうきして遊びに行きたくなる歌だ。マネージャーが、曲がヒットしなければ芸能界を引退すると言ってくれたので、それだけ確信がある」と自信を示した。

UNI.Tの活動が終われば、メンバーたちはそれぞれの場で、また違った姿を見せてくれるだろう。イェビンは、元の所属グループであるDIAに戻ってカムバックアルバムを準備し、ウィジンもSONAMOOに戻ってアルバム活動を準備する。UNI.T唯一のソロ歌手だったNC.Aは、カムバックアルバムと年末コンサートの準備に突入する。元April イ・ヒョンジュとイ・スジはUNI.T解散後、歌手ではなく女優としてスタートする。2人は「歌手としての活動は今回が最後だ。だからUNI.Tが惜しいし、懐かしくなると思う」と残念な気持ちを伝えた。

他のメンバーたちと違って、ウヒとヤン・ジウォン、ユンジョは今後の行動についてもっと慎重な姿を見せた。ウヒの所属するDal★Shabetは事実上解散した。メンバーたちが専属契約終了後、事務所を移籍したからだ。ウヒは「次のアルバムを準備すると言っていた過去とは違い、今はそんな状況ではないので、心苦しいし気が気でない。Dal★Shabetのメンバーもソロ活動を頑張っているので私も悩み中で、綺麗で素敵な姿をお見せするために準備中だ」と明かした。

昨年SPICAの解散後、独り立ちをしたヤン・ジウォンは「おそらく公演やミュージカルを始めることになる。UNI.Tとの別れが残念で、当分の間はその余韻を心に抱いていると思う」と笑顔を見せた。以前HELLOVENUSを脱退したユンジョは「UNI.Tが歌手活動の最後になると思う。多方面で良い姿をお見せするので、期待して欲しい」と話した。

「歌手を続けることができるだろうか?」という不安を持つメンバーが集まってUNI.Tとして再誕生したため、メンバーたちは1年間、お互いに心の拠り所となった。宿舎でビール1缶の自由を享受し、9人それぞれのファンがUNI.Tという名の下に集まって1つになる過程を見守りながら、涙も流した。だから残念だけれども悲しくはないと言った。

ヤン・ジウォンとユンジョは「最後の活動だと思うと、メンバーたちが練習する時にじっと見つめるばかりです。練習する姿を目に焼き付けておきたいからです。最後を控えているので心配事が多かったけれど、メンバーたちがいて本当に力になりました。同じ気持ちで集まることができて良かったです」と話した。

イ・スジは「良いお姉さんたちに出会って1つのチームになれたことが贈り物のようです。より一歩成長することができたし、本当に意義深い思い出になりました。TVで見ていたお姉さんたちと同じチームになっただけでもすごい事だと思います。他の人たちは経験できない特別な事です」とした。

ウヒは「物心がついて大人になったと思います。リーダーをしながら責任感も持って、何かしてみようと試みたりもしました。何年も活動してきたけれど、UNI.Tは新鮮に感じられました。そんなことが私を成長させてくれました。妹たちだけど“先生”と表現したいくらいに学ぶことが多かったです。UNI.Tとして一緒に過ごした1年はとても幸せでした」とUNI.Tへの愛情を示した。

記者 : ウ・ビン、翻訳 : 浅野わかな、写真 : イ・スンヒョン