WINNER「ファンにはいつも感謝。返しても返しきれない借金をした気分…」

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2013年にYG ENTERTAINMENT企画のボーイズグループサバイバル番組「WIN:WHO IS NEXT」を経て、デビューチームとして選ばれたWINNER。翌年にはアルバム「2014 S/S」で正式デビューを果たして、彼らならではの音楽とコンセプトで勝負し、今では独自のカラーとユニークさを兼ね持つアーティストに成長した。デビュー曲「Empty」から最近の新曲「EVERYDAY」まで、披露する楽曲ごとに韓国国内外の音源チャートを席巻した。さらに、最もWINNERらしいトラックという好評を得た曲「REALLY REALLY」は、男性アイドルとして初めてGAONチャートの累積音源再生回数が1億回を突破するという快挙も成し遂げた。毎瞬間がハイライトであり、一緒にいるからこそ輝くWINNERにインタビューを行った。

――4月に発売した2ndフルアルバム「EVERYD4Y」の活動を終えて、どのように過ごしましたか?

カン・スンユン:公式な活動は終了した状態ですが、実は活動を続けているみたいに忙しく過ごしています。バラエティ番組を撮りに行ってきたメンバーもいるし、次のアルバムに収録される楽曲も作りました。

キム・ジヌ:先日、チャンネルA「都市漁師」の撮影をしてきましたが、本当に楽しかったです。以前ラジオで、出演したい番組として挙げたことがあったのですが、それが本当に実現したので嬉しかったです。少し肌が焼けましたが、楽しかったです。一緒に撮影したお兄さんたちも本当に面白い方々でした。僕は魚をよく釣れるほうだと思っていたのですが、違いました(笑)。

ソン・ミノ:逆に僕が魚をよく釣れました。元々釣りには興味がなかったし、魚も怖くてよく触れないほうだったのですが、初めて興味が湧きました。本当に楽しかったです。機会があれば、ジヌ兄さんとまた釣りに行ってみたいです。

――5月の1ヶ月の間、大学の学園祭を10ヶ所もまわってきたらしいですね?

ソン・ミノ:昨年も学園祭を通じて多くの観客にお会いしたのですが、今年は特に多くの方々に出会うことができました。大学の学園祭のステージに立つたびに、WINNERの認知度がますます高くなっていることを実感します。昨年、多くの方々が愛してくれた「REALLY REALLY」の他にも2ndフルアルバムの収録曲まで、たくさんの方々が一緒に歌ってくれました。それを見て本当に感動しました。

キム・ジヌ:今回のイベントでは、スンフンの“N行詩(あいうえお作文)”が大活躍しました。スンフンは頭が痛かったと思います(笑)。学園祭ごとにコーナー形式で“N行詩”をやりましたからね。

カン・スンユン:すごく楽しかったです。昨年あたりから大学の学園祭にたくさん行くようになったのですが、今年は特に多くの大学に呼んでいただきました。学園祭は行くたびに楽しいです。「その時期に最もホットな歌手が呼ばれるのが学園祭だ」とよく言うじゃないですか。なのですごく嬉しかったです。僕たちも同じ20代として大学のキャンパスライフに対する憧れがあります。歌手の活動をしているため大学生活はできませんでしたが、大学生の方々を見ながら、間接的に経験していたりや代理満足(他人の行為を通じて間接的な満足感を得ること)しているような気分になります。ステージ上で観客たちが楽しんでいる姿や彼らの熱気を感じながら「後で振り返ったら、本当に楽しい思い出になるんだろうな」と思っています。

――最近、音楽面で或いは音楽以外でハマっているものはありますか?

カン・スンユン:僕は写真にハマっています。いつもカメラを持ち歩いて、よく写真を撮っています。音楽的にはアコースティックな楽曲にハマっています。2ndフルアルバムが出る前まではトレンディーな最近の音楽や、ヒップホップアーティストたちの音楽をたくさん聴いていましたが、最近は少しアコースティックで穏やかな楽曲のほうが聴きやすいですね。スンフン兄さんは運動にハマっていて、ジヌ兄さんはゲームにハマっています。

ソン・ミノ:音楽以外にハマっているのは日本のアニメです。音楽的にはR&Bジャンルの音楽をたくさん聴いています。ヒップホップはあまり聴かないけど、ヒップホップの曲を制作する前にはよく聴くほうです。最近は、カニエ・ウェストのアルバムがすごく良いと思いました。J・コールのアルバムも最高でした。

――最近披露したWINNERのアルバムから、JTBC「シュガーマン2」で披露した「初恋」のステージまで、人々が感じるWINNERの音楽の魅力は“トレンディさ”だと思います。メンバーたちが考える”WINNERらしい音楽”はどんなものですか?

ソン・ミノ:実は「僕たちはとにかくトレンディで、新しくなければならない」ということは、特に思っていません。自由に見えるのがWINNERらしさではないでしょうか。

カン・スンユン:僕たちが作って、僕たちが歌った時が1番WINNERらしいと思います。「WINNERらしい」というのが、何かのジャンルや形容詞のように表現されるものではないと思っていますし、そのような型にはめて作業したこともありません。その当時に、その音楽を作るメンバーが好きでハマっている楽曲やジャンル、サウンドがWINNERの曲の制作過程にも反映されます。それにも関わらず「WINNERの音楽はトレンディだ」「洗練されている」とたくさん言ってもらえるので、正直に言うと本当に嬉しいです。それはWINNERならではの固有のカラーがよく表現されているという意味ですからね。嬉しいけど、必ずそうしなければならないという風には思っていません。

――WINNERのカラーを探していく過程は容易ではなかったと思います。昨年メンバーたちは「練習生時代のWINNERはYGの醜いアヒルの子みたいだったし、未来に向かって走っていくWINNERは白鳥みたいだ」と自ら評価したことがありますが、今はどの辺まで成長できたと思いますか?

イ・スンフン:正直、白鳥になるにはまだまだです。他の人々がWINNERを見る時にどのように見ているかはよく分かりませんが、INNER CIRCLE(WINNERのファンクラブ)だけには白鳥のようなグループになりたいです。

カン・スンユン:僕たちの心の中ではもう白鳥ですが、現実を見たらまだ白鳥になるには不十分だと思います。みんな音楽的にも大きな夢を持っていますからね。しかし、心の中では僕たちが自らを白鳥だと思って、前に進まなければならないと思っています。

ソン・ミノ:WINNERは白鳥を超えて不死鳥になりたいです(笑)。

――いつの間にかデビュー4周年です。デビュー当初にWINNERとして立てた目標をどれくらい成し遂げましたか?

キム・ジヌ:「もう4周年か」と思います。時間が経つのが早く感じます。デビュー前にサバイバル番組「WIN:WHO IS NEXT」に出演した当時、BIGBANGのSOL兄さんがこんなことを言ってくれました。「僕は今も夢に向かって突っ走っている」と。WINNERもこれと言った終着点なしに、引き続き次のステップ、またその次のステップに走っていく過程にいると思います。例えば、幼い時は歌手になるのが夢だったのですが、このように今は歌手になったじゃないですか。その夢を叶えた後も、ずっと新しい夢ができています。1つの目標を達成したからと言って、それで終わりではありませんからね。僕たちだけではなく、皆そうだと思います。

カン・スンユン:すごく長かったようにも思えますが、これまで本当に色んな事があったのに、まだ4周年しか経っていないと聞くと短くも感じられます。目標には終わりがないと思います。例えば、デビュ当初から「こういうステージに立つ」「こういう音源チャートで1位をとる」というのを目標にしていたなら「もう達成した」「ほぼ近い」などと、現在に対する冷製で客観的な評価をすることができると思いますが、WINNERはそうじゃありません。デビュー当初からずっと大きな夢に向かって走っているんです。

――2013年出演した「WIN:WHO IS NEXT」の時代に比べたら、飛躍的に成長しました。5年間の活動に対する自身の評価はどうですか?

ソン・ミノ:自分で考えても大きく変わりました。しかし変化は悪いものなのではなく、必ず必要なものだと思います。いつも成長しなければならないし、昨日より明日もっと成長した人にならなければならない職業なので、いつも変化するために努力しています。5年前に比べたら、個人的に本当にたくさんのことが変わりました。小さくて細かい部分から好きなこと、できること、ステージで披露できることなど、あらゆる面において大きく成長したと思います。成長しただけに、僕自身の視野ももっと広くなって欲張りになりました。ますますやりたいことも多くなって、目標も沢山できました。

イ・スンフン:個人的にはステージで大きく成長したと思います。昔に比べて、ステージがもっと上手くなりました。例えば、音楽番組のステージに立った時にリハーサルを1回やれば、足りない部分や改善点はもちろん、流れもすぐにキャッチできるようになりました。経験をたくさん積んできたので、歌やダンスの実力はさておいて、ステージ上での貫禄ができたようです。

――1番記憶に残る瞬間はいつですか?

カン・スンユン:ほぼすべての瞬間が記憶に残ります。デビューする時や1位を獲得した時、賞をもらった時など、WINNERとして節目となるような大きな出来事は全てです。今でもずっと考えていて、たまに映像を見返したりもする瞬間は「WIN:WHO IS NEXT」のファイナルの舞台でWINNERが選ばれた瞬間です。YouTubeで他の映像を見ていると時々、その当時の映像がおすすめの映像として表示されるのですが「WINNER」というタイトルを手にしたその瞬間は、観るたびに涙が出ます。

キム・ジヌ:僕は、不幸の数字「4」が幸運の数字「4」に変わった瞬間が1番記憶に残ります。昨年の4月4日、1stシングル「FATE NUMBER FOR」でカムバックした時から今までの時間ですね。当時、僕たちで呪文のように言っていました。「4」が僕たちには幸運の数字になるはずだと。何度も呪文のように話していたし、結局そのようになりました。

ソン・ミノ:昨年、tvN「花より青春 WINNER編~新西遊記外伝~」の撮影のためにメンバー全員でオーストラリアに行ってきたのも記録に残ります。撮影のために行ったのですが、メンバーたちと一緒に遊びにいった気分でした。

イ・スンフン:新人賞をもらった瞬間、練習生の時に新しい宿舎に引っ越した瞬間も思い出に残ります。練習生の時にはみすぼらしい場所で過ごしていたのですが、BIGBANG兄さんたちが引っ越した後、ヤン・ヒョンソク社長がその家を僕たちに使わせてくれました。以前は社長が使っていた家なのですが、それをBIGBANG兄さんたちが引き継いだ家でした。「場所が縁起が良い」ということで引っ越すことになり、そこで「WIN:WHO IS NEXT」が終わるまで一生懸命に頑張りました。非常に良いマンションで、広い漢江(ハンガン)が見える宿舎に住むのは初めてでした。それが6年ほど前だったのですが、引っ越した日にはメンバー皆でお祝いをしました。一緒に一杯飲みながら率直な話を交わしたその瞬間が今でも記憶に残ります。

――グループ活動をする上でリーダーの役割が重要ですが、そういう点でカン・スンユンさんほど頼もしいリーダーもいないですね。メンバーたちにとってカン・スンユンさんはどんなリーダーであって、カン・スンユンさんご自分ではリーダーとして成長したと思いますか?

イ・スンフン:他のグループで、リーダーがどんな役割をしているのかがよく分からないので比較が難しい部分ではありますが、スンユンはかなり上手なほうだと思います。責任感もありますし、僕たちの中では公の場に1番ふさわしい人だと思います。もちろん、本人も客観性を失わないために努力しています。グループで活動する時には、その部分でしっかりと引き締めてくれる存在が必要なのだと思います。それはリーダーシップとは違う部分なのですが、いつも真ん中の立場でその部分をしっかりと引き締めてくれます。本当に満足できるリーダーです。

ソン・ミノ:tvNドラマ「秘密の庭園」に出演した時「カン・スンユンはWINNERに対する責任感が生んだ怪獣」と言ったことがありますが、それは上辺で言っていたことではなく、本当に僕がスンユンに対して思ったことを話していたのです。当然良い意味でです。

カン・スンユン:実は、WINNERのメンバーの中で責任感がない人はいません。個人的にはリーダーとして上手くやっているとも思っていないし、ダメだとも思っていません。ただ黙々とその場にいるだけです。元々リーダーになるようなタイプではないのですが、仕事をする時には変わってくるようです。正直僕は怠け者なんです。しかし、やる時はしっかりやります。環境が人を作るのだと思います。メンバーのうちで誰がリーダーを務めたとしても皆リーダーらしく、しっかりやっていたと思います。

――WINNERのメンバーとして、グループのためにこれだけは努力して守ろうと誓ったものはありますか?

イ・スンフン:僕たちには遅刻費制度があります。あるメンバーがスケジュールに遅刻した場合、遅刻費を出すという制度です。以前はあるメンバーが遅刻すると、待っている人はずっと待たされなければなりませんでした。そうするとお互いに不満がつもります。だから、遅刻費制度を作って遅くなることがないように約束したのですが、その後は皆きちんと時間どおりに集まるほうです。遅刻で機嫌を損ねることが減りました。

カン・スンユン:チームの中で小さな感情の対立が大きくなるとわだかまりが生じたり、解散につながる理由やきっかけになる場合が多いんです。遅刻費制度がそういう部分を事前に防ぐのに良いと思いました。もう機嫌を損ねることもないし、心に溜めておいたり我慢したりするよりは、いつもお互いに会話をして解決するようにしています。以前は何も言わないで我慢したりもしたんですけど、最近は気分が悪い時も喧嘩をした時も、会話しながら解消しています。

――SBS「動物農場」「モーニングワイド」のように他の歌手たちはあまり出演しないバラエティ番組にも出演して話題になりました。出演したいバラエティ番組は何ですか?

カン・スンユン:いつでも呼んでもらえたら嬉しいです。どこでも呼んでいただくと力の限り頑張ります。WINNERが出演できる番組なら、その番組の雰囲気を害さないレベルで出演し、様々な活動をしたいです。WINNERは型にはまっていないバラエティに出演したがる傾向があると思います。

――次のアルバムの準備はちゃんと進んでいますか?また、WINNERの音楽を期待してもいいのでしょうか?

カン・スンユン:次のアルバムの制作がこれくらい進んでいると言うよりは、年内にもう一度活動したいと話したいです。昨日もヤン・ヒョンソク代表からグループチャットで「制作はどれくらい進んでいるの? メールで送ってほしい」というメッセージを送られました。今の所で確実に言えるのは、代表が僕たちをたくさん活動させようとしているということです。音楽的な部分ではもう落ち着いたムードの楽曲も聴いてもらいたいと思っています。でも最近は、若さを歌うような明るいムードの楽曲をたくさん披露したから、逆にその延長線上でずっと今のような明るい雰囲気を保ちたいとも思っています。WINNERは音楽的な部分での欲が本当に多いですからね。

ソン・ミノ:これからどんな音楽を披露するかについては、ゆっくり考えなければならないと思います。「何を披露したら面白いかな? 」ということいつも考えています。これからも多彩な活動を披露したいです。韓国ではコンサートもするし……活動の範囲をどんどん拡張していきたいと思います。

――デビュー当初のインタビューで「いつも僕たちの音楽を聴く方々がWINNERになれる音楽を作るのが夢だ」という目標を明かしましたが、ある程度は実現したと思います。WINNERの今後の目標は何ですか?

カン・スンユン:今でもそのことを目標にしていることに変わりはありません。WINNERがいつも初心を保つために掲げている究極の目標です。ただ今は具体的な夢を見ています。あの時は漠然と「僕たちの音楽を聴く方々がWINNERになれるような音楽がしたい」と言ったのですが、今はもっと多くの人々が僕たちを見て「私もあんなに良い影響を与えられるような人にならなきゃ」と思ってほしいという、具体的な目標ができました。多くの人々に影響を与える職業を持っている人として、引き続き良いメッセージを伝えていきたいです。韓国の国民全体までではなくても、少しずつ広めていきたいと思います。できれば、世界にもそんな良い影響力を伝え続けたいです。一度に達成できるものではないと思っているので、これからも着実にやっていきたいです。

――変わらずそばにいてくれるファンに伝えたい言葉は何ですか?

イ・スンフン:WINNERとINNER CIRCLEの関係は、ダイヤの指輪だと思います。例えば、WINNERがダイヤであれば、ファンたちはダイヤを包んでくれる指輪の本体です。ダイヤのみを持ち歩く人はいないじゃないですか。ダイヤがいくらキラキラ輝いてもしっかりと支えてくれる指輪がないと、無意味な存在だと思ってます。これからもファンと一緒に絶対に変わらない、色あせしないダイヤの指輪になるのが目標です。

キム・ジヌ:僕たちが返しても返しきれない借金をしたと思っています。いつもファンの方々の愛に応えたいです。

カン・スンユン:INNER CIRCLEはWINNERが存在する理由です。僕たちが歌手として存在するには、僕たちの音楽を聴いてくれて愛してくれる方々が必要じゃないですか。そういう点でWINNERの価値を一番わかってくれる方々は、ファンだと思っています。僕たちがどんな人か知ってくれて、僕たちがやっていることを見守ってくれる方々です。いつも感謝しています。

ソン・ミノ:INNER CIRCLEは布団みたいです。大変だった1日の末に、疲れた体を寝かせる場所が必要な時に、黙々と休む場所を与えて休めるようにしてくてる存在です。憂鬱な時には枕のようにもなって僕たちの涙を受け入れてくれるし、どんな時もいつも同じ場所に一緒にいてくれます。そしていつも夢を見させてくれます。いつもINNER CIRCLEのおかげで、もっと素晴らしい明日を夢見ています。

記者 : インタビュー : ファン・ヘジン、エディタ : パク・スンヒョン