【REPORT】感動の日本凱旋ライブ!その姿をファンの瞳に永遠に焼き付けたJBJ…1stにしてラストな、レジェンダリー・コンサート

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昨年、韓国で大ヒットしたオーディション番組「PRODUCE101」に出演後、ファンの熱いリクエストに応えて誕生した男性6人組、JBJが日本で初の単独公演「JBJ 1ST CONCERT JOYFUL DAYS IN JAPAN」を開催。東京、大阪の二都市で3公演を行った。この公演は「本当に望ましいコンサート」というタイトルのソウル公演からスタートしたワールドツアーのファイナルで、ツアーはバンコク、ジャカルタと世界各地で行われた。そんな記念すべきコンサートの初日、東京公演(2018年4月10日 会場:東京体育館)をレポート!
 

6人の鮮やかな色の重なりが生むJBJ

今回のライブが発表されたのは、2月に開催されたバレンタイン・ファンミーティングでのこと。その後、本公演はワールドツアーの一環であることが明かされた。また、JBJは4月までの期間限定ユニットとしてスタートしたものの、世界中で高まる人気からその延長も熱望されていた。が、3月には、4月30日をもっての活動終了が改めて発表された。つまり、このコンサートは“幻の”“伝説の”公演として語り継がれることが予め約束されたものになっていた。

オープニングでは番組エントリー時の自己紹介の音声を流し、ファンの気持ちはメンバーが初々しかった、あの頃にプレイバックする。

序盤は今年1月に発売した2ndミニ・アルバム『True Colors』収録曲からスタート。このアルバムでメンバーはそれぞれ、ノ・テヒョン:黄色、キム・サンギュン:オレンジ、キム・ヨングク:ピンク、タカダケンタ:マゼンタ、クォン・ヒョンビン:紫、キム・ドンハン:青というイメージ・カラーをまとっていたのだが、彼らはこの日のファッションにもその色を取り入れる。そしてソロ・パートでは、モニターに映る彼らがイメージ・カラーに染まり、カラフルな演出で見せ場を作る。

オープニングのフューチャリスティックなダンスホールチューン「My Flower」では意中の女性を“花”に例え、全員で歌うパートではモニターに映る花が6人の色でカラフル&ビューティフルに。ケンタは「君は僕の花だよ」と歌いながら、花吹雪を散らし、会場を桜色に染め上げ、初っ端から千両役者ぶりを発揮。彼女を月に例える「MOONLIGHT」はトロピカル調のダンスホール・サウンドで攻め、フロアを熱く盛り上げる。

2曲を歌い終えた後はそれぞれがステージをランウェイに見立て、「MOONLIGHT」のインストに合わせてファッションモデル風に自己紹介。テヒョンは一礼してからのサランヘ・ポーズ、ケンタはネクタイ・フリフリからのサランヘ・ポーズを決め、ヨングクは両手を振ってファンにアピール。ドンハンはファンの歓声を煽って、フロアをノセノセに。そんな個性豊かな自己紹介を終えると、モニターには六色の粒子が散らばり、その後、それが一つになって六色に輝くJBJのロゴを形作り、6人のカラー(個性)がJBJの音楽を作っていることを視覚的に提示したのだった。
 

ソロステージで6人の原点をプレイバック

オープニングから最新のキメ曲を連発した6人。彼らがステージを後にすると、モニターにはこんなモノクロ映像が映された。

荒野で手を繋ぎ、絆と友情を確かめ合うメンバーたち。その日付は2018年4月10日。が、時間は巻き戻り、映像も逆回転され、メンバーの足元にはそれぞれの思い出の“原点”となる物が置かれていた。彼らが辿り着いたのはデビュー前の2014年。あの時に立ち戻った6人は今、個々の物語を綴ろうとしていた。そう、ここからメンバーのソロステージが開始された。

ペンとノートが原点のサンギュンは、アメリカの俊英プロデューサー/ラッパー、Oddisee が作ったトラック「On The Table」に自作詞を乗せた「SO BLIND」を披露。目隠しをした状態でステージに立つ彼のバックにはリリックの英語訳が映され、ワールドツアー仕様なのも超クール。その後、自ら目隠しを取り、ジャケットを脱いで、フランスのレーベルからリリースするプロデューサーEgohの「I Need This Love」に自作詞をのせた「WHATEVER U WANT」を披露すれば、バウンシーなラップに会場の温度が急上昇する。

二番手のテヒョンはダンスで魅せる。ダブステップ~ヒップホップなど、ジャンルを問うことなく、ヒップなリズムに体を乗せ、米国人プロデューサー・デュオ、Brasstracksプロデュースの「Telling The Truth」で踊る時には笑顔も浮かべ、そんな表情すら振付の一部に。ラストは右手拳を胸に当て、最後まで格好良かった。

続いたヒョンビンは自作曲の「GOD」で、身を切るようにラップし、後半は彼の瞳から涙がこぼれ、客席には貰い泣きするファンの姿も!

ケンタは友達、家族、ファンの皆に笑顔になってほしい、という想いを伝えた後に、「僕のそばにずっといて下さい」とメッセージを添えて、荻野目洋子の「ダンシング・ヒーロー」(歌唱もケンタ本人!)を演じ、それまでのしんみりムードを吹き飛ばす。赤のラメの衣装でギンギラギンに登場した彼は巨大ミラーボールをバックに「しもしも~? 転がしてる~? おったまげー!!」との台詞をぶち込み、華麗にダンス。その後、携帯電話の音が場内に響き渡る中、「しもしも~、楽しんでる?」とファンを煽り、EARTH WIND & FIRE等々のメロディで過激にアレンジしたトラックに合わせて舞い、手の動きも「嵐の素顔」(工藤静香)風にL字型にきっちりと。最後は「ケツカッチンだから、お先にドロンしまーす」とキメ顔を演じ、「今日のために準備しました」というスペシャルステージはとことん平野ノラ・チックに盛り上げた。

「こんばんは~」という挨拶で登場したヨングクはメンバーを代表し、ソロコーナーについて「デビューしたらこういうことをしたいと思い描いていたステージ」と紹介し、彼自身は練習生時代に歌っていた「BEAUTIFUL」(原曲:Crush)をカバー。そして「次は僕たちの末っ子の、皆さんがびっくりするようなステージです」と話してドンハンにバトンタッチすると、上下黒の衣装に黒のチョーカーをつけた彼がステージに現れ、テミン(SHINee)が昨年秋に発表した「MOVE」に合わせて、濃密かつセクシーにパフォーマンス。そのアツさはチョーカーを吹き飛ばすほどの勢いだった。
 

後半はデビューからの半年を凝縮!

ソロステージで原点に立ち返ったメンバーたち。再び、時は流れ、「プロデュース101」シーズン2の最終回となった2017年6月16日、6人はしっかりと手を重ねる。そして「皆さんが私たちをJBJと呼ぶまで、私たちはそれぞれの夢を見ていました」と話し、時は2017年10月18日、すなわち、JBJデビュー日へ。ここからJBJ6人のステージがスタートだ!

白のスーツにチェンジしたメンバーはまずデビュー曲「FANTASY」で凛々しさを爆発させ、続く「SAY MY NAME」では英語詞を映し出し、ここでもワールドツアー・モードでダイナミックにパフォーマンス。バックには大きなバラや星空が映され、歌詞の世界をビジュアルでも表現し、1stミニ・アルバムからの2曲で今度はJBJの原点を強烈に打ち出した。

その後、改めての自己紹介を終えたメンバーは1万人を収容する会場を見回して、嬉しさをこう表現した。

「本当にデカいですね。こうした大きな会場でやるのが夢でした」(ケンタ)
「こんな大きな会場で公演するの、感動ですよね」(テヒョン)
「一杯楽しいけど、緊張で、ちょっと震えています。はい!」(ドンハン)

そして「ファンの方が持っているプラカードが蛍光色で華やかですよね」と客席を喜ばせたサンギュンは「本当に大きな会場でコンサートができて嬉しいし、感謝しています。でも、僕たちがこれだけたくさんのファンの方を受け入れられる器になっているのかどうかを真剣に考えています」とシリアスな面も見せ、ファンを感心させる。

そしてそれぞれのソロ舞台を振り返り、サンギュンは「他のメンバーが羨ましかった。特にドンハンさんが良かった」と話し、ドンハンの生歌に合わせて、リップシンク&ダンシング。テヒョンも「末っ子だけど、カリスマ性があった」と絶賛した。

そんなトークの後はハッピーチューンの連発で会場をハートフルな空気でいっぱいにする番。南の島をバックに歌う「WONDERFUL DAY」ではサランヘ・ポーズのフルパッケージでファンをキュンキュンさせるドンハンを筆頭にメンバー全員がサランへ尽くしでファンを紅潮させ、ラストはラップチームが大きなエアー縄跳びを回し、ボーカルチームが一斉にハッピー・ジャンプ。そしてドンハンの後ろからケンタが“ひょっこりはん”を決めれば、そのキュートさにファンのハートはルンルンしっぱなし!

そしてハートマークが舞う遊園地を舞台にニュージャックスウィング調に「今日から」を歌い、ヒョンビンが上着を脱いで本気モードに転じれば、フロアからは悲鳴にも似た歓声が! 最後はケンタがダブルピースで締め、「盛り上がっていきますよ~!」と煽って、「Pretty」へ。アメコミ風演出に合わせ、メンバーそれぞれがファンサービスてんこ盛りでアゲていく。ヨングクはタオルをフーディー風に頭に乗せ、ケンタはファンと目線を合わせてコミュニケーション。テヒョンはスタンド席にサランへポーズをプレゼントし、と、ステージのあちこちでファンをキュンとさせるシーンが繰り広げられ、どこを見たらいいか分からないほど。極めつけはサンギュンで、彼はサプライズでアリーナに乱入し、フリーダムにパフォーマンス。そのファン想いな“驚き”のプレゼントにはメンバーもビックリだった。

いよいよ本編最後というタイミングで、ケンタは「まだまだ盛り上がりが足りないんじゃないでしょうか? 盛り上がってますか?」と尚もアゲ、熱狂的なアンサーを返す客席に向け、サムズアップ。そして「この夢のような時間が毎日続けばいい」(テヒョン)という想いを込め、メンバーはアーバンな夜景をバックに「毎日」を歌い、本編の幕を下ろした。
 

「JBJは永遠」というファンの願いが木霊する

JBJとファンが出会える時間が限られているからこそ、ファンは一瞬も無駄にしたくなかった。だからこそ、本編終了後、客席からは間髪置くことなく、“JBJ”というアンコールの声が起こり、そしてそれは「JBJ、ヨンウォンニ(永遠に)」に変化。JBJが永遠であってほしいというファンの願いが結実した瞬間だった。

そんなファンに応えるように、モニター画面ではこれまでを映像で振り返り、「A dream you dream alone is only a dream, A dream you dream together is reality」というメッセージも。1人で見る夢は夢にしかすぎないけど、一緒に見る夢は現実になる、という言葉はファンとJBJが共に歩いてきた道を表現するものだった。

そしてアンコールには「夢を見ていたように」「TRUE COLORS」の2曲をチョイスし、後者ではヨングクがドンハンにつけてもらったピアスをキラキラさせながらパフォーマンス! また、終盤のMCではチームを代表してケンタが「こうして僕達が皆さんの前で歌ってダンスが出来ることがどれだけ幸せなことかを、今日のコンサートを通じて感じることが出来ました。本当に今日はこんなにたくさんの方に集まって頂いて、ありがとうございます」と感謝の弁を述べた。

日本でのライブはこれがラストだが、韓国では17日にニューアルバム『NEW MOON』を発売し、活動が続く。ヨングクはアルバムについて「6人が作詞に参加し、歴代最高に格好いい」とアピールし、テヒョンは歌いたくて仕方がない様子。ポロリ寸前のところでケンタがしきりに静止する、なんて場面が続き、テヒョンの「早くファンに聴かせたい」という思いがファンの胸を打つ。

「TRUE COLORS」ではヨングクとサンギュンが涙を堪えるのに懸命だったが、全てを終えた後、メンバーは口々に「ありがとう」「バイバイ」と言いながら、ファンに明るくお別れのメッセージ。さらにサンギュンは、メンバーに向けて、ちゃっかり「バイバイ」と言いながら、最後までステージに残り、名残惜しそうにしていた。

誰もが頭では「これがラスト」と分かっていながら、「もしかしたら」と微かな期待を寄せていたはず。そんな淡い思いを汲み取るように、ケンタはさよならの代わりに「また、皆さんとお会いできることを願って、一所懸命頑張りたいと思います」とコメント。約2時間に及ぶ初のフルコンサートはファンに「もっともっとJBJを見たい」と強く思わせるものだった。果たして、奇跡は起きるのだろうか? 今日のこの日を永遠に記憶するだけじゃ、実のもったいない。僕はファンの強い願いが呼び起こす奇跡を信じたい! じゃなきゃ、ファンもアーティストもジョイフルでいられない!

ライター:きむ・たく

JBJ 1ST CONCERT[JOYFUL DAYS]IN JAPAN
日時:2018年4月10日(火) 開場 18:00 / 開演 19:00
会場:東京体育館

【セットリスト】
01. 꽃이야
02. MOONLIGHT + OUTRO
03. 상균 'SO BLIND' + 'WHATEVER U WANT'
04. 태현 'DANCE'
05. 현빈 'GOD'
06. 켄타 'EAT YOU UP'
07. 용국 'BEAUTIFUL'
08. 동한 'MOVE'
09. FANTASY
10. SAY MY NAME

11. WONDERFUL DAY (EXTEND VER)
12. 오늘부터
13. 예뻐 (EXTEND VER)
14. 매일
<ENCORE>
15. 꿈을 꾼 듯
16. TRUE COLORS + OUTRO

記者 : Kstyle編集部