「沈黙」パク・シネが明かす#映画への挑戦 #人脈王 #結婚の計画

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女優パク・シネが11月2日の韓国公開を控えている映画「沈黙」(監督:チョン・ジウ) を通じて、観客に会う準備を終えた。

公開に先立ちパク・シネは、ソウル八判洞(パルバンドン) のカフェで映画に出演したきっかけから、2003年歌手イ・スンファンのミュージックビデオ「花」でデビューし、14年間黙々と女優として歩んできた道のりを振り返った。

――映画を観た感想はどうでしたか?

パク・シネ:劇場で観る前に一度観てはいるんですけど、どうしても完成版とは違う印象がありました。音楽、照明などのため雰囲気ががらりと変わったのを感じました。(映画で務めた) チェ・ヒジョンがどのように映るか、ストーリーの展開に邪魔になるんじゃないかと不安だったんですけど、すごく不安に思っていた割には良かったので、幸いだと思っています。どうしても私は映画よりはドラマに慣れているためです。まだ、公開されていないため、観客の反応が不安です(笑)

――弁護士役はどうでしたか?

パク・シネ:「ピノキオ」で記者、「ドクターズ」で医者、今回は弁護士など、専門職を演じる機会が多かったので、たくさんの方々が「また弁護士か」と思われているようです。「7番房の奇跡」のイェスンとは違う点は、イェスンは研修生としてまだ十分準備できていない状態で父親を弁護するために乗り出しましたし、結果的には事件を完璧に解決しました。しかし、「沈黙」のヒジョンは完璧な弁護士ですが、事件を解決できないまま、もがきながら混乱に陥ります。観客の方々にもこれまでとは違う点を発見していただけるんじゃないかと思います。

Q.「沈黙」を選択した理由はありますか?

パク・シネ:マスコミ向け試写会の時もお話しましたが、「チェ・ミンシク先輩と一度共演してみたい」と思っていました。本当に光栄です。また、映画「ウンギョ 青い蜜」を観ながら、チョン・ジウ監督の演出スタイルが気になっていました。打ち合わせの時に私を観察しているような印象を受けたんですけど、果たして私のことをどう思われているかも気になりました。

――チェ・ミンシクと共演した感想はどうですか?

パク・シネ:実は先輩がすごく怖い方かと思いましたが、共演してみると本当に温かい方でした。法廷シーンでは証人席に座っているだけでも圧倒されました。

――ドラマでおなじみの女優という自身の考えを壊すために試してみたことはありますか?

パク・シネ:撮影しながら感じたのは、ドラマではいつも明るく愉快な役を務めました。今回はチェ・ヒジョンが持っている重量感とプレッシャーを乗り越えようと努力しました。自身が事件の糸口を見つけたと思った瞬間、混乱して面食らうヒジョンの姿、状況そのものが今までの演技と違う点です。

――ヒジョンを演じる中で撮影現場の雰囲気はどうでしたか?

パク・シネ:実は毎回演技しながらOKサインが出るまですごく不安でした。「これで良いのかな?」と疑問に思った時にOKサインが出る時もありました。私が感じた感情を率直に表現したと思います。監督からどれが正解か言ってもらったわけではありませんが、状況に合わせて今ヒジョンからどんな感情を引き出せるか、助けてくださったと思います。

――ヒジョンの感情の変化をどのように解釈しましたか?

パク・シネ:イム・テサン会長と初任弁護士チェ・ヒジョンは上下関係がはっきりとしています。ヒジョンとしては多くの実力ある弁護士たちをおいて、新入りの自分を選択したことに対する疑いが大きかったと思います。だからますます小さくなっていくヒジョンを表現したいと思いました。また、重要な人物はトン・ソンシク(パク・ヘジュン) 検事でした。過去の恋人だったという設定でしたから。

――チェ・ヒジョン(パク・シネ) とイム・ミラ(イ・スギョン) は師弟関係ですが、そのシーンはカットされたみたいですね。

パク・シネ:カットされたわけではなく、状況設定を試みたのです。ヒジョンが家庭教師で、ミラが学生の時にどの科目が好きで、どの科目が苦手だったかなどです。ミラは父親のテサンに対する不満や、死んだ母親に対する恋しさのため、たくさん家庭教師を変えたと思います。そのような想定をしながらイ・スギョンと話し合いました。

――後輩イ・スギョンの演技に対する称賛の声が多いですね。

パク・シネ:イ・スギョンさんは本当に演技が上手だと思います。ここまで率直に演技をするとは思いませんでした。普段はすごく大人しいのに、カメラの前に立つとがらりと顔が変わると同時に、人が変わります(笑) どうすればここまで演技が上手になれるの? と思うほど、不思議でした(笑) 新鮮なショックを受けた人です。

――リュ・ジュンヨルとの初共演はどうでしたか?

パク・シネ:現場で共演のシーンが多くはなかったんですけど、それでも親しくなりました。リュ・ジュンヨル兄さんは多芸多才です。ドラマ「応答せよ1998」で初めて見たあと、映画「ザ・キング」「タクシー運転手」を観ながら、どうすればこのように人物に最適化された演技をすることができるか、すごく驚きました。私には本当に刺激になった俳優です。すごく羨ましいと思っています。なぜ人気があるか分かる時間でした。

――ドラマに比べて映画への出演は少なかったほうです。

パク・シネ:人々に、私が出演した映画を観に来てもらうためにはどうすれば良いか、すごく悩みました。CMで綺麗に映ったり、韓流ドラマの主人公として愛されることで終わりたくはないので、映画界に足を踏み入れました。映画「ビューティー・インサイド」(2015) に特別出演して映画を味わいました。スタッフたちと仲良くなりたかったんですけど、あまり出演シーンがなかったので、ぎこちない部分がありました。自分が気まずいと思っていると、観ている方も「パク・シネは自然に溶け込んでいる」と思わなくなると思います。そんな決心をしてドラマをやっていた時に、チョン・ジウ監督から「沈黙」の出演のオファーを受けました。

――テレビの中の姿と実際のルックスが違うように感じます。

パク・シネ:私の実物と画面上の顔が違うみたいです。画面には目の下のくまも全部見えます(笑) しかし、それが私の姿でもありますから(笑) 「沈黙」を撮影しながら化粧っ気のない顔にしようとしました。化粧しなくてもいいとスタッフには言ったんですけど、映画を観たら、疲れ過ぎている顔かなぁと思いました(笑) そんな一面が仕事熱心なチェ・ヒジョンをちゃんと表現したと思いました。

――チョン・ジウ監督がパク・シネに対する偏見を持っていたと聞きました。

パク・シネ:監督が私のイメージだけみて「ただ綺麗な女優」だとばかり思っていたそうです。運動もできなさそうで。明るく元気な姿だけをみて、綺麗な女優としか思わなかったそうです。だから「それは違う」と話しました。怒ると腹を立てるし、家で一日中閉じこもっていたりもするとお話しました。そのような点で「沈黙」を通じて私に対する先入観を壊すことができると思います。ドラマ「ドクターズ」でアクション演技をした理由は、アクションジャンルをしたかったためです。顔が丸いほうであるせいか、監督たちが私はアクションジャンルに向いていないと思っているみたいです。

――やってみたい役はありますか?

パク・シネ:私はドラマ「愛の温度」みたいに、もどかしいけれど、現実的な恋愛ものをしてみたいです。20代後半なので、恋物語を通じて観客と分かち合いたいです。

――“人脈王”というニックネームを持っているんですね。

パク・シネ:私は他人について直接経験せずに判断しません。疑うと本当に疲れます。14年という時間を活動しながら、共演した俳優たちとまだ連絡を取り合っていたら、私に”人脈王”というニックネームがついていました(笑) “パク先生””ベテラン俳優”という冗談も言われました。

――周りを意識することなく、自由に歩き回るらしいですね。

パク・シネ:美味しい料理と好きな友だちしか見えません。私は事故だけ起こさなければいいと思っています(笑)

――結婚の計画はありますか?

パク・シネ:結婚が夢だったんですけど、回りの既婚者たちの話を通じて、結婚生活が難しいという話を聞いて、心配しています。果たして私が1人の人とちゃんと暮らすことができるのだろうかと思います。今は仕事に集中して、結婚は後にしたいです。

――幼い頃から今まで順風満帆ですね。

パク・シネ:私は作品の運が良かったと思います。幼い頃にドラマ「天国の階段」(2003) でやった恋愛演技が難しかったです。私は「嘘はつかないようにしよう」「自分が感じていない感情を嘘の演技で表現しないようにしよう」と思っています。その年齢に合う演技を披露して、必ず目に真心を込めて演技するように心がけています。

記者 : キム・ボラ