【REPORT】オム・ギジュン&ユ・ジュンサンらがノリノリダンスも!韓国ミュージカル界を代表する4人のビッグスターが集結したプレミアムコンサート

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2017年10月1日(日)、東京オペラシティコンサートホールで、韓国ミュージカル界を代表する4人のビッグスター、オム・ギジュン、ユ・ジュンサン、ミン・ヨンギ、キム・ボムレによる「プレミアムコンサート THEONE 2017」が開催された。ここでは昼夜行われた公演の夜の部をご紹介する。

「ジャック・ザ・リッパー」「三銃士」での共演をきっかけに、3年前に日本でコンサートを開催した4人。その後、それぞれの名前をとって、オムユミンボムというユニットでの活動が開始された。今回のコンサートは、ソウルで2017年の6月に行われ好評だったステージを、日本向けに再構成したもの。演奏はこの日のために編成された日韓混合の生オーケストラ。指揮者は「フランケンシュタイン」「ジャック・ザ・リッパー」「三銃士」などで知られる人気音楽監督のイ・ソンジュン。監督がステージに現れただけでリスペクトのこもった拍手と歓声がまき起こり、日本における韓国ミュージカル人気の定着を感じる。

そして待ちに待った4人が登場! オープニングは「ラマンチャの男」からのナンバー、「見果てぬ夢」。厚みと深み、華と艶のある歌声に圧倒される。オム・ギジュンは「女の香り」などのドラマや映画でもおなじみ。42歳でこの4人の中では一番末っ子だ。ユ・ジュンサンもまた、「棚ぼたのあなた」などのドラマや映画で知られる人気俳優。このユニットのリーダー的存在で、熱いハートを持つムードメーカー。ミン・ヨンギは声楽科出身で、パワフルかつドラマチックな歌声の持ち主。数々の名作ミュージカルに主演している。そしてキム・ボムレは、超低音ヴォイスと個性的なルックスを武器に、最近ではドラマや映画にも引っ張りだこだ。「歓声がすごいから、まるでアイドルのコンサートの会場みたい」とご機嫌なユ・ジュンサン。「昼公演で見たお客さんがたくさんいますね」と微笑むミン・ヨンギ。「3年前の日本でのコンサートを思い出します」とオム・ギジュンが言えば、キム・ボムレは「僕は風邪をひいて喉のコンディションがよくない。薬を飲んだので寝てしまうかも」ととぼけて笑わせる。

ダンシング・クイーンでノリノリ!
続いては「レミゼラブル」の「民衆の歌」などを歌い上げた4人。ミン・ヨンギによる「マタハリ」からのナンバー「君だけが」に続いて、ユ・ジュンサンがいま韓国で出演中のミュージカルの曲を熱唱。再び4人一緒に人生の応援歌的な曲を歌った。

コンサートであると同時に、ファンミーティング的な要素もあった今回のステージ。ここでいきなりじゃんけん大会に。勝ち残ったお客様には、4人の生声でのモーニングコールをプレゼントします、という趣向だった。最後にキム・ボムレが「時間がたつにつれて声がかすれてきた。かわりにダンスを頑張ります!」と宣言。次のステージは「マンマ・ミーア!」からの「ダンシング・クイーン」。黄、白、青、赤のふわふわの羽飾りを首からかけて、華麗に歌い踊る4人。ベテランならではの余裕とお茶目が炸裂! 客席に降りてきてハイタッチをしたり、演者も観客も、みんなノリノリ!

次はミン・ヨンギとユ・ジュンサンの代表曲である海外ミュージカル・ライセンスの曲を韓国語で熱唱。歌い終わるとものすごい拍手が巻き起こり、満足そうな二人。対するオム・ギジュンとキム・ボムレのコンビは、ウイスキーの瓶を持って登場、グラスに酒をついでは次々と観客にふるまいながら歌うという粋で大人な演出を披露した。すっかり楽しい気分になったところで、流れてきたのは、なんと人気ガールズグループの曲! 体をくねくねさせるセクシーな振付を真剣に踊る平均年齢46歳の4人。面白すぎる! かわいすぎる! 終わると息をハアハアいわせたユ・ジュンサンが「正直、僕たちは1日2回公演の時点でかなりしんどいです。これからのステージで妙な沈黙の間があっても気にしないでください」と言うのでまた爆笑。今日は韓国からワイドショーの「ハンバメTVヨネ」が取材に来ているので、どうか僕たちに黄色い歓声を! というお願いもあった(笑)

ファンのためにフォトタイムのサービスも!
ここで開演前に観客から募ったメッセージが読み上げられ、再びラッキーな観客との交流タイム。オム・ギジュンへのメッセージを見つけては破り捨てるキム・ボムレが笑いを誘う。4人が着替えのために退場すると、ミン・ヨンギのマネージャーが登場した。TVの歌番組のコンテストでトップ10に入り損ねた経歴の持ち主だそうで、1曲熱唱。

そしてコンサートはいよいよ佳境に。皮ジャンに着替えて登場した4人は「グリース」のメドレーをポップに歌い踊る。オーケストラをも巻き込んでの楽しいパフォーマンスに観客も大喜び。その後、ピンクのジャケットに着替えてのフォトタイムも行われた。とにかく4人のサービス精神にびっくり。中でも特に、テンション高く振る舞いながら「会場にいるみんなの気持ちがひとつになるように」と細かな気配りをし続けるユ・ジュンサンが素晴らしい!

ここで4人の口からそれぞれの今後の予定が語られた。「僕はいま『レベッカ』に出演中で、12月からドラマが始まります」とオム・ギジュン。「少し前までドラマ『操作』を撮っていましたが、いまは『ベン・ハー』に出ています。ぜひ見に来てください」とユ・ジュンサン。「僕もいま『レベッカ』に出ていますが、11月には大阪で『インタビュー』に出ます。アイドルと共演するので、皆さん、僕の応援をお願いします」。そしてキム・ボムレは「僕はいま『ナポレオン』に出ていて、11月からはドラマに入ります。そして明日、韓国で皇帝役を演じた映画『天命の城』が公開されます」と宣伝。4人の売れっ子ぶりがあらためて証明された。

終演後には握手会も行なわれた
その後もわちゃわちゃと楽しいトークが続き、最後に締めくくったのはやはりユ・ジュンサン。「僕たちがミュージカルを始めたのはいまから20年ほど前でした。当時は不安もありましたが、このメンバーに出会うことによって、もっと素敵な作品をつくらなければいけないと思うようになりました。どこに行こうと最高の公演を見せられるように頑張ります!」

その後、ハーモニーが美しい曲に続いて、自分たちのオリジナル曲を日本語で歌った4人。友情を歌うこの曲は、ユ・ジュンサンが作曲したものだ。名残を惜しむ盛大な拍手と歓声が4人を包みこむ。アンコールは「ノートルダム・ド・パリ」から「カテドラルの時代」。ミュージカルで使用された洋楽の名曲。そして最後は「三銃士」から「俺たちはひとつ」。歌のラストで、小道具の剣を高く掲げる4人。拍手と歓声、スタンディングオベーションで感動を伝える観客。予定の曲をすべて終えても拍手は鳴りやまない。そこで最後にもう一度オリジナル曲を歌い、一日限りの特別なコンサートはようやく幕を下ろした。

タイプの違う4大スターの競演で、韓国ミュージカルの魅力をたっぷり味わうことができた今回のコンサート。観客との交流の時間も予想以上に用意されており、4人の仲のよさ、人柄のよさ、ベテランならではの余裕や茶目っけに、何度も笑い、感動させられた。何よりも4人が心から楽しんでいることが伝わってきて素敵だった。日本での韓国ミュージカルの人気をさらに高めるためにも、4人にはぜひまた、来日コンサートを開いてもらいたい。

楽屋の前の4人
※記事に楽曲がすべて記載できないことをご了承ください。

ライター:望月美寿

【公演情報】
「プレミアムコンサート THEONE 2017」

日時:2017年10月1日(日)
昼公演 12:30 開場/13:00 開演
夜公演 16:30 開場/17:00 開演

出演:オム・ギジュン/ユ・ジュンサン/ミン・ヨンギ/キム・ボムレ

会場:東京オペラシティ コンサートホール

主催:トリックスターエンターテインメント / コンテンツレインジ /ぴあ
東京音協 / MarvelENTERTAINMENT

記者 : Kstyle編集部