IU(アイユー) らしかった。賢く自分の色で名曲を誕生させた。原曲とは全く異なる色で、IUの感性を盛り込んで完成した「花のしおり2」だ。

IUが22日午後6時、2番目のカバーアルバム「花のしおり2」を発表した。先立って、先行公開した「秋の朝」をはじめ、「秘密の花園」「眠れない夜、雨は降って」「昨夜の話」「小川の瀬」「毎日あなたと」まで6曲で埋めたアルバムだ。この頃の世代には慣れていない曲もあるが、IUの感性に会って、また違った趣きで音楽ファンに近づいている。アナログ、思い出の感性を探し出すIUに驚かされる。

先行公開された曲「秋の朝」が、IUのきれいな音色と純粋な感性を強調したなら、「花のしおり2」全体的にはもっと多様な感性とノスタルジアを描いた。IUならではの、彼女の特技を生かして凄然としながらも、また楽しい、魅力的なリメイク曲でトラックリストを満たした。

今回のアルバムのタイトル曲はキム・ゴンモの「眠れない夜、雨は降って」だ。キム・ゴンモの雰囲気とIUのリメイクは完璧に違うが、曲の良い雰囲気はそのままだ。IUが「必ず一度はリメイクしてみたいと思っていた曲」と言うほど、彼女の好きな曲で、IU特有の魅力がにじみ出ている。淡々と寂しく曲の感性を歌っている。話すように歌うIUのボーカルも目立った。

イ・サンウンの「秘密の花園」は、IUが伝える共感と癒しの曲だ。イ・サンウンの温かい歌詞をIUならではの方式で解釈し、癒しの言葉をかけている。魅力的な歌詞を活かす、IUのボーカルの力が感じられる曲だ。

「花のしおり」の1番目のアルバムでCLONE(クローン) の「クンタリシャバラ」をリメイクしたIUは、今度はソバンチャ(消防車) の「昨夜の話」を選択した。1980年代に大ヒットしたソバンチャの曲を“楽しく”リメイクした。今回のアルバムで一番目立つ曲で、パッと弾みながらも落ち着いたIUのボーカルが曲の中心をつかんでいて、楽しく聴けるように完成された。

キム・ジョンヒ、チョン・ミジョの「小川の瀬」でIUは、彼女の特技をもう一度発揮した。IUは、同年代の歌手たちに比べてアナログ的な感性がよく似合う歌手として挙げられるが、「小川の瀬」はそのようなIUの長所がよく表れたリメイク曲だ。2016年に発売されたチョン・ミジョの「37年」に収録された「小川の瀬」を一番参考にしたというIU、数十年の歳月を重ねてきたこの曲の感性がそのまま伝えられるように完成された。恨と怨望の感性は、IUの寂しい音色ににじみ出てもっと切ない。

以前にも多くのリメイクでよく知られたドゥルグクファ(野菊) の「毎日あなたと」は、愛らしい雰囲気で「花のしおり2」を仕上げる。多くの言葉の要らない愛しい曲だ。他の歌手たちのリメイクとはまた違うIUならではのかわいらしさと成熟さがにじみ出た。

IUの濃いアナログ的感性、秋とよく似合うノスタルジアとロマンが満ちたアルバム。淡々として、素朴で、また愛らしく、IUの叙情を魅力的に描いた「花のしおり2」だ。