ジョンフン「“変わらない顔と声と心”があるから、日本でも長く愛されてきたと思う」

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2000年に男性デュオUNとしてデビューしたジョンフン(John-Hoon)。今回、彼が日本で10年ぶりにリリースするミニ・アルバム『記憶の香り』には、彼が今まで歩いてきた人生の歴史と記憶が込められている。UN時代のジョンフンが好きだった人も、今回初めて彼に接する人も、アルバムを聴けばジョンフンの素顔に触れられる作品だ。

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――ミニ・アルバム『記憶の香り』はどんなアルバムですか?

ジョンフン:僕にとっては10年ぶりのミニ・アルバムなので本当にうれしいです。収録曲は全部で5曲で、どの曲もそれぞれの魅力を持っていますが、中でもタイトル曲の「Never Forget」は初めて聴いた瞬間に好きだと感じた曲です。実は他の歌手の方からも「おれも歌いたい」って言われたんですけど、僕が勝ちました!(笑) 歌詞の内容もただの恋愛ソングというよりは人生を振り返る内容で、僕も歌いながら自分の人生をあらためて振り返ってみたりしました。

――他にはどんな曲が収録されていますか?

ジョンフン:「君がいたから」は切ないラブソングですね。この曲は僕にはちょっとキーが高くてレコーディングが一番大変でした(苦笑) 実はすごく難しい曲なんですよ! 「眩しい記憶」は初めて聴いた時にメロディが今まで歌ってきたバラードとはちょっと違うなと感じました。すごくいい曲なんですよ。でも、この曲もキーが高かった(笑) 「波~パド~2017」はUN時代の代表曲ですが、夏にぴったりの曲だと思って、当時歌っていた歌詞をそのまま日本語に訳して歌いました。「一日~ハル~」は韓国のソロ・アルバムに収録された曲なんですけど、ファンのみなさんから一番リクエストいただいた曲なんですよ。この曲はさらにあたたかみを出そうと思って、原曲よりもキーを上げて歌ったので難しかったです(苦笑) どの曲も記憶にまつわる曲なので、『記憶の香り』というタイトルをつけました。

――レコーディング中のエピソードは?

ジョンフン:初めて日本語でレコーディングしたのは今から11年前で、その時はエピソードがたくさんあったんですよ。日本語の発音が難しい! とか(笑) 最近はあまりないですね。普通にレコーディングして普通に終わります(笑) 今となっては日本語でレコーディングすることが韓国語よりも慣れてしまって、歌いやすいですね。なんか歌いやすいんですよ、理由はわからないですけど。

――今回のインタビューもすべて日本語で話されていますけど、John-Hoonさんの日本語はアクセントやイントネーションも完璧なので、本当に普通の日本語という感じがしますよね。

ジョンフン:それは僕が映画好きなおかげですね! 日本の映画もたくさん観ますし、それが勉強になったのかも。特に僕は日本映画の中でもマニアックな作品が好きで、『亀は意外と速く泳ぐ』とか、『茶の味』とか、韓国にはない作風の映画が好きなんですよ。最近は日本のアニメも好きで、『君の名は。』も『聲の形』も観ました。

――歌手でもあり、俳優でもあり、さらにアジアを股にかけて活躍してらっしゃいますが、活動の場を広げることは意識してやっている?

ジョンフン:初めて日本や中国に行った時は、ちょっとした文化の違いが理解できなくて困ったこともありました。でも、10年くらい行ったり来たりしているともう100パーセント理解できるようになったので、今では全然苦ではないですね。逆に遊びに行くように気楽な感じで日本に来てます。おいしい食べ物も楽しみだし、こういうインタビューも僕にとってはおしゃべりしてるような感じというか。すべて遊びのように楽しくできるようになったのが一番変わったところかも。

――John-Hoonさんは日本でも長く活動されていますが、その秘訣は何だと思いますか?

ジョンフン:“変わらない顔と声と心”です。自分で言うのもなんですけど(笑) 初めて日本でデビューした時、とある地方での公演だったんですけど、当時はお客さんが10人とか20人とかしかいなかったんですよ。それから3ヶ月後くらいに東京でコンサートをしたら1000人くらいのお客さんが来てくれて、その時のありがたさは今でも忘れられませんね。僕が軍隊に行って、帰ってきて初めて日本でイベントをやった時もたくさんのファンの方が来てくれて、僕を2年間も待っていてくれたんだと思うと本当にありがたくて感動して、その気持ちをいつまでも忘れないでいようと思っています。変わらない愛と応援が一番ありがたいですね。

――日本で特に覚えているファンの方はいますか?

ジョンフン:います、います! いっつも走って追いかけてくるファンの方がいるんですよ(笑)たとえば僕がホテルから車で空港に向かう時に、何百メートルも車と同じ速度で追いかけてくるんですよ。まるでスーパーウーマンのように見えました。何年か前、釜山で行われたファンとの運動会では、そのファンの方がかけっこで1位にもなったんですよ。その時は、さすがだなあと思いましたね(笑) マネジャーや日本のスタッフはいつも危ないから走らないようにとお願いをしていますが、それでも走って追いかけ手を振る熱心なファンですね。

――アルバムの話に戻りますが、UN時代の曲である「波~パド~2017」を今回あらためてアルバムに収録しようと思った理由は?

ジョンフン:7月にリリースするためのアルバムだったので、夏らしい曲がいいなと思ったんです。韓国ではいまだに夏といえばこの曲がたくさん流れるし、カラオケでも夏の定番曲になってるし、ファンのリクエストも多くいただいてたので。歌詞の内容を日本風にすることも考えたけど、やっぱり元の歌のまま表現したくて、作品的にはいいことかどうかわからないけど、原曲のままの 内容で日本語にしてもらったんですよ。17年前に歌った時の感情を思い出して歌いました。

――歌っていて当時のことは思い出しました?

ジョンフン:当時、音楽プロデューサーさんにサビのところをちょっと跳ねるような歌い方にしろって言われて、すごく恥ずかしかったんですけど完成したのを聴いたらそっちのほうが全然よくて、さすが高額なプロデューサーさんは違うなあと思ったのを思い出しました(笑

――当時の自分に今の自分から何かを言うとしたら、何と声をかける?

ジョンフン:とりあえず、ケンカしたら今の僕のほうが勝つと思う(笑) 当時はまったく運動してなかったから。だから今の僕から何か言うとしたら、早く運動しろ(笑) あとはもっと練習しろ、とか。当時のアイドルって、今に比べると正直あんまり練習できなかったと思うんですよね。ダンスとか(苦笑) UNの時にダンスを教えてくれた先生はPSYさんの「江南スタイル」も作った有名な方なんですけど、その人が唯一、さじを投げたのがUNなんです(笑) ジョンウォンさんも僕もダンスができない人だったので。練習は一生懸命やったんですよ! でも、できなかった(笑) デビューしたばかりの頃はダンス曲ばかりだったんですけど、だんだんバラード曲にシフトしていったんですよね。

――もし日本の歌手とコラボするなら誰としてみたいですか?

ジョンフン:小田和正さんですね。あの年齢であの若々しい声が出せるのは素晴らしいと思います! ライブ映像を観たんですけど、声が本当に美しくて。小田さんが僕のことをご存知かはわからないですけど、いつかお会いする機会があったらいいなあと思います。

――歌手として、俳優として今後やりたいことは?

ジョンフン:俳優としてはいろいろな演技ができる人になるのが目標で、歌手としてはとにかく長く活動したいです。変わらないJohn-Hoonであり続けることが目標です。

ライター:尹 秀姫

John-Hoonミニ・アルバム「記憶の香り」
7月26日(水) リリース


・初回限定盤(A) [CD+DVD] ¥3,400
・初回限定盤(B) [CD+フォトブック] ¥2,800
・通常盤 ¥2,300

【収録曲】
M-1. Never Forget
M-2. 眩しい記憶
M-3. 波~パド~2017
M-4. 一日~ハル~
M-5. 君がいたから

記者 : Kstyle編集部