カンヌ国際映画祭、韓国映画の受賞ならず…最高賞パルム・ドールはリューベン・オストルンド監督の「The Square」

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写真=キム・ジェチャン記者
今年も、受賞はなかった。

「第70回カンヌ国際映画祭」閉幕式は昨日(28日) 午後7時(現地時間) フランスのカンヌ・ルミエール大劇場で開かれた。「オクジャ」(ポン・ジュノ監督) と「その後」(ホン・サンス監督) の2本の韓国監督作品がコンペティション部門に招待され、期待を集めた韓国映画は、今年も受賞できなかった。イ・チャンドン監督の「詩」が脚本賞を受賞してから、7年間受賞がない。

特に今年は、パク・チャヌク監督が審査委員になり、さらに期待が高かった。ストーリーミング用映画としては最初で最後にコンペティション部門に招待された「オクジャ」は、授賞式前から映画祭の最高の話題で、「その後」は、ヨーロッパ圏の媒体で絶賛され、受賞の可能性を高めた。さらに、二人ともカンヌ映画祭が持続的に新作を管理する“カンヌファミリー”であるだけに、受賞に対する期待を高めた。

韓国映画がカンヌで受賞したのは、パク・チャヌク監督の「オールドボーイ」(審査委員大賞) と「渇き」(審査委員賞)、イ・チャンドン監督の「ポエトリー アグネスの詩」(脚本賞)、「シークレット・サンシャイン」のチョン・ドヨン(女優主演賞)、「酔画仙」のイム・グォンテク監督 (監督賞)、「アリラン」のキム・ギドク監督(ある視点賞)、「ハハハ」のホン・サンス監督、「サークルライン」のシン・スウォン監督(批評家週間Canal+賞) が全部だ。世界3大映画祭(カンヌ、ベネチア、ベルリン) まで視野を広げても、韓国映画の国際映画祭での立地が狭まったのは事実だ。キム・ミニが今年2月、ベルリン映画祭で「夜の海辺で一人」で、韓国女優では初めて女優主演賞を受賞し、受賞がない時期を解決した。

今年、最高賞であるパルム・ドールは、スウェーデンのブラックコメディ映画「The Square」が受賞した。公式招待作発表後、20本目の競争作に選ばれた「The Square」は、広場で設置展示をする芸術家と広報会社の計画がすれ違ったことで繰り広げられるハプニングを描く。「フレンチアルプスで起きたこと」で、カンヌ国際映画祭にて注目する価値のある視点部門の審査委員賞を受賞した、リューベン・オストルンド監督の初めての英語映画だ。

他にも映画祭期間の間好評された「BPM(Beat Per Minute)」が審査委員大賞を受賞した。同性愛者の人権とエイズ運動団体アクトアップの活動を描いた作品で、ロビン・カンピージョ監督は、初めてカンヌコンペティション部門進出に、審査委員大賞という大きな栄誉を手に入れた。審査委員賞も幅広く好評された「Loveless」が受賞した。「Loveless」は「裁かれるは善人のみ」で脚本賞を受賞したロシア出身のアンドレイ・ズビャギンツェフ監督が演出し、離婚調停中の夫婦が子供たちを探しに出る物語を描く。

受賞作(者) リスト(作品名はすべて原題)

◆パルム・ドール:「The Square」(監督:リューベン・オストルンド、スウェーデン)
◆審査委員大賞:「BPM(Beat Per Minute)」(監督:ロビン・カンピージョ、フランス)
◆審査委員賞:「Loveless」(監督:アンドレイ・ズビャギンツェフ、フランス)
◆監督賞:ソフィア・コッポラ(「The Beguiled」フランス)
◆脚本賞:「The Killing of a Sacred Deer」(監督:ヨルゴス・ランティモス、アメリカ)、「You Were Never Really Here」(監督:リン・ラムジー、イギリス)
◆女優主演賞:ダイアン・クルーガー(「In the Fade」、ドイツ)
◆男優主演賞:ホアキン・フェニックス(「You Were Never Really Here」、イギリス)
◆カメラ・ドール:「Jeune Femme」(監督:レオノール・セライユ)
◆短編部門パルムドール:「A Gentle Night」(監督:チウ・ヤン、中国)
◆第70回記念名誉賞:ニコール・キッドマン
◆スペシャル・メンション(短編):「Katto」(監督:テッポ・アイラクシネン)
◆エキュメニカル賞:「光」(監督:河瀬直美、日本)

記者 : キム・スジョン