「もう一度ハッピーエンディング」2人のイイ男、チョン・ギョンホ&クォン・ユルを通して学ぶ“幸せな恋の見極め方”とは? ― 鑑賞コラム

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(C)2016 MBC
人は恋する生き物で、その瞬間はいつだって突然やってくるもの。ぱっと見の印象でビビッと来たり、ちょっとした一言や仕草、表情で、面白いようにすこんと恋に落ちてしまう。一度心が動いたらそこから先は誰にも止められず。気に入られようと気をつかい、尽くして尽くしまくり、あげく小さなことで疑い、自分の愛の重さに疲れて、ついには自爆。この手の恋の失敗は、誰しもあるもので。このドラマのバツイチヒロイン、ハン・ミモがまさにそれです。こんな苦しい恋より、幸せな恋をしたほうがいい。

彼女の恋の失敗はそれだけではありません。「自分の本当の気持ちに気づかない」「目の前にいる男の魅力に気づかない」……。こんな愚かな恋より、幸せな恋をしたほうがいい。では、ノウハウはあるのか? 実はこのドラマに出てくる2人のイイ男たちに、「恋の失敗と成功」を導く隠れた秘密があります。

対照的な男2人、恋に必要な正解って?

まず第1の男、ソン・スヒョク。小学校の同級生(最悪の思い出付き) で、よりによって家がお向かい、最悪の再会の果てに酔った勢いで一夜のハプニングを起こしてしまう相手です(ちなみにシングルファーザー)。次に第2の男、ク・ヘジュン。スヒョクの親友で、神経外科のイケメン医師。神経性のめまいで倒れ、下着姿のまま病院に運ばれてきたミモに「驚かないで」と言うと、彼女が体に巻きつけていたシーツを外し、自分の白衣を脱がせて着せてくれた相手です(ちなみにバツイチ)。この段階でミモの心はヘジュンにロックオン。繰り返しますが、このドラマの面白さは、2人の男たちを通して学ぶ「幸せな恋の見極め方」にあります。なにせ、この男2人、恋に必要なものの正解・不正解、イイ男の正解・不正解を、面白いように対照的に見せてくれるのです。

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例えば、アプローチ法。言い寄ってくる女や元妻のアプローチをクールに交わす一方、ミモとの恋愛では親友スヒョクと三角関係になることを案じ、スヒョクの本心を確認後に交際を申し込む慎重派のヘジュン。ポーカーフェイスでミモをからかい、じらしつつ、冗談に気づかぬ鈍感なミモをいとおしそうに見つめる彼は、知的なソフトツンデレで、個人的には非常にツボ(はじめの推しメンはこちらでした)。

対する、スヒョク。男に裏切られて泣くミモに「かわいい顔して泣くなよ」と思わずキスしてしまうなど、酒に酔ったときに限り感情表現は素直。ただし、普段はミモを「おバカ」と呼び、そのやり取りは小学生そのもの。何かあれば放っておけず、「ただの同級生」「ただのお向かいさん」として手助けするやり方です。

ミモとしては、ときめくのはヘジュンだけど、彼の気持ちがわからず苦しい。楽なのはスヒョクだけど、その感情がなにかはわからない。第一ラウンドはそんな感じです。

ときめき? リラックス? こんな場面に出くわしたら…

さて、ここからが問題。
ずぶ濡れになったミモが凍えながら、スヒョクに連れ添われて帰宅。そこにミモを案じてやってきたヘジュンが鉢合わせ……。次に男がとるべき行動の、正解はどちらか?

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その1) がくがく震えるミモに自分の上着を着せ、腕をさすってやる。その後も彼女が気になり、薬を買い込んで手渡す。これがスヒョクの行動。
その2) スヒョクに上着を返し、自分の上着を着せてやるも、開口一番「なぜスヒョクといる?」と問い詰める。寒そうにするミモに気付かず、「大丈夫か?」の一言もなし。こちらが、ヘジュン。

どちらの男を選ぶのが幸せか?

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問題2.ミモが足を痛めた。男がとるべき行動は?
その1) デートが嬉しくてそれに気づかず、あちこち連れ回す。これがヘジュン。
その2) 「なぜそこまで放っておいた!」と怒る→おぶろうとするもミモに拒まれ、「おんぶがダメなら抱っこか」とひょいと担いで家に連れ帰る→「逃げずに待ってろ」とミモをソファに座らせ、お湯で痛めた足を温めてやる。これがスヒョク。
さらに、このシーンでは、スヒョクの頭を撫でて褒めてやるミモの手を取り、スヒョクが一言。「俺に手を差し出すな。握りたくなるから」(きゅ~ん)

こんなん言われたら、心が揺れるわぁ。というわけで、正解以上の高得点をスヒョクがマーク。演じるチョン・ギョンホが妙にカッコよく見えてくるマジックもあり(いや、本当に素敵!!)。ヘジュン役のクォン・ユル贔屓の自分でも今回はスヒョク落ち。ドキドキ胸キュンな展開になっていくのです。

さて、ここでふと考えます。
「人は恋をしたとき、何がまず目に入るのか?」
例えば、ミモが倒れて病院に運び込まれた際、決して離れず付き添ってきたスヒョクに、「邪魔だ、帰れ!」と突き放すヘジュンに対し、「帰らない。今俺にはこの女しか見えない!」と返すスヒョク(再びきゅ~ん)。「あいつが何をしているのか、いつも気になって仕方ない」のです。

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「笑顔」の捉え方…私は笑いたいのか、笑わせたいのか

では、ヘジュンはどうか。スヒョクのことを案じるミモに、「僕のことだけ話して、僕のことだけ考えて」とスネる彼も、ミモを愛しているには変わりません。実際、なぜミモを好きなのかと問われたヘジュンはこう答えます。「(彼女は) 僕を笑わせてくれるんだ」。一方、眼の前で泣きじゃくるミモに、スヒョクはこう言います。「泣くなよ、笑わせたいのに…」(さらにきゅ~ん)。

再び、問題です。好きな相手が「自分を笑わせてくれること」を望む男と、好きな相手を「自分が笑わせること」を望む男。どちらが「幸せな恋」に導く正解の男なのか。もちろん、ヘジュンにせよスヒョクにせよ、彼女に望むのは同じく「笑顔」で、それが恋というもの。が、尽くされてばかりだったヘジュンと、子育ての経験ゆえか無償で尽くす愛が当たり前に馴染んでいるスヒョクでは、「笑顔」の捉え方が違うのです。

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大事なのは、何が「幸せか」を見極めること。では、ミモはどちらが「正解」と気づくのか(すでにお察しでしょうが)。ミモのセリフにこんな言葉があります。「人生で一番大事なのは、自分の幸せよ。あなたが幸せなら、そばにいる者も幸せなの」

彼女が、自分を幸せにしてくれる相手を選択したとき、ただ一緒にいるだけで相手のことも幸せにしたくなり、幸せの相乗効果が起きていく。「きゅ~ん」は意外にも身近にあるのです。

もうひとつ、自分のために努力してくれている相手に対して(ご飯を作ってくれるとか、病院に付き添ってくれるとか) 素直に喜び、素直に感謝すること。それが、幸せを逃さぬ秘訣でもあるということは、ミモの親友ダジョンと夫のゴナクの「夫婦再生物語」に描かれていきます。こちらのカップルには思わずじわり、なんだなぁ。

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ミモを筆頭に、様々な結婚問題を抱える女性たちが本当の幸せを見つけ出していく本作。人生は、「幸せな愛」にいかに気づくか、どんな相手を選択するかで、大きく変わっていくのだなぁと思わされることしきり。さて、自分ならヘジュンを選ぶか、スヒョクを選ぶか。幸せになるための「見極め」レッスンがてら、軽やかに見られる1本かも。

高橋尚子(エンタメライター)

■作品情報
「もう一度ハッピーエンディング」
DVD-SET1&レンタルDVD Vol.1~7 発売中
DVD-SET2&レンタルDVD Vol.8~13 3月2日(木) リリース
価格:¥15,200+税
発売・販売元:NBCユニバーサル・エンターテイメント
予告編:https://youtu.be/A3lPqD-kACQ

■関連サイト
DVD 公式サイト:http://kandera.jp/sp/happyending/

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記者 : Kstyle編集部