チョ・ジヌン&キム・デミョン&イ・チョンアら、映画「解氷」制作発表会に出席…“新感覚スリラーがやって来る”(総合)

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忠武路(チュンムロ:韓国の映画街) の構図を変えるスリラーがやって来る。

3日午前、ソウル広津(クァンジン) 区紫陽洞(チャヤンドン) ロッテシネマ建大入口(コンデイック) 店で開催された映画「解氷」の制作発表会には、イ・スヨン監督をはじめ、俳優チョ・ジヌン、キム・デミョン、イ・チョンアが参加し、会場を盛り上げた。

「解氷」は凍結していた漢江(ハンガン) が溶け、遺体が浮かび上がったことで水面下に隠れていた秘密と直面した1人の男性をめぐるストーリーを描いた映画だ。デビュー作「4人の食卓」でシッチェス・ カタロニア国際映画祭で新人監督賞の市民ケーン賞を受賞したイ・スヨン監督の、14年ぶりとなる復帰作だ。監督は「無意識の中で浮かび上がる事件を描いた映画だ」と話した。

映画は「花咲く季節、漢江に遺体が浮かび上がったら」「睡眠内視鏡(寝ている間に胃カメラで検査する方法) の途中で、殺人の告白をしたら」というゾッとしながらも奇抜な想像力からスタートする。その始まりから主人公が絶対悪の殺人鬼を追うこれまでの韓国のスリラーのパターンとは180度違っている。イ・チョンアは、シナリオの第一印象について「真夏にエアコンをつけた部屋でうなされるような感じだった。湿っぽく涼しい感じで、これまでの韓国映画のシナリオとは明らかに違っていた」と満足感を示した。

イ・スヨン監督は「中流階級の崩壊、経済階級の格差、産業化の時期に解決できなかった問題の上に積み重ねた摩天楼の縮小版が、雨後の筍のようにできていく新都市だ。この映画の中の重要なメタファー(隠喩) は新都市であり、映画の背景だ」と強調した。

キャラクターたちの顔ぶれも興味深い。「最後まで行く」「シグナル」など作品ごとに強靭な男らしさを誇ってきたチョ・ジヌンは、殺人事件の中心に入るようになる内視鏡専門医スンフン役に扮する。終始スンフンの観点を追っていく映画であるだけに、チョ・ジヌンが経験する極度の恐怖、緊張、疑惑を繊細な演技力で表現する。

特に体重を減量したチョ・ジヌンのセクシーな魅力が、繊細なキャラクターの一面と相まって相乗効果を生み出す予定だ。医師のガウンを着用した際に倍増する中年の魅力も新しい鑑賞のポイントだ。共演したイ・チョンアも「チョ・ジヌンの長い指を見て、セクシーな医師のようだと思った。本当に感嘆した」とコメントした。

キム・デミョンはスンフンに親切すぎる大家ソングン役を務めた。優しい笑顔、涼しく近づく声など、キム・デミョンが前作で届けてきた姿に漏れなく接することができる。イ・チョンアはその町で生まれ育った看護助手ミヨン役を演じた。ミヨンは本音が読めないキャラクターであり、秘密のキーを握っている人物だ。イ・スヨン監督は「『テロ,ライブ』でキム・デミョンの声が印象深かった。自然な声なのに、感情を大きく変えさせる力があった。美声ではないが、出て来る恐怖感がある。本当に魔物のようだ」と絶賛した。

シン・グは人生初の悪役に挑戦した。シン・グが務める認知症の老人チョン役は、睡眠内視鏡中に殺人を告白し、ミステリーの始まりを告げるキャラクターだ。シン・グは明るい笑顔の裏のゾッとする演技で、観客を緊張させる予定だ。イ・スヨン監督は「シナリオを書く時に、誰かを思い出したりしながら書いてはいない。にもかかわらず、頭の中に浮かぶ俳優が1人くらいはいる。チョン老人役は最初からシン・グ先生だった。『反則王』で優しいながらも瞬間的にカッとなる姿が印象的だった」と話し、キャスティングの理由を明かした。

「解氷」は韓国で3月に公開される。

記者 : キム・スジョン、写真 : ムン・スジ