「君の名は。」新海誠監督“107分間退屈させない自信がある…映画を見たら周りの風景が変わって見えると思う”

OSEN |

写真=「シネタウン」見えるラジオキャプチャー
新海誠監督が「君の名は。」を引っさげて韓国を訪れた。新海誠監督は韓国に特別な愛情を示すと共に多くの質問に全て答えてくれた。

6日午前、韓国で放送されたSBSパワーFM「パク・ソニョンのシネタウン」には、映画ランキング1位になっている日本映画「君の名は。」を演出した新海誠監督が出演した。

この日、新海誠監督は韓国語で新年の挨拶を伝えた。特に「10年前から作品を作る度に韓国に来た」と伝え、一番好きな外国の料理としては参鶏湯(サムゲタン) を挙げた。

新海誠監督は終始謙遜した。監督はラジオメールを通じて届いた“色彩の魔法使い”などの称賛について「日本ではそんなに褒めてもらわないので嬉しいし、恥ずかしい」と語った。

新海誠監督は「君の名は。」の名シーンごとに流れるRADWIMPSのOST(劇中歌) は、アニメーションと共に作られたという事実を明らかにした。監督は「映画と一緒に音楽を作っていった。脚本を読んでもらって音楽を作って、音楽を聴きながら脚本も直した。それを1年半続けた」とし「RADWIMPSの音楽がかかる瞬間はどれもすごくいいものになったと思う」と明かした。

先日、新海誠監督は「君の名前は。」の観客が300万人を超えれば再び韓国を訪れると約束した。彼は「実は300万人は本当に大きな数字だ」とし「約束はしたが、300万人になるのは難しいと思いながら喋っていた。300万人を超えたらぜひ来る」と話した。

「君の名は。」の背景になったところは実際には存在しない。新海監督は「瀧が住んでいるところは新宿で僕が住んでる場所だ。でも、三葉(みつは) が住んでいる田舎の街は皆で想像して作った」と説明した。

また、新海監督は東日本大震災と「君の名は。」の関係についても説明した。監督は「東日本大震災が映画の直接的なモチーフになったわけではない」とし「あの出来事があってから僕自身も変わったし日本社会、日本の観客は少し変わっていったんだと思う。あの災害で僕らが知ったのは僕たちの住んでいる町っていうのは、もしかしたら明日なくなってしまうかもしれないんだという感覚だと思う。なくなるかもしれない町に今住んでいるんだったら、何か強い気持ちで何かを掴むような物語を作りたいと思った」と話した。

「君の名は。」と「秒速5センチメートル」の関係についても説明した。彼は「一番最初のポスターは2人の後ろ姿でそこは意図的に少し似せたかもしれない。でも、2番目のポスターでは顔をこちらに向かせている。『秒速5センチメートル』は少し悲しい終り方をするが『君の名は。』もっとポジティブに相手のこと諦めない物語なのでこちらを向かせた」と語った。

また、監督は田舎から東京まで電車で通学した経験を語りながら作品との関係について話した。「幼い頃、長野県から東京まで、毎日電車で学校に行った。電車から見える空の風景、雲がすごく好きで毎日その景色を見ていた」と話した。

そして「綺麗な景色を見ると気分も元気になると思うので映画の中には綺麗な風景をたくさん入れようとする」と付け加えた。

中年の男性だが、女子高生の気持ちをよく描く秘訣を聞く質問には「想像力」と答えた。彼は「どうして中年のおじさんが、高校生の女の子の気持ちを描けるかという話をよく聞く。だが、僕の仕事は作家なので想像することが仕事なので想像する」と言った。

新海監督は以前、アニメに登場する声を直接演じたこともある。彼は迷わず声の演技を披露し、リスナーを驚かせた。

次回作については「まだ白紙だ」という立場を明かした。彼は「本当は今頃であれば作り始めている頃だが、『君の名は。』が日本で思いかけずロングヒットになったのでずっと忙しかった。1700万人を超える観客が見た。今日本の映画の中では第2位で、1位は宮崎駿監督の『千と千尋の神隠し』だ」と話した。

それから新海監督は韓国の映画「ビューティー・インサイド」を見て「君の名は。」と似ていると思ったと言った。彼は「朝目覚める度に違う人間になっている。『君の名は。』と似てると思った。とても楽しんだ。素敵な映画だった」と評価した。

彼は「君の名は。」についての宣伝も忘れなかった。「107分間退屈させない自信がある。映画館を出たときに周りの風景が変わって見える映画になってると思う」と最後の挨拶を伝えた。

記者 : パク・パンソク