カン・ドンウォンが語る #イ・ビョンホン #キム・ウビン #「マスター」

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写真=映画会社ZIP
俳優カン・ドンウォンにとって2016年はいつにも増して露出の多い1年だった。昨年「プリースト 悪魔を葬る者」でオフシーズンとされる11月にもかかわらず、高い興行成績を導き出した。その他にも撮影に邁進した2015年を過ごし、その成果を今年次々と披露した。韓国の劇場にいくとカン・ドンウォンを春から冬まで見ることができる点は、それ自体で幸せといえば幸せだった。

今年の第一弾「華麗なるリベンジ」は好成績でスタートした。1000万人を僅かに下回る970万人の観客を動員し、大活躍したカン・ドンウォン。特に新しいことに興味を持ち、挑戦することが好きなカン・ドンウォンは、新人監督たちの作品に出演することが多々あり、「隠された時間」を通じて時間に閉じ込められた少年役を務め、もう一度新しい顔を見つけた。

期待が大きかった分だけ成績は残念だったが、カン・ドンウォンは「すごく残念ではあるけれど、優しい映画だ。祭日の特選映画としてでもたくさん観ていただきたい」と語り、俳優として自身の作品に対する愛情を表した。

21日には2016年のフィナーレを飾る「マスター」が公開される。この作品は詐欺犯罪捜査チーム長キム・ジェミョン(カン・ドンウォン) が稀代の詐欺師チン会長(イ・ビョンホン) を捕まえる痛快な犯罪アクション映画だ。チン会長とジェミョンの間で苦悩する詐欺師のブレイン パク将軍(キム・ウビン) まで、3人が起こす化学反応と緊張感が映画のストーリーを導く。

公開を控えた感想について「年末を楽しもうと思う。映画がどんなに良くてもいつも物足りない感じはあるけれど、一生懸命働いた分だけ楽しもうと思う。普通、映画のPRの期間を1作品あたり2ヶ月ほどを想定するが、今回は3本の映画をして、PRを6ヶ月間やった。昨年は撮影だけで時間が過ぎてしまったが、今年はPRで時間が過ぎてしまったと思う」と話し、笑顔を見せた。

今回の作品で注目したいことは、カン・ドンウォンが作品全体を包み込む重量感ある“ベース”の役割を果たした点だ。彼は「マスター」の3人のキャラクターのうち、ジェミョンを選択した理由について「図太い詐欺師の役は一度やったことがあるし、チン会長のような悪役もしてみたけれど、年齢的に合わないし、ジェミョンは今のタイミングで挑戦してみても良いキャラクターだった。先輩や監督たちがこんなキャラクターのほうがずっと難しいと言っていたことがやっと分かった。巨額の予算で全体を引っ張っていくことは、楽しくもあったけれど大変だったし、個人的にはストレスもすごく感じた」と付け加えた。

そうやって誕生したジェミョンのキャラクターは、韓国の時局と絶妙に一致し、痛快なカタルシス(解放感)を与える。前日談を通じて、必ず報いなければならない個人的な恨みを持っていなくても、平凡に成長した人間も正義のために生きることができることを見せたため、さらに意味があるという説明だ。「ジェミョンというキャラクターに対して疑ったことは一度も無かった。ジェミョンが正しく行動するのはそれが当たり前であるためだ」という彼の言葉からは確信が感じられた。

共演したイ・ビョンホンとキム・ウビンに対しては称賛を惜しまなかった。イ・ビョンホンについて説明した表現は興味深かった。彼は「ご自分の役をすごく大事にしていて、宝石や玩具のように考えていた。すごく大切にして好んでいる、そういう部分が興味深かった。ああいう姿は僕も初めて見たので、あのように役にアプローチする先輩もいるんだ、と思って面白かった」と伝えた。

イ・ビョンホンも話したことがあるように、カン・ドンウォンとキム・ウビンは正反対の性格を持っている。カン・ドンウォンも首を縦に振りながら、「(ウビンは)すごくパワフルだ。最近、ドラマ『むやみに切なく』を楽しく観たが、監督ともウビンについて褒めたことがあった。今回共演できて楽しかった。一緒にやってみたら、ウビンはディクション(発音) が本当に良かった。声そのものも生まれ持ったものだと思う」と称賛した。

今回の「マスター」まで、カン・ドンウォンが今年頑張った映画3本を指して“カン・ドンウォン3部作”と呼ぶ。一生懸命走ってきたカン・ドンウォンは、以前もそうだったように、これからも突っ走っていく予定だ。彼は「来年もたくさんの作品が待っているが、スケジュールの整理がつかなくて確定できていない状況だ」と明かし、期待感を高めた。

記者 : イ・ソダム