T-ARA「苦楽を共にしたファンに感謝したい」 ― Vol.1
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T-ARAほど迂余曲折を体験したチームがほかにあるだろうか。「Bo Peep Bo Peep」「Roly-Poly」「Lovey Dovey」など自分たちにしかない、確固たる色を維持しながら連勝街道を走ってきたT-ARAは、メンバー間の不和で意図しなかった議論を呼び、世間から非難を受けた。T-ARAは中国市場進出を“災い転じて福となす”きっかけにした。2014年に中国に進出したT-ARAは現在、中国内のK-POP女性歌手のうち最大のファンクラブ会員数を有するほどの韓流スターだ。1年3ヶ月ぶりにカムバックしたT-ARAは、これまで7年間たくさんのことを経験し、よりしっかりして余裕も出てきた。
―今回のタイトル曲「TIAMO」はこれまでのT-ARAの楽曲とは大いに異なる。ソヨン:毎回フックソング(何度も同じフレーズを繰り返す曲) に、目立つコンセプトを強調したステージをしてきたが、今回はそうではないので「こうやっても大丈夫かな」と思うほどぎこちなかった。
ウンジョン:新たな姿を見せなきゃと思った。今回の歌は他のガールズグループでも普通に歌われるコンセプトだが、私たちはこれまでこういう女性らしさの滲み出る曲を歌ったことがない。これがまたT-ARAには変身だと思った。
―「TIAMO」が「君を愛している」という意味のイタリア語だ。ファンに送る歌なのか?
ソヨン:イダンヨプチャギ(二段横蹴り) が曲を書いてくれたもので、最初からファンを思って作った歌ではなく、歌詞がファンを思い出させた。とても愛されているので、幸せで感謝したい気持ちを表現した歌詞だ。誰が言い出しっぺとかなく、メンバー全員がファンを思い出すと話した。
ウンジョン:芸能人全員がファンを大切に思っているだろうが、私たちのファンは私たちとともに色んな体験をして、苦楽を共にした感じが大きい。それで申し訳ない気持ちだ。
―中国では精力的な活動をしたが、韓国のファンと久しぶりに会う。感慨深いのでは?
ボラム:海外に頻繁に行っていて、韓国のファンとの交流が短くなりちょっと心配していた。ファンと早く会って一緒に良い思い出を作れるように今回のアルバムを準備した。
キュリ:韓国のファンに会えるチャンスは空港しかなかった。こうやって完全体では本当に久しぶりだ。私たちの韓国での活動を待って下さったファンに会える機会ができ、ときめいている。
ヒョミン:絶対良い成績を収めなければならないという思いより、気楽に楽めるステージ、ファンと交流できる時間を作りたいという思いの方が先だ。メンバー同士でも、私たちが音楽番組の活動を大切にし、良い時間を作ってみようと話した。
ジヨン:本当に大きな欲はない。私だけ期待をしていないのかな(笑) 一生懸命準備して最善を尽くして、その後についてくる結果にはこだわりたくない。
ソヨン:1番になったらそりゃ嬉しい(笑) でも力及ばず1番になれなかったとしても、ファンの気持ちだけで十分だ。私たちの歌の順位が上がるように願う気持ちで、一生懸命ファンが歌を聴いてくれるのを分かっているから。
―「Bo Peep Bo Peep」や「Roly Poly」など、T-ARAの歌はいつもポイント振り付けがあったが、今回も注目すべき振り付けがあるとしたら?
ウンジョン:歌詞の中に“暗号”があって、そこで手話を用いた振り付けをする。振り付けの先生がファンと意思疎通する暗号を考え、手話が暗号のように見えないかとアイディアを出した。
ヒョミン:いつも独特だったり、騒がしい感じの振り付けをしたのに(笑) 1回ぐらいはこのようにシンプルな感じ、安らかな感じで見ることができる振り付けも良いかもしれない。
キュリ:歌の雰囲気に合わせて振り付けを構成した。以前のようにパフォーマンスが際立つ振り付けより、女性らしい振り付けをたくさん見せることができるだろう。
―T-ARAは今年でデビュー満7年を迎えた。4Minute、Secretなどデビューの同期たちが「7年目のジンクス」を体験したが、T-ARAはこれについて話したことがあるか?
ソヨン:私たちは途中で大変な時、再契約をした(笑) 近い将来について話してみたことはないが、神話やSECHSKIESの先輩たちのようにT-ARAという名前が長続きしてほしい。後で誰かしら一般人になるかもしれないし、歌手でなく違うことをしているかもしれないが、ファンが待って下さり、ずっと守ってくれるなら、いつでも1つになることができるグループになりたい。
ウンジョン:6つの心が1つなのか否かが重要だと思う。T-ARAという名前が嫌いな時もあったし、憎い時もあった。しかし今は、私たちにとって必要不可欠な名前であり大切だということを、メンバー皆が分かっている。
ヒョミン:愛憎のT-ARAだ(笑) 本当に嫌ですごくうんざりしてしまい、T-ARAでいたくない時もあった。だがT-ARAは、私たちの人生においてすべてであり、大きな比重を占めている大切な名前だ。
記者 : ユン・ジュンピル、翻訳 : 前田康代、写真 : イ・スンヒョン