“京都出身”日本人歌手RUI、韓国でデビュー!「K-POPに関心を持つようになったきっかけは…」

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約800km。歌手RUIが夢に向かって飛んできた距離だ。京都出身のRUIは、誰一人知る人のいない韓国に、ただ歌手になるという目標だけを持って宛もなく韓国までやってきた。RUIにとって3年という練習生期間は自分との戦いの時間だった。寂しさを乗り越えたRUIの想像は現実となり、自身を見つめる人々を楽しませるステージを繰り広げている。

―RUIという名前は本名なのか?

RUI:私の日本の名前はワタナベルイだ。ルイは「服を着た子」という意味だ。

―かなり背が高い方だが。

RUI:171cmだ。中学の時にバスケをしていた。幼い頃から運動するのが好きだった。今でも時間があれば、運動できるうちにしておこうとしている。事務所に出勤する時や余裕がある時は自転車に乗る。最近はとても忙しくて運動する時間が減っている。スケートボードにも乗っている。まだ派手な技はできないけれど、路上で乗っているだけでも楽しくなる。

―デビュー曲「Exciting」はどんな曲か?

RUI:楽しく遊ぶ時やクラブで楽しく踊る時に言う“チャランダ(上手い)”という言葉からアイディアを得たEDMダンス曲だ。聞くと面白くて愉快で強烈なエネルギーを感じることができ、とても中毒性のある歌だ。

―ポイントダンスは?

RUI:リフレイン(繰り返す部分)で「チャランダ、チャランダ」という歌詞に合わせてお尻を指先で軽くポンポン叩いたり、「シンナンダ(楽しい)」という歌詞に合わせて昔韓国で流行ったダンスを踊る。事務所の代表にポイントがないとダメだと強調され、振り付けの先生と一緒に考えた。

―どんなスタイルの音楽が好きか?

RUI:EDMも好きだし、ヒップホップやR&Bも好きだ。だからいつかヒップホップ曲もやってみたい。アメリカのティナーシェやリアーナの音楽も時々聞いていて、配信チャートに新曲が出てくればとにかく聞いてみる。

―韓国の歌手で好きな歌手は誰か?

RUI:キム・ヒョナ先輩の自由な感じが好きだ。しっかりした自分の色を持っているところも好き。私もいつかヒョナ先輩のように可愛くて弾けるような魅力からセクシーな姿まで見せられる歌手になりたい。ヒョナ先輩のようにガールクラッシュ(女性から見てもカッコいい女性)な魅力が感じられる、誰が見ても立派な歌手になるのが夢だ。

―歌手になる準備はいつからしていたのか?

RUI:練習生は3年ほどしていた。日本にいる時から歌手になりたくて、韓国に留学に行こうとしたけれど、簡単ではなかった。練習生の時も本当に大変だった。私は他の子よりも腕と脚が長いので、踊る時にバランスをつかみ辛い。一晩中練習して、周りの人も色々と教えてくれたので、楽しく練習生生活を頑張ることができた。

RUI:日本では韓国語を学んだことがなかった。韓国に来て梨大(イデ)語学堂で習ったのが初めてだ。普段から事務所の人や韓国人の友達と韓国語でずっと話をしていたら、すぐに実力がついた(笑)

―練習生時代で最も大変だったことは?

RUI:ダンスはその時その時で助けてくれる人がいたから大丈夫だったけど、ダイエットが一番大変だった。食べたいのに食べられないのが一番大変だった。私は運動をしていたので筋肉がついていて、それを減らすのがちょっと難しかった。

―どうしてK-POPに関心を持つようになったのか?

RUI:母が韓国の文化が好きで、私より先に韓国語を勉強していて、韓国の歌もたくさん聞いていた。母のおかげで私も少しずつ韓国について知るようになって、ずっと歌を聞いていると好きになった。分からない言葉が少しずつ分かるようになっていくのが面白かった。ダンスもかっこいいし、群舞は本当に素敵だった。そうしているうちに私もあんなアーティストになりたいと思うようになった。今は母と一緒にどんな韓国ドラマがおもしろいのか話したりする(笑)

―他の国に行って芸能人になるのは簡単なことじゃないのに、お母さんの反応が気になる。

RUI:母は前から、あなたがしたいことをしなさいとすごく応援してくれた。普段からよくビデオ通話をしていて、母の通う会社の社長が韓国の人で、ソウルに来る機会がたびたびあるので、その度に会っている。

―韓国にはいつきたのか?

RUI:3年前、20歳の時に韓国に来た。最初は考試院(一部屋約2畳前後の住宅施設)で暮らした。部屋は狭くて知っている人もいなくて、ものすごく孤独だった。その頃は韓国語が分からない時だったから。友達はいてもしょっちゅう会う人はいなかったので、ご飯も一人でカップラーメンを食べた。それでも今考えてみれば良い思い出だ。

―どうしても他の土地で一人で暮らせば大変だし、辛い時が絶対にあったはずだ。

RUI:漢江(ハンガン)に行って友達と話したり、自転車に乗ってストレスを発散する。良い友達とたくさん出会えた。デビューステージに立って、おめでとうというメッセージもたくさんもらった。私がすごく辛そうにしてるんじゃないかと、友達が海外からプレゼントもたくさん送ってくれる。

―韓国で生活しながら色々と助けてくれる友達はいるか?

RUI:日本から一緒に留学に来た友達がたくさんいる。時間ができるとよく会う。語学堂に通っていた時に出会ったお姉さんが私の面倒を見てくれる。スケジュールの確認もして、広告撮ると探してチェックして綺麗にキャプチャーもして送ってくれる。また、日本が恋しくならないか心配して、日本の食べ物やプレゼントもいっぱい詰めて送ってくれる。そのお姉さんが本当に色々と助けてくれた。

―今まさにデビューしたばかりのRUIの目標は?

RUI:まずはデビューしてからいくらも経っていないので、名前をたくさん広めたい。いつか日本でもコンサートをしてみたい。祖母や家族がたくさん応援してくれるけれど、祖母が韓国まで来るのは大変なので、私がすごく有名になったら、日本で良い姿を見せてあげたい。

―私自身が日本に行って歌手を準備するのを想像してみた。果たしてそれができるかどうか、想像もつかない。

RUI:私も自分にできるとは想像もつかなかった。初めて韓国に来た時は、韓国語が全くできなかったけれど、今このように会話できるということにビックリしているし、不思議な感じだ。まだデビューしたという実感が湧かない。

記者 : ユン・ジュンピル、写真 : チョ・ジュンウォン、翻訳 : 前田康代