INFINITEのエルとキム・ミョンスという一人の人間の間

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少し早めにきた梅雨のせいで雨が降ったり止んだりしていたある日。ホテルルーフトップでINFINITEのエル(25)と会った。カメラのシャッターを押した瞬間「おおお」「いいね」という感嘆の声があちこちから聞こえてきた。遊び心溢れる少年のような姿を見ていると、気まぐれな天気のことは皆忘れていた。INFINITEの1年ぶりのカムバックにワクワクしていると言うエル。いつもより忙しく過ごしているエルの夏の物語。

―「@star1」の撮影は3度目です。単独グラビアはいかがでしたか?

エル:INFINITE、INFINITE F、単独グラビアまで。僕一人だけで3回目ですね。光栄です。野外ロケでよかったです。オフの日みたいな気分です。

―MBC「覆面歌王」で見せた歌唱力が印象的でした。

エル:演技を含めて様々な活動をしていますが、僕の本業は歌手じゃないですか。ビジュアルで知られているアイドルは歌が上手くないという先入観がありますが、それは違うということをお見せしたくて出演を決めました。「覆面歌王」はそれにぴったりな番組だったんです。

―どれほど先入観を破れたと思いますか?

エル:まだまだだと思います。正直「覆面歌王」でもイケメンだと言われただけで。ハハハ。それでも良いチャンスがある度に頑張れば、少しずつ偏見もなくなるのではないかと思います。

―メンバーウヒョンさんも最近ソロデビューしました。ソロ曲を出したいと思ったことはありませんか?

エル:機会があればもちろんやりたいです。でも、今はまだです。一つ一つやっていきたいと思います。番組で一度ソロステージをお見せしたとしても、すぐに曲を出せば思いもよらなかった間違いやミスが出るかもしれないので。自分で曲も作りたいし、INFINITEのアルバムにソロ曲を入れたり、ウヒョン兄さんのようにドラマのOST(劇中歌)を歌ったりする段階を経てソロ曲を出したいです。

―演技の話をせざるを得ません。歌の実力と演技、両方とも順調ですね。

エル:実はそうでもありません(笑) 物足りなさの残る作品がたくさんあります。2011年に出演したtvN「美男<イケメン>バンド」のときは、INFINITEが「Paradise」を発売して活動していた時で、あまりにも演技の準備が不十分だったので残念でした。日本での活動から年末の授賞式でのライブの準備まで、その年は特に忙しかったんです。演技を習う時間が全然なかったし、初めてだからぎこちなかったと思います。SBS「僕にはとても愛らしい彼女」のときも同じでした。個人的にかなり残念です。今は演技の勉強もたくさんしたし、どんどん良くなっていると思います。ハハ。最近、中国でドラマ撮影を無事に終えました。

―中国のドラマではどんな役を演じましたか?

エル:ヒロインのためなら何でもする一途な男です。まるで犬が主人のために忠誠を尽くすことと似ています。チャドナム(冷たい都市の男)役を演じるZE:Aのシワン兄さんと正反対な雰囲気です。

―上手くいったと思いますか?

エル:前の作品よりは満足しています。スタッフの方々から話を聞いてみたら、良くできた部分もあるし、足りない部分もありました。それでも確かなのは、SBS「君を愛した時間」より一段と発展した姿をご覧になれると思います。

―“演技アイドル”としてそれなりに悩みがあると思います。

エル:まず、アイドルが演技するというと、実力とは関係なく、偏見があるようです。キム・ミョンスという新人俳優ではなく、INFINITEのエルが演技すると思われますから。また、演技が下手だった以前の姿だけを思い出されるようで、それが少し残念です。それを破りたいです。最初から上手くできていたら良かったのにと思うときもあります。それでも着実に成長している今の姿を温かく見守ってくださっている方が多くて感謝しています。

―俳優として解決すべき課題だと思います。

エル:そうです。でも、最初から上手くすれば後はもうお見せできるものがないのではないかと前向きに考えています。好きな芸能人が徐々に発展し、成長する姿を見ると嬉しくないでしょうか? 僕のファンの方々はそういう気持ちで僕を見守っていらっしゃっていると思います。

―MBC Mbigバラエティ番組「イケメンブロマンス」に出演しました。キム・ミンソクさんとの友情が話題を集めましたが、どうやって仲良くなったんですか?

エル:ドラマ「美男<イケメン>バンド」をしていたときに初めて会いました。どうやって仲良くなったか今までよく分かりません。僕がすごく疲れていたとき、近づいてきて笑わせてくれたのがミンソク兄さんでした。僕は本当に人見知りです。でも、兄さんは気楽に接してくれたし、いたずらもしました。ドラマが終わってからもずっと連絡をとっていて、もっと親密になりました。

―キム・ミンソクさんが無名だったとき色々助けてあげたそうですね。

エル:ミンソク兄さんと一緒にいると気が楽だし、だから一緒にいる時間が長くなりました。たまに服もシェアしますし、今の事務所も紹介してあげました。わざわざ助けようとしたわけではありませんが、兄さんはそう思ったようです。ハハ。恥ずかしいですね。

―本当にお似合いです。会ったら主に何をしますか?

エル:コーヒーを飲むときもあるし、たまにお酒も飲みます。いつもたくさんしゃべります。兄さんは普段からよくいたずらをしますが、それがとても面白いんです。兄さんとは本当に気が合うと思います。幼馴染みたいに。半年ぶりに会っても全く不自然な気がしません。兄さんはたまに同い年みたいだし、年下みたいなときもあります。

―お酒はどれくらい飲みますか?

エル:お酒はゆっくり少しずつ飲んだ方がいいです。あまりたくさん飲めないので。でも僕は少し酔ったときにおしゃべりするのが好きです。たくさんしゃべってストレスを解消するタイプで、お酒を飲む間ずっと話しています。

―INFINITEは他のアイドルに比べ、バラエティ番組にあまり出演しない方です。

エル:そうです。でも、僕たちだけでリアリティは結構撮りました。INFINITEは一緒になってこそ生きていけるので、他のバラエティ番組に一人ずつ出演したら上手くできないと思います(笑) 僕たちにはシナジーが必要です。

―エルさんはどんなバラエティ番組によく合うと思いますか?

エル:ドキュメンタリーです。僕はバラエティ番組には向いてないと思います。メンバーたちと皆で一緒にいるとき、僕はあまりしゃべりません。メンバーらの話を聞いて笑うだけです。ほぼ番組の観覧者みたいですね。ハハ。

―メンバーの中で一番面白い人は誰ですか?

エル:実は皆面白いです。メンバーたちは本当に変な行動をたくさんします(笑) ボーイズグループはみんなそうだと思います。あえて言うならウヒョン兄さんです。ムードメーカーで、僕を楽しませてくれます。ああ、ソンヨル兄さんも! お笑いツートップです。

―趣味でフォトエッセイブックも出しましたが、本当に多芸多才です。主にどんなシーンをカメラに収めますか?

エル:時と場合によって違います。だいたいワールドツアーに行ったり、旅行に行ったとき日常の写真をたくさん撮ります。ああ、メンバーたちもたくさん撮ってあげます。

―一番写真写りのいいメンバーは誰ですか?

エル:ソンジョンが一番いいです。肌が白いし、キメも整っています。若いからかな? 実際にカメラをよく見てくれます。うちのメンバーらはみんな写真写りがいいです。

―いつの間にかINFINITEとしてデビューして7年になります。変わったことは何ですか?

エル:変わったことは特にないと思います。ずっとINFINITEというグループの中で一緒にいたし、デビューした頃と同じくらい練習し、活動します。ソンジョンが今24歳ですが、まだ17歳みたいです。デビューしたとき時間が止まったかのように。たまにメンバーたちがソロ活動や演技をしているところを見てると、「あいつも結構成長したな」「こんなに成長するなんて」とふと思って胸がじーんとします。

―この頃、7年目のアイドルがメンバーの脱退やグループの解散などを経験していますが、INFINITEはどうですか?

エル:実はこの問題についてメンバーたちとずっと話してきました。それぞれやりたいことも多いし、未来の方向性も異なります。でも、INFINITEはまだ健在だと申し上げたいです。また、これからもそうだろうと確信しています。なぜかというと、僕たちはお互いについての話はもちろん、悩みも、心配も、幸せも分かち合います。たくさん話します。普通、会話をすればするほどもっと仲良くなるでしょう。そしてまもなくカムバックするのでそれだけで忙しいです。

―ケンカしたことありますか?

エル:もちろんです! 男の子7人が一緒にいるのにケンカしないわけがないですよ。正直、ソンヨル兄さんとは殴り合いのケンカをしたことがあります。ハハ。ところで神話(SHINHWA)やSUPER JUNIORの先輩たちもみんなケンカしたことがあると聞きました。ケンカしない方がおかしいです。ケンカしたらもっと仲良くなるし、お互いに敏感だったり嫌な部分が分かるようになると思います。紆余曲折を経たからお互いをもっと尊重する関係になったと思います。こう言ってみると、やりがいがありますね(笑)

―INFINITEが久しぶりにグループでのカムバックを控えています。

エル:その通りです。結構、空白期間が長かったです。少しワクワクします。「あの年の夏(二番目の話)」という曲が始まりです。そしてコンサート後、本格的な活動を開始する予定です。僕たちのファンの方々がこうおっしゃるそうです。「ああ、うちの子たちはトクバプ(練り餌)がなくて、ファン活動する材料がない」と。でも、下半期にはトクバプがあふれるでしょう。ハハ。

―今、エルさんが一番重要だと思っていることは何ですか?

エル:これから3ヶ月以内にしなければならないことです。コンサートやINFINITEのカムバックの準備、そして演技の勉強に邁進します。

―なぜ3ヶ月なんですか?

エル:たまに面白半分でタロットカードを見たりするんですが、タロットカードって3ヶ月以内の運を見るものでしょう。あまりにも遠い未来について心配するのは非現実的だし、現在だけを見ているとこれからのことが心配になるので。それでちょうど3ヶ月間のプランを六何の原則を取り入れて整理しています。

―計画を立てるのが好きみたいですね。

エル:そうです。そしてそれを必ず守らなければなりません。できなかったらストレスがたまります。本当に疲れる人でしょう? ハハ。そのせいか、バッテリーが放電されることがしばしばあります。「ミョンス、バッテリー切れるぞ」とよく言われます。



―エルを再び充電させるものは何ですか?

エル:一人でいる時間です。ボーッとしている時間も、居眠りする時間もなければなりません。放電されたとき、とこかの隅で一人でいるとまた充電されるような気がします。こう言えばおかしいですね(笑) ただ一人で、誰もいない空間で静かに音楽を聴いたり、計画を立てたり、他のことを考えていると再び充電されます。コンセントから充電するように。

―今は何パーセントですか?

エル:ああ、ぎりぎりです(笑) 放電されると機械の動作が少し遅くなるように僕も行動が遅くなっているような気がします。お腹すいたからか?ハハ。インタビューが終わったらご飯食べに行かなきゃ。

(進行:キム・ドゥリ、インタビュー:キム・セミ、スタイリング:イ・ジオン、フォトグラファー:イ・ギョンジン、ビハインドフォトグラファー:チョン・ユジン、ヘア:ジソン(BRAND M)、メイクアップ:イ・ギョンウン(BRAND M)、場所:L7明洞(ミョンドン))

記者 : キム・セミ