秋山成勲が日本映画初出演!「スリリングな日常」で父親役を好演“いつかは演じる側に立ちたいと思っていた”

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都会の日常に潜むスリリングな出来事を描く4つの物語から成る映画「スリリングな日常」(公開中) のショートムービー「あさのはなし」で主演、そして俳優デビューを果たした秋山成勲。劇中では妻と小学生の娘を支える優しい父親役を好演している。実生活でも娘を持つ父親であり、日本では総合格闘家として知られているが、韓国ではバラエティ番組「スーパーマンが帰ってきた」に家族で出演し、イクメンとして幅広い支持を得ている秋山成勲にインタビュー。満を持しての日本映画初出演作で感じたことを語ってくれた。また、最近あったという“スリリングな体験談”にも注目。

―ストレートなお芝居ははじめてだったかと思いますが、お芝居をしてみていかがでしたか?

秋山成勲:豊島監督がすごくいい環境を作ってくださったので、すごく過ごしやすい撮影現場で、とても楽しい時間でした。演技初心者の僕を気遣ってくれたのか「あれして」「これして」と細かい注文はほとんどなくて。僕なりに役を解釈して演じていましたが、奥さんがいて幼い娘がいるという設定も馴染みやすかったです。もし、それが息子だったら、感じ方も接し方も変わるので戸惑っていたかもしれません。そういった意味では自然体で演じることができました。

―もともと演技に興味はあったのでしょうか?

秋山成勲:はい。周りに役者が多いので、いつも“いいなぁ”と思っていましたし、素敵な作品に出会っていく仲間を見て、うらやましいと思うこともありました。でも、ただ傍観しているだけじゃなく、いつかは自分も演じる側に立つんだという目標はありましたね。

―1シーン1カットという独特な撮影方法でしたがいかがでしたか?

秋山成勲:初めての撮影が長回し撮影だったので、比べるものがない分、すんなり受け入れられました。きっと次の作品に出る時に違いを感じるのではないでしょうか。


「近い将来を見たような気分。我が家の朝は大忙し(笑)」

―実際に住んでいる家を借りて撮影をされたと聞きました。

秋山成勲:そうですね。なので、リアルな生活感を出すことができたと思います。そういった撮影環境もすべて含めて、初めて演技に挑戦した僕としては本当にやりやすかったです。最高の環境でした。

―共演した中村映里子さん、花田優里音さんとのエピソードを教えて下さい。

秋山成勲:中村さんとは撮影中にお話をすることがなくてエピソードらしい話が全くないのがエピソードかもしれません(笑)。芝居の現場が初めてで、共演者に話しかけていいのかすら分からず…。僕は窓の外を見たり、キョロキョロしていました。優里音ちゃんとは「どこに住んでるの?」なんて話をして。彼女は地方から遠征してきてたんですけど「ひとりで来たんだ」と言うのですごく驚いたんです。正確には、マネージャーさんと一緒に来ていたんですけど、てっきり本当にひとりで撮影現場まで来たのかと思って「危ないからうちに泊まって、ご飯たべていきな」って言ったのを覚えていますね(笑)。

―お父さん心が出ていますね(笑)。そんな花田優里音さんが演じる娘・夏を見ながら実際の娘さんを思い出すこともあったのでは?

秋山成勲:優里音ちゃんが撮影前に前髪を揃えたみたいで、さらに親近感が湧きましたね。僕の娘はいま4歳で、優里音ちゃんは10歳なので、思い出すというよりは、芝居をしながら「将来こうなるのかな?」と、期待に似た不思議な気持ちになりました。未来を疑似体験した気分です。

―実際の秋山家の朝はどんな感じですか?

秋山成勲:娘も、夏のように懐っこい子ですね。でも、幼稚園に行く支度で朝は大忙し(笑)。劇中のようなゆったりした時間はありません(笑)。きっと実際の様子をカメラで撮影したら、それはそれでいい雰囲気なんじゃないかな。


「霊感はまったくないんですけど、実はハワイで…」

―劇中に心霊現象シーンがありますが、秋山さんは霊感がある方ですか?

秋山成勲:全くないです(笑)。でも、この間ハワイで初めて心霊体験をしたんですよ! その日は、娘とふたりでホテルのベランダから花火を見ていて、最後の打ち上げの時に僕が「おお~!」と言った瞬間、後ろから同じように「おお~!」と女性の声がしたんです。妻が帰ってきたんだと振り返っても誰もいなくて、僕は「妻のイタズラかな? どこかに隠れてるんだろう」と特に気にせず、娘と部屋の中を探しに行こうとしたら、娘がすごく嫌がったんです。結局、部屋には僕と娘しかいなくて、後から帰ってきた妻に「さっき、おお~!って言わなかった?」って聞いたら「私はホテルの下にいたよ」と。

―ブルっとくる話ですね…!

秋山成勲:まぁホテルなので隣や上の部屋の人だったのかもしれないな、と思って確認してみたんですけど、誰もベランダにいませんでした。きっと心霊体験だったんだろうなぁ。スリリングでした(笑)。

―お味噌汁をおいしそうに食べる姿がありましたが、秋山さんにとって安心する家庭の味とは?

秋山成勲:母親が作る牛テールスープは子どもの頃からずっと好きですね。僕自身、料理が好きなので、作ってるとこを見てたんですけど、完全に目分量なんですよ。でも、毎回必ず同じ味がする。これってすごいことですよね。牛テールスープを飲むと本当に落ち着きます。今も後輩たちが集まるときに喜んで作ってくれていますよ。

―ご家族の方はご覧になりましたか?

秋山成勲:妻は「うるっとした」と言いながらも爆笑してました(笑)。それで劇中の台詞の真似をしてきます。娘はまだ理解できていないのか、ずっと見入っていました。韓国で出ていたバラエティ番組は家族で出演していたので放送を画面越しに見ても、把握できているみたいなんですけど、今作に関しては「どうして他の女の子がパパをお父さんと呼んでいるんだろう?」というような表情をしていましたね。


「日本と韓国はどっちも魅力的。今後もいろんなことに挑戦していきたい」

―いまお話に出た韓国のバラエティ番組「スーパーマンが帰ってきた」では、温かい家族愛で大反響を呼びましたが、日本と韓国で活動していて感じることとは?

秋山成勲:それぞれ魅力があります。ずっと日本だけで活動していたらストレスが溜まるかもしれませんが、両国を行き来することでいつも楽しく仕事をすることができます。様々な考え方を知ることができますし、何より対応力がつきました。日本で仕事をして、すぐ韓国に行っても瞬時に現場に溶け込める。とても面白いです。これからもいろいろな国で活動していきたいです。

―今後もお芝居をしてみたいですか?

秋山成勲:はい。やりたいジャンルは限定していません。もちろん、アクションは得意なのでやってみたい。今はやれるもの全てに挑戦していきたいです。

―この作品を通して伝えたいこととは?

秋山成勲:何気ない朝の時間でありながら、そこには深い愛がある。お父さんの愛、お母さんの愛、そして娘の愛、それぞれの視点からの家族愛があって、そういった温かさを感じてほしいです。

舞台挨拶の様子
夫婦役を演じた秋山成勲と中村映里子
■映画情報
「スリリングな日常」
現在公開中
公式HP:http://www.magichour.co.jp/thrilling/
(C)イトーカンパニー

記者 : Kstyle編集部