キム・ウビン「僕の『二十歳』は自分にとって出発点…デビューのために頑張っていた」

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韓国にて興行ランキング1位を獲得、観客動員数300万人突破を記録し、昨年11月には待望の日本公開を果たし、現在もロングランヒット中の話題作、映画『二十歳』が早くも4月2日(土) にBlu-ray&DVDで登場!

本作は、今最も有望株の俳優キム・ウビン、2PM ジュノ、カン・ハヌルの豪華共演で注目を集めた話題作。今回、DVDリリースを記念して、女たらしのフリーター・チホ役を演じたキム・ウビンのオフィシャル写真が到着。撮影エピソードや共演者について、そして自身の“二十歳”を振り返っている。

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―「二十歳」に出演することになったきっかけと初めて台本を読んだ時の印象はいかがでしたか?

キム・ウビン:1年間の計画を立てて活動をする方なのですが、ちょうど仕事が入っていない時でした。映画『技術者たち』を撮り終えて、体づくりのために準備をしていたのですが、突然事務所から良いシナリオが来たと連絡を受けました。携帯メールでシナリオを読んだのですが、とても面白かったんです。それですぐこれはやらなきゃと思いました。僕の二十歳の頃の姿とは少しは違っていて、仕事や考え方も違うのですが、どういうわけかチホの気持ちがわかるような気がしました。それに違う生き方をしては来ましたが、悩みや考えていることには共感できました。チホとして、観客の方々にチホの悩みや考えていること、彼の気持ちを伝えたいと思ってすぐに出演を決めました。

―演じたチホについて簡単に紹介してください。

キム・ウビン:チホは二十歳の青年です。でもまだ人生の目標や確固とした考え方などほとんど持っていない状態です。何かやりたい、しなくてはという気持ちや悩みは、彼なりに持ってはいるのですが、ほかの人から見ればチホは何もしないで、ゴロゴロしている世間知らずの青年に過ぎません。でも(韓国の) 二十歳の若者がするような考え方を持っている明るい青年です。

―チホに共感する部分はどんなところですか? またキム・ウビンさん本人と違う所はどんなところですか?

キム・ウビン:「『二十歳か、一番良い時だな』と大人たちはよく言うけれど、何がいいのか全然わからない」というセリフがあるのですが、僕自身も二十歳の頃はそう思っていたことを思い出しました。映画に表現されている全体的な考えや、その方向性といったものは、僕自身も体験したり見聞きしたりしてきたものです。
違うところはと言うと……。チホと実際の僕とでは全然違います。二十歳の頃の僕は、ものすごく勉強をたくさんしていました。幼い時からモデルを夢見てきて、大学のモデル学科に合格して、これでとうとう自分がしたい勉強を思いっきりできると思ってとても幸せな気持ちでした。普通の大学に進学していたならばコンパや遊びで忙しかったりしたのでしょうが、その頃の僕は、遊ぶなんて時間がもったいないと思っていました。自分のやりたい勉強ができることに感謝し、徹夜でレッスンしたり、課題をこなしたりしていました。そんなふうにして二十歳の頃は過ごしていました。そしてデビューして、忙しく今までやってきました。

―とても真剣だったんですね。

キム・ウビン:はい。それまではチホと同じようでしたが、僕の場合は、二十歳の時からは少し違います。


「カン・ハヌルとの共演は3回目…深みがあって、温かくて、本当にいいヤツ」

―チホを演じる上で最も気を遣ったところは、どういったところですか? また、どのようなアプローチの方法でチホという人物の役作りをしましたか?

キム・ウビン:作品で役を演じる時は、いつも演じる人物の一代記と100問100答式の質問表を作成し、自分なりにそのキャラクターの人物像を想像して作り上げていきます。今回もそのようにしてチホがどのように育ってきたのかを、想像してみました。そして「息をするのが目標だ」とか言って何も考えず、何もしていないように見えますが、彼は彼なりに悩み、日々の現実と向き合って、自分自身との闘いを熱心にやっている時期なんだと思いました。たとえそれが、2人の女の子のうち、どっちがいいかとか、どうやったら小遣いをうまくもらえるかというような、くだらないと思えるようなことであったとしてもです。

―イ・ビョンホン監督と仕事をしてみていかがでしたか?

キム・ウビン:天才だと思いました。とても正確な判断を下してくださるし、現場では僕をはじめ全員が若い俳優だったので、少しでも自由に遊ぶようなリラックスした雰囲気になれるように演技の場を与えてくださいました。リラックスした雰囲気をつくってくださったこと自体にとても感謝しています。そのようにして親しくなれたので、良い作品ができたのだと思っています。

―コミカルな演技は負担に感じませんでしたか?

キム・ウビン:以前に一度、シチュエーションコメディに出演したことがあって、負担というよりは楽しかったですね。たしかに現場でコミカルな演技をするのは、難しいですが、演じていてとても面白かったんですよ。芸能バラエティー番組に俳優キム・ウビンとして出演し、弾けたコミカルなリアクションを要求されたのだとしたら、イメージが壊れることへの恐れや気の迷いが生じたかもしれませんが、現場では、チホとして過ごして、チホとしてしゃべっていたので、おかしな格好や変なリアクションをすることに、まったく恐れや気の迷いはありませんでした。

―カン・ハヌルさんと共演した感想は? 今でも連絡はとりあっていますか?

キム・ウビン:カン・ハヌルとはすでに3回共演したことがあります。それで親しいのだろうと考える方もいらっしゃると思うのですが、以前はそれほど親しくなるきっかけがなく、単なる顔見知り程度の関係でした。今回の映画を通してとても親しくなり、本当に良い友達を得たと思っています。僕が思っていた以上に、深みがあって、温かくて、本当にいいヤツだと思います。ありがたいです。こんな友達ができたことに感謝しています。チャットで昨日も話をしてんですけど、このところ忙しいのか、こっちが書き込みをしてもあまり読んでもくれないし、返事もない感じで……。まあ売れっ子だから、仕事しなきゃいけないですよね。

―2PMのジュノさんと共演してみてどうでしたか? ジュノさんの演技について感じたことはありますか?

キム・ウビン:『監視者たち』という映画を見たのですが、素直でスマートな演技で上手いなと感じましたし、驚きました。(歌も演技も上手くて) 才能があるんだなと思いましたね。撮影現場では、僕があえて評価するまでもないほど、ドンウそのもので、ドンウとしてチホと話してくれて、それで僕もチホとしての自然なリアクションがすぐにできましたね。あんなふうな2人の友達がいたからこそ、チホがチホらしくいられたのだと思います。


「シャワーのシーンのために体を鍛えたのに全部カットされました」

―高校の制服を着るシーンはどうでしたか?

キム・ウビン:今まで制服を10回ほど着たことがあります。たくさん経験しているので、それほど不自然な感じにはならなかったと思います。でもだんだん顔が年相応になってきて以前とは違うので、できるだけ高校生に見えるようにスタイルや行動を研究しました。でもひげがすぐに伸びてしまって困りましたね。

―アドリブで記憶に残っているシーンはありますか?

キム・ウビン:アドリブは、すべてのシーンで少しずつですがやっています。監督が自由にやらせてくれて、撮影現場でアドリブが出てくるような演技も多かったんですよ。例えば小遣いをせびるシーンで、「小遣いをくれと」言うセリフまでは台本にあるのですが、それ以降は全部アドリブです。共演の先輩俳優がうまくアクションをしてくれたので、面白い感じのシーンになったようです。こちらがいくらアドリブをやっても、撮影カメラがとらえていなかったら、何の意味もないのですが、撮影監督がうまく押さえてくれて本当に感謝しています。

―ガールフレンドの役のチョン・ソミンさんとの共演はいかがでしたか?

キム・ウビン:いい俳優だと思いましたね。絶えず演技の研究をしていました。演技についても話しましたし、今回の作品で初めて出会ったのですが、良い友達になれたので、次の作品でもまた共演できればと思っています。

―胸を触ったり、キスしたりするスキンシップのシーンがありましたが、無理なく演じられましたか?

キム・ウビン:全然苦労しませんでしたね。これまで、できなかったことを思う存分やることができてよかったし、それに落ち着いて演じられるように、現場では監督をはじめスタッフの皆さんが配慮して助けてくださいました。

―NGが多かったり、大変だったシーンはありますか?

キム・ウビン:大変だったシーンですか? そう聞かれても、実はないんです。思い浮かばないです。それだけ面白くて幸せだったということでしょうか。ただ、それだけおもしろい状況が多かったので、笑いをこらえるのは大変でした。最も長い時間をかけて撮影したのは、終盤の昭昭飯店でのシーンです。1週間かかりました。カット割りも多くて、タイミングを合わせるところも多く、ワイヤーアクションもあったので、疲れはしましたが、笑うことも多くて、いちばん楽しかったように思います。撮影中は色々と話すことも多かったので、さらに親しくなれましたね。


「二十歳の青年が抱く悩みをうまく表現できている作品」

―キム・ウビンさんが、名場面や名ゼリフを選ぶとしたら?

キム・ウビン:最初の方にも言いましたが、昭昭飯店での3人の会話の中で、大人たちは僕たちに「良い時だ」と言うけれど、いったい何が良いのか全然わからない。肌つやが良いってこと? というシーンがあるのですが、簡潔ですが率直で、この映画が言わんとしていること、観客の皆さんに伝えようとしているものを象徴しているセリフのような気がしました。そうではないと思う方もいらっしゃると思うのですが、多くの方が、セリフで話したような悩みを1回ぐらいは考えたことがあるだろうと思うので、選ぶとしたらこのシーンとこのセリフです。それになんだか心温まるシーンやセリフだとも感じるんですね。

―せっかく撮影したのに編集でカットになった部分はありますか?

キム・ウビン:ありますよ。シャワーのシーンがあったのですが、そのシーンを撮影するために忙しい中、一生懸命に体を鍛えて撮影に臨んだのに、全部カットされてしまいました。あえて入れなくても、なくても構わないシーンなのでカットした。むしろ映画全体の雰囲気を壊すような要素にも思えたと監督はおっしゃったのですが、やはり天才だと思いました。宣伝用に使うこともできたのに、果敢に編集カットしてしまったので、むしろ拍手を送りたくなりました。

―OSTにも参加していますが、レコーディング時のエピソードは何かありますか?

キム・ウビン:OSTに参加できることはとても光栄で、とてもありがたかったのですが、残念なことに僕は歌がうまくないので、できればナレーションで参加させてくださいとお願いをしました。ナレーション部分はレコーディングの現場の雰囲気を生かして、自然に会話しているような雰囲気のものに変えました。幸い共演の皆さんが、うまくリードしてくれて、短いですが、二十歳の青年が抱く悩みをうまく表現できていると思います。


「二十歳の時はデビューのために頑張っていたので“自分の出発点”」

―「自分にとって二十歳は出発点だ」とおっしゃいましたが、どうして出発点なのか教えて下さい。

キム・ウビン:二十歳の時に、僕がしたい勉強を初めて始めることができましたし、その時にデビューもしたからです。幸いにも良い方々にたくさんめぐり逢えて今のキム・ウビンがあり、このようにインタビューもできています。二十歳の頃を今振り返ると感謝したい気持ちになります。今はとても幸せで楽しいです。ありがとうと言いたいです。後悔はしていません。もう一度戻れても、あんなに一生懸命にがんばれるだろうかと、自分でも思うほどです。デビューのために自分なりに頑張っていました。それで出発点だと表現しました。

―日本のファンの皆さんにご挨拶をお願いします。

キム・ウビン:多くの方にこの映画を見ていただけたらと思います。多くの日本の二十歳の皆さん、または二十歳になる皆さん、そして、二十歳を過ぎた方々……すべての方、それぞれに共感できるところを持った映画だと思っています。だから、ぜひ見ていただけたらと思います。今回の映画が、日本のファンの皆さんにお会いできる良い機会になればと思います。それから、僕が最も重要だと考えるのは健康です。いつも健康で幸せでいらっしゃいますように。この映画の次の作品でも、ご挨拶することができたら幸いです。ありがとうございます。

『二十歳』 4月2日(土) 発売 ※同時レンタル開始
・豪華版 スペシャル Blu-ray BOX【初回限定版】 価格:¥8,800+税
・豪華版 スペシャル DVD BOX【初回限定版】 価格:¥7,800+税
※通常版も同時発売!(価格:Blu-ray¥5,700+税 / DVD¥4,700+税)

【発売・販売】NBCユニバーサル・エンターテイメント
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公式サイト:http://www.kandera.jp/sp/hatachi

記者 : Kstyle編集部