キム・ソヒョン「共演した俳優の中で一番気楽だった人?EXO ディオ兄さんと言わなきゃいけないみたい(笑)」

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誰かの子供時代の役ではなく、主演作の映画「純情」で本当の意味で女優になったキム・ソヒョン。まだ初恋の経験はないが、完成した映画を観てたくさん泣いたという彼女の17歳(数え年)の感性を聞いていると、忘れていた自分の10代を思い出した。映画「純情」が多くの人々に愛されると、キム・ソヒョンは人々からもっと愛されるだろう。名前だけでもドキドキする初恋のアイコンになるはずだから。



―ディズニープリンセスのような魅力がある。今日の撮影はどうだったか?

キム・ソヒョン:最初は少し緊張していたが、気楽に接していただいて、楽しく撮影することができた。グラビア撮影はまだ慣れないけれど、新たな自分の姿を見ることができて楽しい。徐々に楽しさを感じるようになっている。

―映画「純情」が公開を控えている。VIP試写会に友だちをたくさん招待したか?

キム・ソヒョン:友だちもたくさん呼んだし、高校生になる弟や弟の友だちも呼んだ。私の作品を観て冷静に言ってくれるほうではないけれど、良い言葉をたくさん伝えようとしてくれる人たちだ。「純情」を観てどんな言葉をもらえるのか気になっている。

―同年代の人たちと共演した作品だ。「純情」チームのグループチャットルームも活発だと思うが、今も連絡を取り合っているか?

キム・ソヒョン:実はグループチャットルームは撮影が終わってなくなった(笑) 皆とても忙しい方々なので、撮影していた時は色んな話をしたけれど、終わってからはグループチャットルームをあまり活用しなくなった。その代わり、個人個人とは連絡を取り合っている。先日、ヨン・ジュンソク兄さんが単発ドラマを撮影して、ウェブドラマにも出演するということで、応援のメッセージを送った。共演した俳優たちの記事はよく探してみるほうだ。

―現場で他の俳優たちはお酒もたくさん飲んだそうだが。

キム・ソヒョン:お兄さんたちやチュ・ダヨン姉さんは撮影が終わったら一緒にお酒を飲んでいた。でも私はまだお酒が飲めないから、飲み会には行っていない。もちろん行って一緒に話し合うこともできるけれど、未成年者がいると気楽に遊べないと思うし、どうしてもそういうのがあるじゃないか。だからお姉さん、お兄さんたちは普段からもっと親切にしてくれようとしたのだと思う。

―誰かの子供時代の役ではなく、自分だけのキャラクターで映画の主演を務めた気分も格別だったと思うが。

キム・ソヒョン:そうだ。ドラマ「恋するジェネレーション」とは少し雰囲気が違った。“これまで自分がやってきた演技より、少し力を抜いて楽に息を合わせることに集中しよう”と思った。実際に自分の年齢と同い年の役だったため、自分の感情を活かして、本当に純粋に演技してみたかった。そして友だちからの愛を一身に受けるスオク役が歪曲して見えないよう願った。

―完成した映画を観た時の感想はどうだったか?

キム・ソヒョン:恥ずかしいけれど、本当にたくさん泣いた。私のエンディングは他の人たちに比べて早く終わるので、その後に友だち同士で泣いたり喧嘩したりする姿に胸が痛かった。私のシーンより私がいないシーンでもっと泣いた。

―初恋に対する淡い感情を表現するのは難しくなかったか?

キム・ソヒョン:実は初恋の経験がない。片思いもしたことがない。もちろん誰かが好きになる感情はあるけれど、忘れられないほど心に残っている経験はまだない。だからスオクの心に集中しようとしたし、なるべくその状況に慣れようとした。理解できない部分については監督と話し合いながら解決するために努力した。

―経験はなくても、日頃から初恋に対するロマンは夢見たことがありそうだが。

キム・ソヒョン:私がこの話をすると、また周りの人から止められると思うけれど(笑) 個人的に雪の降る日が本当に好きだ。冬が好きな理由も雪のためだ。寒いのは嫌だけど、雪は好きだ。だから雪が降るクリスマスに彼氏と一緒に街を歩いてみたい。お花見にも一度行ってみたいし。ある意味何でもないことのように見えるけれど、一生不可能なことになるかもしれない。事務所もそんなことすると写真を撮られると驚いていた。

―こんな人が自分の彼氏になってほしいと思ったこともあるか?

キム・ソヒョン:まだ分からない。特に理想のタイプもない。お姉さん、お兄さんたちの話を聞いてみても、理想のタイプに会った方もいれば、正反対の人と恋愛して結婚している方も多い。そして一目惚れする方もいるし。私はどんな人に出会えるか気にはなる。今すぐ想像してみるとしたら、何より優しい人であってほしい。そして一緒にいて気楽な人。そんな人が良いのではと思う。

―共演した男性俳優の中では誰が一番気が楽だったか?

キム・ソヒョン:うーん……今は何だかギョンス(EXO ディオの本名)兄さんと言わなきゃいけないみたい? ハハ。映画の宣伝とは関係なく本当に気楽に接してくれた。撮影現場そのものも友だちと遊ぶような雰囲気だったためか、いつにも増して気が楽だった。年齢差もあまり感じなかったし(笑) 他の俳優たちとも挨拶のメッセージくらいはやり取りしている。皆とても忙しくて、私まで嬉しくなる。

―俳優ド・ギョンスに会うまでは、EXOのディオとしてのイメージが強かったと思うが。

キム・ソヒョン:だから撮影前にお兄さんが出演した作品を全部見てみた。特に「君を憶えてる」というドラマが印象深かった。ステージ上の姿とは異なる雰囲気だった。今回の映画でボムシルを演じる時も、私とは異なる気持ちで純粋に演技しているのを感じて、ボムシルに本当に似合うと思った。

―青春恋愛物のヒロインとして相次いでラブコールを受ける秘訣は何だと思うか?

キム・ソヒョン:私は幼い頃から演技をしてきてはいるけれど、子供の頃の姿は視聴者の記憶にあまり残っていないみたいだ。ただ年齢が少し若いだけで、子役ではないというイメージを持っているのではないかと思う。そんな部分が役に立ったのではないかと思う。

―「純情」イ・ウニ監督によると、“ポンと叩けば、パッと”演技が出るという。普段から演技のレッスンも別に受けているのか?

キム・ソヒョン:ものすごい激賛だ(笑) 監督がスオクについて誰よりもよく理解していて、たくさん話し合ったので私も感情を少しずつ理解することができた。特に演技のレッスンは受けていないけれど、メンター(良き指導者)みたいな方はいる。「演技をこうしなさい」ではなく、作品に入る前に役について一緒に分析して台本を見てくださる方だ。私が経験したことのないキャラクターの状況があるので、そんな部分ですごく助けられている。師匠がいるので、安定感を感じることができると思う。私は撮影直前まで非常に不安がるタイプだ。不安も多いし「明日すぐ撮影なのに、上手くできるんだろうか」と悩む。そのたびに先生に電話をすると「あなたはただこうすればいいのよ」と一言をおっしゃってくれて、その一言を聞いただけで心が和らぐ。作品を選択する時は事務所も先生も私の意向を一番大事に思って聞いてくれるが、そんな部分についても感謝している。

―幼い頃、他人の意志によって演技を始めたと思うが、今は自分の意志によって活動していると思う。自ら演技に対する楽しさややりがいを感じているためだろうか。

キム・ソヒョン:始めは母親の勧めだった。提案だけだった。塾に本格的に通い始めなければならなかったが、どこに行きたいかと聞かれ、その中に演技教室もあった。その時は役者という職業が何なのかも分からなかったし、特に何も考えていなかった。ただ“どうすればテレビに出られるんだろう”という好奇心はあった。当時、MTMという有名な教室があったが、私も最初はそこに登録して通った。でもあまりにも幼かったので、学んだのは自己紹介だけだった。その後もエキストラで出演して、オーディションを受けに行く時は特に面白いとは思わなかった。なりたいし、やりたかったけれど、演技が自分の思う通りにならなくて“これをやり続けて良いんだろうか? 母も弟も大変なのに、将来も見えないのに続けていくべきだろうか”と思った。怖くもあり、不安もあった。でも少しずつ役を担当し始めて、10歳の頃、「伝説の故郷」できちんとした役を初めて任された。私はこの作品をデビュー作だと言っているが、その時から楽しいと感じた。現場に行くのが本当に楽しかった。

―その中で経験した傷や忘れられない記憶もあるか?

キム・ソヒョン:本当に幼い頃、撮影を準備しながらたくさん怒られた。監督にひどく怒られた記憶がある。だからオーディションに対する恐怖心もあったし、監督という肩書を聞いただけで気が引けて、避けたかった。トラウマのようにその記憶がずっと残っていた。時間が経った後だと、怒られても“ああ、自分が未熟だから怒られたんだ”と受け入れられたと思うけれど、幼い頃はわけも分からないまま怒られて、すごくショックだったと思う。

―現在は同じ年頃の友だち、またはもっと幼い子役俳優のロールモデルになった。そんな視線を直接的に感じる時、責任感も抱くと思うが。

キム・ソヒョン:正直嬉しい。私を見て役者を夢見ていると言われたこともあるし、「どうすればお姉さんのようになれるんですか?」と聞いてくる子たちも多い。運良く活動を続けられているけれど、それ自体を見せられることも良いし、またそう思ってもらえることもありがたかった。だから私も夢を持って頑張る人たちをたくさん応援してあげたい。もちろん「とにかくやって。大丈夫だから」とはあまり言えない。確実に私が力になってあげられるわけではないので、軽く言うことはできない。厳しいのは事実だ。だから何かアドバイスをするよりは、応援をしてあげるほうだ。

―芸能活動のために受けた被害、またはやれなかったことはあるか?

キム・ソヒョン:まだやりたいのにやれなかったことはない。全部やれるわけではないけれど、それでもできる範囲内でやりたいことは全部やりながら暮らしている。実はこれっといったことはない。むしろできないことよりは、私がこの活動をすることでもっと享受できることについて考える。残念なこととしては、本当に些細なこともやってみたいのにできないことだけど、それ以外にも他の形で得るものが多いから。それより最近私が元々住んでいた町からとても遠い町に引っ越したため、中学の時に仲の良かった友だちに頻繁に会えないのが一番残念だ。気楽に会えた友だちを今は時間の約束をして、遠い距離を移動しなければならないから。まだ友だちが一番大切だ。

―高校進学を諦めて、ホームスクーリングを選んだが、特に理由はあるか?

キム・ソヒョン:中学に通いながら感じたのは、きちんと勉強する時間がないということだった。高校に進学しても人文系は満たさなければならない出席日数があるため、そうなると芸術高校を進まなければならないが、家から遠いのもあった。授業日数をやっと満たして、団体修業評価を行う時、友だちに迷惑をかけるよりは、ホームスクーリングを選択して自分の都合の良い時間に合わせて勉強するほうが良いと思った。まずは卒業程度認定試験を受けるのが第一の目標だ。何としてでも勉強は着実にやっていきたい。大学進学も現実と理想の間で悩んでいるけれど、まだ時間が残っているので、もう少し考えてみようと思う。

―キム・ソヒョンと言えば“美貌”が欠かせない。しかし、幼少時代のニックネームはブサイクだったそうだが。

キム・ソヒョン:小さい頃は黒くて男の子みたいだった。性格もそうだし。母親は自分の娘だから「キレイ、キレイ」と言ってくれたけれど、最近はあの時の写真を見ながら「この顔を見てどうしてキレイと言えたか分からない」と言う(笑) 成長しながら変わった部分もあると思うけど、どうしても作品の影響を受けていると思う。テレビに顔を出し続けているし、周りから可愛がってもらっているので、良いように見えるのだと思う。

―自分の容姿に対する満足度は?

キム・ソヒョン:私は自分がキレイだと思っていない。どうすればキレイなのかも分からなかったし、以前には特に気にならなかった。“それって知らなければならないの?”と思った。でも最近は自分が画面にどう映って、またどうすればキレイなのか話してもらっているので、少しずつ気づいている。すごくおしゃれして飾るより、あるがままの私の姿がキレイだと言っていただけて、それは嬉しい。

―ファッションについても関心がある年頃だろう。

キム・ソヒョン:化粧はまだ自分ではできない。だから普段は全く化粧せずに歩きまわる。それが楽でもある。ファッションも普段は端正で落ち着いたスタイルが好きだ。重要なミーティングの時でないと、スカートもあまりはかない。今、少しずつ新しい姿をお見せする時になったと思っているので、そのような部分で努力している。

―何もしなくても可愛いルックスだが、自分なりに努力している部分もあるか?

キム・ソヒョン:体型の矯正とピラティスを並行している。肩と腰が良くないほうだが、運動をして良くなるわけでもなく、運動だけするとかえって悪くなった。このまま放置してはいけないと思って治療も一緒にしている。その他にも特に運動や体を無理させる筋力トレーニングはまだやっていない。

―すべてを備えたキム・ソヒョンにもコンプレックスはあるか?

キム・ソヒョン:さあ、一つ選ぶとしたら身長?(笑) 身長がもう少し高かったらいいなといつも思う。身長の高い方は低い身長が羨ましいと言うけれど、私が身長が高くないからもっとそう思っているのかもしれない。幼い頃から小さかった。番号もいつも1番だった。それからぐんと伸びたことは伸びたけれど、私の理想ほどまでは育たないみたいで残念だ。168cmになれば本当にいいのにといつも願っている。でもまずはこれくらいで満足している。

ハツラツとした魅力をアピールしたMBC「音楽中心」のMCをキム・セロンに引き継いだ。

キム・ソヒョン:私が最初にやっていた頃を考えると、セロンは本当に最高だ。本当に良く似合っている。元々明るい人みたいなので、頑張ってやってほしいと思う。応援する気持ちで見守っている。音楽番組のMCをしてもアイドルと仲良くなるチャンスはあまりなかった。廊下で挨拶する程度? 一緒にMCをしたSHINeeのミンホ兄さんとは2年間一緒にやってきたので今も連絡を取り合っている。実の妹のように優しくしてくれた。そのほかの方とは全然仲良くなれなかった。

―少し時間が経ったが、Girl's Dayの「Darling」のステージが大きな話題を集めた。実際にアイドルでデビューしてもセンターに立ったと思うが、どう思うか?

キム・ソヒョン:アイドルを見ていると羨ましくもあり、本当にやっても良かったかなと思うけれど、とても大変だと思う。アイドルはダンスも早く身に付けるから10分でダンスを全部覚える。私は数日間練習しながら「自分でこのステージをこなすことってできるの?」と不安だった。ステージに上がった時もすごく緊張した。少しの間そのプレッシャーを感じてみて、容易なことではないと思った。このまま頑張って女優をやることにした。

―作品ほどCMにもたくさん出演したが、さらに出演したいCMがあるとしたら?

キム・ソヒョン:夢は大きいほど良いものだから……。免税店?(笑)


エディタ:キム・ドゥリ、インタビュー:チョ・ヨンギョン、フォトグラファー:シン・チェヨン、ビハインド・フォトグラファー:チョン・ユジン、スタイリスト:イ・ジョンウン、ヘア:キム・ミンソン、メイク:キム・スジン

記者 : @star1