「2度目の二十歳」チェ・ジウ、二十歳に戻れるとしたら…“もっと激しく!何も考えず遊びたい”

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「冬のソナタ」で“涙の女王”と呼ばれたチェ・ジウが大変身を遂げたドラマ「2度目の二十歳」が1月27日(水) よりCSチャンネル衛星劇場にて日本初放送を迎える。本作は、20歳で母親となって生きてきた主人公ハ・ノラが、生まれて初めてキャンパスライフを経験するストーリーを描いたドラマ。日本でも大人気のチェ・ジウが本作で久しぶりに学生服姿やダンスする姿を見せ話題を集めた。
今回、日本初放送を記念して、主人公ハ・ノラを演じたチェ・ジウにインタビューを敢行! ドラマの見どころや裏エピソードなどたくさんの話を聞いた。

―衛星劇場にて「2度目の二十歳」が1月より放送されます。ドラマの概要について教えてください。

チェ・ジウ:「2度目の二十歳」は、登場人物の成長が描かれているドラマです。その中に、ラブロマンスなど面白いストーリーも含まれていますが、私が演じるノラが、徐々に成長していく姿がポイントだと思います。

―今作に出演されたきっかけは?

チェ・ジウ:これまで演じてきた役柄のような、暗いイメージを払拭しようと、さまざまなことに挑戦していたんです。今作は、明るいドラマだったので演じてみたいと思い、そして何よりも作家さんと監督さんへの信頼感が強かったんですよ。

― 「誘惑」「怪しい家政婦」などで、ダークな役柄を演じてきて、今回の「2度目の二十歳」では明るく純粋な役柄を演じられました。チェ・ジウさんはどちらの役柄が合っていると思いますか?

チェ・ジウ:すべての役柄が新たな挑戦ですし、イメージが異なるので演じるのはとても面白いです。どの役柄も演じている間、楽しいのですが、それでも、今作で演じたノラのような性格は、実際の私の性格がある程度、反映されているからなのか……。現場の雰囲気も明るかったですし、楽しく笑いながら過ごすことのできた作品だったと思います。


「久しぶりに学制服を着て楽しかった…高校生に戻れた気分に」

―ジウさんが演じられたハ・ノラはどんな人物ですか?

チェ・ジウ:1、2話目くらいまでは、ご覧になる方によっては、もどかしい人物だと思われるかもしれません。高校生の時に1人の男性と出逢い、青春時代を送れず、38歳のおばさんになってしまうのですが、その青春を再び取り戻そうと奮闘するノラの姿がたくさん描かれています。それを踏まえて1話からご覧いただくと、ノラの変化していく姿をより楽しんでいただけると思います。

―今作で、初めて大学生の息子を持つ母親役を演じられましたが、演じられた感想は? また、演じるにあたり準備されたことはありますか?

チェ・ジウ:大学生の息子がいるという役柄について、違和感はあまり感じなかったですね。18歳で子どもを産むということは、十分にあり得る状況ですしね。でも、私は子どもを育てた経験がないので、親子間の母性愛を出すことができるのかと心配でした。でも、役柄に没頭し、ノラ自身の人生について考えたら、(母親役を演じることは) 難しいとは思わなかったですし、違和感があるように映るとも思わなかったです。理解しやすく、自然に映るように台本を書いてくださってましたしね。

―今作では、ハ・ノラが現代舞踊を専攻し、実際にダンスをするシーンもありましたが、撮影に向けて準備されたことなどは?

チェ・ジウ:ダンスシーンだけカットしてくれたら嬉しいです(笑) 今作の12話目くらいだったかな? そのシーンは、本当になくして欲しいですね……。恥ずかしくて、観るたびにすごく照れくさく、穴があったら入りたいです。ダンスを練習する時間も余裕もほとんどなかったんですよ。夜中に撮影したのですが、ワンシーンずつ、その場で振り付けを習って撮ってを繰り返していました。なので、本当に心残りな部分が多いのですが、時間をたくさんいただいたからといって、上手にできたとは思いません。だから、ダンスシーンはあまり気に入ってないんですよ(笑)

―同級生のみんなと一緒に、学制服を着て、学生時代を振り返るシーンが印象的でしたが、学制服を着た感想は?

チェ・ジウ:実は、学生服を着ることは覚悟していたんです。作家さんが撮影前から「何話目かには学生服を着るシーンがある」とおっしゃってたので……。でも、久しぶりに、学制服を着て演じることができて楽しかったですね。私だけではなく、他の俳優さんたちも一緒に着たじゃないですか。そのせいか、少しだけ高校生に戻れた気分になり、懐かしい思いに浸れました。

―ジウさんは、大学生になるハ・ノラ役を演じられ、まったく違和感がなく、本当の大学生のような童顔だと話題になりましたが、それについてどう思われますか?

チェ・ジウ:アハハハ。どう答えたらいいのかな?(笑) でも、序盤は少し難しかったですね。(38歳の女性が大学に入学したことに対し) 引け目を感じているハ・ノラの姿から徐々に変化していく姿が描かれているんです。なので、心の変化と共に外見も変化していくことに、少し気を遣いながら演じていました。そんなノラに感情移入をしたから、視聴者の皆さんは違和感がないと感じられたのではないかと思います。


「“今が重要なんだ”と、改めて悟ることができました」

―「2度目の二十歳」は、ケーブル放送の同時間帯の視聴率1位を1話から6週連続で獲得し、10代~40代まで、幅広い年齢層から支持を受けていましたが、どういった点が視聴者から熱い人気を得た理由だと思いますか?

チェ・ジウ:今作は多くの方が、“心温まるドラマ”“すべての年代が楽しめるドラマ”だとおっしゃっていましたが、年代によっては、理解するのが難しい内容だったと思うんです。でも、ストーリーの連結が、日常生活のちょっとした事件によって、自然に描かれていたので、理解しやすかったんだと思います。また、20代の方が実際に今、感じている葛藤や悩みなどを感じることができますし、愛という感情の新鮮さやときめきが描かれているので、中年の方々が共感できる部分も多かったのではないかと思います。

―「2度目の二十歳」で、記憶に残っているシーンを教えて下さい。

チェ・ジウ:私が好きなシーンは……。ドラマの中盤くらいで、ノラが(イ・サンユンさん演じる) ヒョンソクに感謝を表現するシーンがあるんです。何かするたびに、「ありがとう」と言い、「おばあちゃんのお葬式をしてくれて、ありがとう」と……。そのシーンがすごく記憶に残っていますね。それから、おばあちゃんを思い出すシーンなど、たくさんの心切ない場面があって……。あと、ダンスを終えた後、1人で舞台に戻るんですが、過去を振り返りながら高校時代の自分自身を思い出し、泣きじゃくる場面があるんです。そのシーンは、演じながら本当に切なくなり、共感できたんですよ。

―印象的で記憶に残っているセリフはありますか?

チェ・ジウ:記憶に残っているセリフは……「今日が心配で、明日が心配で、3ヶ月後、5年後、10年後が心配で、今日1日を不安な気持ちで過ごすのは正しくない。人に重要なのは今、今日だ」というのがあるんですが、これは、いつも私たちが思っていることだけど、実際はその通りにはできないじゃないですか。いつも“明日はどうしよう”“私の未来はどうなるんだろう”と思い悩んでいたんですが、そのシーンを撮る時に“そうだ!今が重要なんだ”と、改めて悟ることができましたね。

― 一番大変だったシーンや演技しながら悩んだシーンは?

チェ・ジウ:(チェ・ウォニョンさん演じる) ウチョルは、ノラにとって“宇宙”だという表現が劇中で出てくるんです。そういった状況の中で、時間が経つにつれて、ノラが自分を見つめ直し、視野が広がっていく過程をご覧いただくことができるんですが、その時、私もノラと共に、悲しくなりながらも、スッキリした気持ちを感じることができたんです。少しずつ、ウチョルに対しズバスバと遠慮なく話し、自分の意思表現をするようになるんです。そういった部分から、ノラをいっぱい応援してあげたくなりました。また、ヒョンソクと衝突するシーンでは……、もちろん、高校生のような気持ちで言い争う場面も多かったですが、ふとした瞬間に愛を感じるようになるんです。その感情は、ドラマの後半部分で出てくるようになるのですが、ただの友達から男性として意識するようになる心境の変化を表現するのは難しくて、気を遣いながら演じましたね。

―「2度目の二十歳」の序盤部分で最高の名場面を選ぶとしたら?

チェ・ジウ:序盤部分の名場面……何があったかな?

―インターネットの記事などでは、帽子を被り、サングラスをかけて大学のキャンパスでダンスを踊るシーンが話題となっていましたが……。

チェ・ジウ:あぁ!! あり得ない!!(笑) あのシーンは名場面とは言えないですよ~。ただ、ノラが青春を取り戻すために、大学生活に慣れようと右往左往しながら……適応していく期間っていうのかな? そうしながら、徐々に(学生たちと) 融合していく過程が面白いと思います。それから、ヒョンソクと言い合うシーンも面白いですし、おばあちゃんに対する感情を表現するシーンも忘れちゃいけないですね。


「二十歳に戻れるとしたら“もっと激しく!何も考えず遊びたい”」

―イ・サンユンさんとは今作が初共演でしたが、第一印象&共演された感想は?

チェ・ジウ:イ・サンユンさんとは、実は……8年前だったかな?サンユンさんにとっては、デビュー作となった「エア・シティ」というドラマで共演したことがあるんです。そして今作では、パートナーとして8年ぶりにお会いしたんですが、とても不思議な気分で、感無量でしたね。サンユンさんともお話ししたんですが、デビュー作だと、やっぱり自分は至らない点があると感じてしまうことがあるじゃないですか。そういった感情もあってか、彼もいつも以上に頑張ったと言っていましたね。サンユンさんと、また共演することができて、本当に嬉しかったんですよ。なので、笑いながら撮影できましたし、体力的にはきつかったですが、楽しかったです。

―ドラマのほとんどの部分を実際の大学で撮ったと聞きましたが、面白かったエピソードなどはありますか?

チェ・ジウ:今作は、各回に面白いシーンや、珠玉とも言える場面が多いので……(笑) 何か一つを選ぶのが難しいですね……。何があったかな……? 撮影現場だと、ただ(サンユンさんと)言い争うシーンだけでも面白かったので……。今は思い出せないですね。

―NGをたくさん出した人など、そんなエピソードはありますか?

チェ・ジウ:NGは、みんな同じくらい出していたと思います(笑) 今作は、想像よりもセリフが多いんですよ。“そんなにセリフが長かった?”と思う方もいらっしゃるかもしれないですが、日常生活で使うようなセリフなので、本当に長いんです。ヒョンソクとは、いつもケンカするセリフだったので、セリフを完璧に熟知していないと、やりとりが合わなくなってしまうんです。撮影エピソードというより、各自がセリフを覚えることに、慌しかったと思います。演じることに力が入っていたので、セリフを合わせるのに時間をたくさん使っていました。

―「2度目の二十歳」はジウさんにとってどんな作品になりましたか?

チェ・ジウ:タイトルそのまま、“2度目の二十歳”を感じさせてくれましたし、ときめきや新鮮さを感じることができたと思います。“3度目の二十歳”“4度目の二十歳”の期待をもたらしてくれる作品になりました。

―「2度目の二十歳」が1月から日本で放送されますが、ドラマの見どころを教えてください。

チェ・ジウ:今作は、すべての世代が一緒に楽しめるドラマだというのがポイントだと思いますね。20代、30代、40代と、皆さんに分かりやすいストーリーとなっています。今、20代の方々が経験している葛藤や悩みの実態をご覧になることができますし、また、中年の恋愛、20代のような新鮮なときめきをご覧いただけるドラマです。

―また、再び二十歳に戻れるとしたら、何をしたいですか?

チェ・ジウ:この質問は、制作発表会でも最も多く受けた質問なのですが……。サンユンさんも私もまったく同じ答えを言ったんですよ。「もっと激しく!何も考えず遊びたい」って(笑) 今でもそう思いますね。青春時代は、その大切さを知らずに終わっちゃうじゃないですか。なので、もっと自由に遊びたいですね。


「『冬のソナタ』は人生においても役者としてもターニングポイント」

―ジウさんは「冬のソナタ」で日本でもたくさんの人気を得られましたが、今までの出演作の中でターニングポイントとなった作品はありますか?

チェ・ジウ:役者としては、どの作品も大切なんです。もちろん、日本では「冬のソナタ」によって、たくさんの方々が応援してくださるようになり、ユジンという役柄は今でも愛されていますよね。なので、「冬のソナタ」は、人生においても、役者としてもターニングポイントになった作品だと思います。それと……分からないですね。また新たにターニングポイントとなる作品が生まれるかもしれないですからね。

―今まで、さまざまなドラマ、映画に出演されてきましたが、過去を振り返ってみて、ご自身と一番近い役柄は?

チェ・ジウ:う~ん……。とりあえず「怪しい家政婦」のパク・ボンニョはまったく違います(笑) この役は、笑ってはいけない役柄だったので本当に大変だったんですよ。「誘惑」でもそうでしたしね。私本人と似ている性格の役柄を、しいて言うとしたら、「2度目の二十歳」のハ・ノラではないかなと思います。なので、より面白く感じましたね。本当に楽しかったので、サンユンさんと思いっきり演じられたんですよ。

―忙しいスケジュールの中、リラックスする方法は?

チェ・ジウ:撮影期間中ですか? 撮影期間にリラックスできる時間があるでしょうか?(笑) 実は、デビューしてから今までの中で、今作の撮影が体力的に一番きつかったんですよ。撮影シーンもかなり多く、本当に大変だったんですが、たくさんの方々が応援してくださり、台本も面白かったので、むしろ撮影することで、パワーをもらっていましたね。そして、今作の撮影で改めて、“仲間の愛”が本当に重要なんだなと感じたんです。なので、疲れた時にそばで励まし合える仲間がいることが重要だと思いましたし、私がつらい時にサンユンさんが“頑張れ”と励ましてくれていたので、本当にありがたかったです。

―今後、挑戦したい役柄はありますか?

チェ・ジウ:う~ん……。今まで、演じてきた役柄よりもやったことのない役柄の方が多いですからね。私自身も今後どんな作品で、どんな役柄を演じるのか、楽しみですし、気になりますね。

―最後に日本の皆さんにメッセージをお願いします。

チェ・ジウ:「2度目の二十歳」をたくさん応援してくださいね。私が3ヶ月間、本当に楽しく撮影した作品です。その楽しさを視聴者の皆さんも、充分に感じていただければ嬉しいです。今後も、さらに新たな姿をご覧いただけるよう頑張ります。見守っていてくださいね。カムサハムニダ~!

ドラマ「2度目の二十歳」
CS衛星劇場にて、1月27日(水)より放送スタート!

毎週(水) 夜11:00~深夜1:30(2話連続放送)

衛星劇場サイト:
http://www.eigeki.com/special/hanryu_drama_sengen

(写真提供:衛星劇場)

記者 : Kstyle編集部