「恋愛の発見」チョン・ユミ“自己中心的でワガママな恋愛をするキャラクター…小悪魔と言いながら楽しんでくれたんだと思います”

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神話(SHINHWA) エリック×チョン・ユミ×ソンジュが豪華共演を果たした「恋愛の発見」のDVDが11月4日(水) 日本でリリースを迎えた。過去の恋愛の回想を折り込みながら男女の相違や“恋愛あるある“に胸がうずくリアルな恋を描き、話題を集めた本作。
20代の全力の恋愛と30代の傷を避け合う恋愛の長短を浮き彫りにした主人公ヨルムを演じたチョン・ユミのインタビューをお届けする。

―本作で「KBS演技大賞」三冠を獲得しましたね、おめでとうございます。さぞかし、嬉しかったのではないでしょうか?

チョン・ユミ:ありがとうございます。三つも頂けた上にエリックさんと一緒に受賞できて、とても嬉しかったです。

―脚本家チョン・ヒョンジョンさんの「ロマンスが必要2」以降、二作目のご出演になりますが、オファーが来た時はどのようなお気持ちでしたか?

チョン・ユミ:実は「ロマンスが必要2」の後、また一緒にお仕事したいなって思ってはいたんですね。でも、こんなに早くまたご一緒できるとは思っていなかったので、嬉しい反面ちょっと緊張もしましたね。

―「ロマンスが必要2」のチュ・ヨルメもそうでしたが「恋愛の発見」のヨルムもとてもインパクトのあるキャラクターですよね。二人とも恋愛に純粋ではあるけれど、ヨルムのほうが計算高い感じがするのですが、ユミさんはこの二人の違う部分はどこだと思われますか?

チョン・ユミ:恋愛において、本当に情熱的で全てを表現すると言う部分は二人とも似ていると思いました。ヨルメとヨルムで異なる雰囲気を出すように努力はしたのですが、なにせ演じる私の声も目つきも一緒なので、本当に難しかったですね。だから相手の役者さんに委ねてしまおうと。「ロマンスが必要2」の時は、イ・ジヌクさんやキム・ジソクさんに。「恋愛の発見」の時はエリックさんとソンジュンさんに。特に私が二つの役柄を違う風に見せようとは思っていませんでした(笑)

―先輩方の力に少し頼られたとお話しされましたが、エリックさんとは「ケ・セラ・セラ」以降、二度目の共演ですよね。二人の息がすごく合っていたという視聴者の声がとても多くありますが、以前と比較してどうでしたか?

チョン・ユミ:今回久しぶりに一緒に作品を作りながら思ったのですが、以前よりももっと関係が良くなったと思います。ですからリラックスした自然な感じがドラマにも出ていると思います。そうでなくても「恋愛の発見」は腐れ縁のカップルというコンセプトだったので、問題なく演じられていたと思いますね。

―「ケ・セラ・セラ」の時は、チョン・ユミさんはまだ新人ということもありましたが、今回の「恋愛の発見」では、二人の演技の駆け引きがとても素晴らしかったです。特に息が合っていたシーン、印象に残っている恋愛シーンなどはありますか?

チョン・ユミ:うーん……全部です。作家さんの表現力が抜群なので、そのまま演技してもすごくいい感じになるんですよ。

―演技の前に、エリックさんとこうしようみたいな演技についてのお話はされていたのですか?

チョン・ユミ:そういうシーンもあったはずなんですけど、ハードスケジュールの中で撮影をしていたので思い出せません。とにかく全力でした。リハーサルをしながら作り出した部分もあったと思うんですけど、具体的なエピソードは本当に思い出せませんね。

―演技しながら、役に入り込んでいったようですね。

チョン・ユミ:入り込むしかなかったですね。限られた時間の中でやることが多すぎて、考える余裕もありませんでした。私たちだけで作るわけではなく、監督やスタッフもいらっしゃるのでとにかく入り込むしかなかったです。もし、この場でドラマを見ながらお話できたら、1つ1つエピソードを思い出せると思うんですけど。

―ドラマの中で、カン・テハ(エリック) といる時、ナム・ハジン(ソンジュン) といる時、演技しながらどのような部分で感情に差をつけられていましたか?

チョン・ユミ:ただただ、カン・テハといる時はカン・テハだけ、ナム・ハジンといる時はナム・ハジンだけを考えて、台本通りに表現しようとしていました。相手が変わるので、雰囲気も空気感もうまく変化が出ていたんだと思います。

―視聴者には、ドラマの中でヨルムが二人の間で揺れているように見えたんですね。

チョン・ユミ:現在の彼であるナム・ハジンに一途でいようとするヨルムがいる一方で、カン・テハに会うと気持ちが揺れてしまうような……。(元カレが) しょっちゅう目の前でうろうろするから(笑) ナム先生とうまくいっているときの彼との恋愛シーンは、本当に愛らしかったじゃないですか。カン・テハとの昔の恋愛もそうだったんですけど。なのに、元カレが昔より格好良くなって現れて、目の前でうろうろしたら、気持ちも揺れるでしょ。でもテハも主人公だから出てこないわけにはいかないし(笑)

―カン・テハとのシーンで、特に感動的で格好良かったシーンはありますか?

チョン・ユミ:全て良かったんですが、特に「私たち別れましょう」と言うシーンですね。昔は、なんで別れるのかわからなくて別れられなかったんです。でも今は心から幸せを願って別れようって工房から出て行くシーンですね。ヨルムが初めて、カン・テハに父親の話やそうするしかなかった話をして、その時、やっとカン・テハもなぜそうするしかなかったのかを知るというシーン。あのシーンを撮影しながら、すごく泣きましたね。すでに別れてはいたけど、あの瞬間、ヨルムが自分の想いを吐き出しながら、カン・テハにとても寄りかかっていたんだと思います。そんなヨルムを見てカン・テハも正直に話をしてくれて、ヨルムもすごく揺れていたと思います。あのシーンでは胸が痛みますが、お互いが心から幸せを願う感じが印象に残っていますね。そこで、エンディング曲の「とても会いたい」が初めて流れたはずなんですけど、この曲がとってもいいんですよ。

―それでは、ナム・ハジンとのシーンで格好良かったシーンを教えて下さい。

チョン・ユミ:全部です。常にヨルムの味方で彼女に合わせてくれていて……。わがままにも見えるけれど、すごく楽でしたね。いつか私にもこんな彼がいたらいいのにって思っていました。最後はちょっと辛かったけど、恋愛シーンの1つ1つがとても綺麗でした。

―印象的だったのが、ヨルムとハジンが喧嘩した後、ヨルムがクローゼットに隠れて仲直りしますよね。あれは、台本通りなんですか? それともアドリブですか?

チョン・ユミ:すべて台本通りです。

―作家さんが台本をかなり細かく書かれるんですね。

チョン・ユミ:そうですね。それに監督さんも細かく指示をくださるので。リハーサルで一旦台本通りやってみて、自然な動線をチェックして全てが合わさってシーンが出来上がるという感じですね。

―本当に自然だったので、アドリブだと思いました。

チョン・ユミ:台本に全部書いてあります(笑) それを自然に見せるのが私たちの役割ですよね。

―テハとハジンのそれぞれの魅力を教えていただけますか?

チョン・ユミ:あー、それぞれの魅力ですか。うーん……。私が感じる魅力ですよね? テハは、なんだか守ってあげたいタイプですね。

―女性の立場からですか?

チョン・ユミ:そんな感じです。それから、ハジンは頼りたいとか頼りにできそう。私の場合はそんな感じですね。

―それぞれ魅力の異なる二人の俳優と一緒に演技しながら、記憶に残るような特別なエピソードはありましたか?

チョン・ユミ:うーん、エリックさんとは二度目の共演なので気心が知れていましたし、以前にご一緒したときよりも今回はもっとふざけあったりして、楽しく撮影しましたね。ソンジュンさんとは、年の差がかなりあるんですけど、幸いにもちょっとだけある感じで(笑)

―全然そんなふうには見えなかったです。

チョン・ユミ:ドラマの撮影中は、実は他の役者さんたちと話をする時間が無いことも多いんです。時間があったとしても、話題が合わないと特に話す機会もあまりないんですけど。今回の撮影中は、休憩中に色々と話もできて、すごくよかったです。

―撮影現場の雰囲気が、とても活気があって良かったと伺っています。

チョン・ユミ:ええ、そうなんです。良かったんですが、とにかくスケジュールに余裕がなかったですね。スタッフも俳優も本当に良いメンバーが集まってたんですよ。このベストメンバーであと10回撮影できていたら、今以上に楽しい作品になっていたと思いますね。

―ヨルムがわがままでちょっと計算高い面があったんですが、ヨルムに共感する部分はありますか? もしくは理解しがたい部分などは?

チョン・ユミ:ヨルムみたいに生きていけたら、どんなにいいか……と思います(笑) うらやましいです。

―ご本人とは、かけ離れたキャラクターということでしょうか。

チョン・ユミ:実際、ヨルムというキャラクターが自己中心的でワガママな恋愛をするキャラクターだったりしますよね。そういう部分をうらやましいと言われましたけど、理解しがたい部分もあると思うんです。気持ちは分かるけど、なんで我慢できないの。って思うこともありましたよ。あまりにもワガママな面で。思いのままに行動する面はうらやましいですけど、そんな風にして生きていたら……。女性がたくさん共感してくれるのは、私が代わりに行動をしていたからだと思います。正直、思いのまま行動したい気持ちはあるけど、怖いし、勇気がなくてできないじゃないですか。私もそうですし、視聴者の方もそうだと思うんですよ。そういう部分を「小悪魔な女」と言いながらも、楽しんでくれていたんだと思います。

―ご本人がヨルムだったとしたら、テハとハジンの間で揺れたと思いますか? 最終的に誰を選んでいたと思いますか?

チョン・ユミ:はい、揺れると思います。私だったら、最後があまりにも辛いし、感情的な争いがすごく嫌なので……。「私もしばらく恋愛から離れて新しい恋を探しに出かけるから、それぞれ、自分の道を行こう。私たち、ここで終わりにしましょう。喧嘩せずに終わりましょう」そんなふうに言ってたんじゃないかなと思います。「誰ともカップルになりたくない」って。

―ドラマの中で、カン・テハとの20代の恋愛エピソード、30代の現在のテハとハジンとのエピソード、過去と現在のエピソードが出てくるんですが、演技される時、過去と現在で意識的に違いをつけていましたか?

チョン・ユミ:時間軸に沿って撮影をするわけではないので、正直とても戸惑いました。例えば、午前中にナム先生と現在のシーンを撮影してから、突然、5年前、7年前、10年前のシーンを撮ったりするので考えすぎちゃだめなんですよ。撮影に集中するしかなくて、私が気持ちをコントロールしてから演じる時間の余裕がなかったんです。シーンごとにヘアスタイルだったり服だったりで外見の感じが変わりますよね。そういう微妙なところを利用して、演技していたように思います。

―チョン・ユミさんが本能的、動物的な感覚で演技をしているような印象を受けたんですが、実際そうですか?

チョン・ユミ:こういうドラマでは、幸いにもそういう部分がメリットだと思います。とにかく普通の人が普通にすることを演じるので、リアルにかつ自然に見えなければならないと思っていて。ですから、それが私のメリットだとしたら、こういうドラマでは役立つとは思いますけど、他の役ではどうなのか分かりません。

―20代の恋愛と30代の恋愛を同時に取り上げた作品でしたけど、ユミさんが考える20代の恋愛と30代の恋愛の違いは何ですか?

チョン・ユミ:正直、私は恋愛に対する考え方は同じだと思います。だけど、こういうロマンス作品を演じてみて、20代は微笑ましくて、怖いもの無しのその時にだけできる恋愛だと思いました。30代は、あれこれ考えることも多くて、そういうものに遮られてるんじゃないかなという感じがしますね。

―20代の時、駅で初めてテハと出会った時のヨルムがとても印象的でした。純粋無垢なイメージを受けたんですが、そういうのも計算ではなく感覚で演技をされていたのですか?

チョン・ユミ:そうですね。台詞があって(笑) 正直、台本に忠実に従おうとして、最初吐きそうになりました(笑)

―どんな点ですか?

チョン・ユミ:「光が出てる! 輝いてる!」っていう台詞です。この台詞、一体どう表現したらいいの!? って。だから、自分に言い聞かせていました。エリックさんは輝いてて格好良くてあんな男前はいない! って。台本読みした時に正直あまりにも可笑しくて、どうしようと思っていました。気持ちは分かるけど、そんなふうに表現はしないじゃないですか。「今、監督の頭の上に光が出てますよ!」って。

―なるほど、感情移入難しかったんですね。

チョン・ユミ:そういう点ですね。限られた時間内に撮らなければいけないので、そのシーンを撮り終えた時、エリックさんとハイタッチした記憶があります。一つの山場を越えた感じでしたね。まだまだ吐きそうになるシーンがいくつかありました。

―課題だったんですね。

チョン・ユミ:はい。それが最初の山場でした。そのシーンを撮り終えてからも過去のシーンなどの撮影をするんですけど、微笑ましくて可愛いんですが、すでに30代の私たちが演じるにはちょっと無理がある設定だったので。どうしたら違和感なく見えるかって考えながら、一山一山越えるたびに、ほっとしていた気がします。

―幼なじみで同居人のソルやジュノとの演技は、かなり楽しそうでした。実際にも楽しみながら笑いながら撮影できたのでしょうか?

チョン・ユミ:最高でしたね。二人とも可愛くて、演技が上手でした。二人とは今回初めての共演なんですけど、あまりにも演技がうまいので本当に昔から友達だったのではという感じがしましたね。アドリブも入れてきたりして、すごく自然でうらやましくもありました。

―ソルとのシーンは友情が感じられるものが多くありましたが、特にソルとのシーンで記憶に残ってるシーンはありますか?

チョン・ユミ:全部です。スルギさんとも年齢差がかなりあるほうなんですが(笑) すごく演技が上手くて年の割りに貫禄があるので、私も知らずに頼りにしてましたね。演技しながら、本当の友達に見えるかな? といった心配はしませんでした。リハをしながら友達みたいに自然な感じにできたのがすごくよかったです。なので、友達役がスルギでよかったって、よく話しをしていた気がします。キャスティングが決まった時点で、ヤッホーって心で叫んでました。

―逆に胸が痛んだシーン、泣きそうになったシーンはありますか。

チョン・ユミ:しょっちゅう会いに行くと彼を待つことになるじゃないですか(笑) ハジンを送り出す時もそうですし、胸が痛むシーンが多いんですよ。最後は、全部すごく胸が痛みました。泣きすぎて、「なんでこうなるの、好きなのにどうして、いい加減泣かせないでください、作家さん!」って。

―ドラマの中でカメラを見ながらインタビューするシーンが印象的なのですが、記憶に残る台詞はありますか?

チョン・ユミ:私の台詞ではないんですけど、カン・テハのインタビューの時の台詞で「ヨルムが幸せになろうとするなら、俺と幸せにならないと。なんでアイツと幸せになるんだよ」今、突然この台詞が浮かびましたね。

―ソンジュンさんについてですが、ソンジュンさんは、実際には年下なんですが、ドラマの中では同い年という設定でした。一緒に演技されて、どうでしたか?

チョン・ユミ:よかったです。さっきもお話しましたが、現場で色々な話をしながら、撮影できたのもよかったし、年の割りに大人びた部分もあって、正直、そんなに年齢差があるとは思っていませんでした。俳優さんのイメージがあるじゃないですか。無理してナム・ハジン役をやっていたのではなく、他の誰も代わりはできないほど役にハマっていましたね。

―視聴者は、カン・テハ派とナム・ハジン派に分かれていたんですけど、チョン・ユミさんご本人は、どちらですか?

チョン・ユミ:今、こっそり目で伝えました(笑)

―(笑) 視聴者の方にドラマの魅力、ドラマ視聴のポイントがあったら、教えてください。

チョン・ユミ:「恋愛の発見」をご覧いただく間は、私たちと一緒に楽しんで、ある時は泣いて、多くの部分を共感してください。そしたら、自分の本当の恋愛も見つけられるんじゃないかなと思います。

―最後に、日本の視聴者の方にメッセージをお願いします。

チョン・ユミ:こんにちは。「恋愛の発見」のハン・ヨルム役のチョン・ユミです。「恋愛の発見」は、最初から最後までずっと恋愛をしているドラマでこのドラマを見ながら、満足もすることができるでしょうし、楽しく視聴していただけたらと思います。ありがとうございます。

「恋愛の発見」
<セル>
■2015年11月4日予定 DVD-BOX1 15,200円+税
特典映像:台本読み / 制作発表会 / クランクイン&インタビュー / メイキング / NGシーン
封入特典:ブックレット(16P)
■2015年12月2日予定 DVD-BOX2 15,200円+税
特典映像:ポスター撮影 / メイキング / NGシーン / エンディング・インタビュー
封入特典:ブックレット(16P)
(各4枚組/全2BOX)

<レンタル>
2015年11月4日予定 レンタルVol.1~4
2015年12月2日予定 レンタルVol.5~8
(各巻2話収録/全8巻/全16話)

脚本:チョン・ヒョンジョン「ロマンスが必要」(1~3)
演出:キム・ソンユン「ビッグ ~愛は奇跡<ミラクル>~」/イ・ウンボク「秘密」

公式HP:http://www.renainohakken.com/
元カレ vs 今カレ あなたはどっち? 公式HPで投票受付中!

発売元:フジテレビジョン/ポニーキャニオン
販売元:ポニーキャニオン
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記者 : Kstyle編集部