「京城学校」パク・ボヨン“高2の時にデビューして、いじめられたことがあったけれど…”

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目つきで笑う可愛らしい笑顔、伸びやかでハツラツとした性格。女優パク・ボヨン(25)は登場だけでも周りの空気を明るくする力を持っている。

韓国で18日に公開された映画「京城学校:消えた少女たち」(監督:イ・ヘヨン、制作:青年フィルム)でパク・ボヨンは生気を取り入れた真っ青な顔をしたまま観客を迎えた。継母によって京城学校に転校したジュラン役を演じたパク・ボヨンはシーン毎に微細な変化を見せるジュランをうまくこなした。ホラー、ファンタジー、スリラー、心理劇にいたるまで。多彩な映画の性格ほどジュランが経る感情の幅もかなり大きなものだった。さらにジュランは映画の後半に登場する反転に説得力を吹き込む人物。「京城学校」は相当部分をパク・ボヨンに頼っている作品だ。

パク・ボヨンは映画の重心をしっかりと取ることはもちろん、映画外的にも頼もしい存在だった。女性寄宿学校が背景であるため、20代の女優が多く出演したが、ほとんど映画の経験が少ない助演役の俳優たちだった。そのためパク・ボヨンは彼女たちにとって不慣れなシナリオ用語から演技的な部分までケアする“先輩”の役割をきちんとこなした。

今も制服姿が馴染み深い彼女はいつの間にか20代後半に差し掛かった。「30歳を迎える準備がまだできていない」という彼女は「30歳になる前にたくさん転び、最大限多くの経験をしてみたい」としっかりとした夢を伝えた。

パク・ボヨンは主演を務めたtvNドラマ「ああ、私の幽霊さま」が韓国で7月3日にスタートし、映画「恋するインターン~現場からは以上です!~」(監督:チョン・ギフン)、「フィッシュマンの涙」(監督:クォン・オグァン)の公開を控えている。国民の妹を越え、1本の映画を完全に率いる、信頼できる俳優になった彼女の将来がより楽しみになる。

以下はパク・ボヨンとの一問一答である。

―後半のどんでん返しが強烈だ。

パク・ボヨン:それが一番心配だった。「監督、ここまで演じることってありえるでしょうか」「こうやってもいいですか」と何回も聞いた。そのたびに監督は「映画的な要素として容認される部分だ」と言った(笑) 今回は私たちの映画を見た人に「面白かったですか?」と聞くのではなく、「好みには合いますか?」と聞くようになった。

―シナリオにはどのように表現されていたのか。

パク・ボヨン:完成された映画、ちょうどそのくらいに表現されていた。シナリオだけを見た時には好き嫌いのある映画だとは思わなかったが、美術といろいろな演出が加えられるともうちょっと好き嫌いが激しい映画に作られたみたい。

―監督に自分の主張を表現する方なのか。

パク・ボヨン:私が主張をアピールできる範囲内ではする。キャラクターの感情が理解できていないまま演技をすると画面にそのまま現れる。周りの先輩俳優たちが、結局演技をするのは俳優で、観客の評価を受けるのも俳優であるだけに、その演技に対する責任を取るだめにはある程度意見を表すことも必要だと話してくれた。もちろん演出は完全に監督に任せるが、感情が理解できない時は監督と相談する方だ。

―「京城学校」で最も理解しづらかったジュランの感情は何だったのか。

パク・ボヨン:感情より表現が難しかった作品だ。後半、ジュランの変化の表現のレベルがよく分からなかった。

―20代半ばなのに制服がよく似合う

パク・ボヨン:以前は少女のイメージを脱却したかったけれど、今はすごくいい。本当にいい!30歳を受け入れる準備ができていない。

写真=映画「京城学校」スチールカット
―「京城学校」を選んだ理由は。

パク・ボヨン:いつも違う演技を見せたい欲はあるが、それはそんなに簡単ではない。「京城学校」は年齢的にも私が表現できる範囲だったし、演技的にも私がこれまで表現していなかった感情を見せることができると思った。

―女学生の間の微妙な友情を演じる序盤のパートでは自身の学生時代を思い出したと思う。

パク・ボヨン:高校の時まで忠清北道(チュンチョンブクド)にある学校に通っていた。高2の時にEBSドラマでデビューした。平日には登校し、週末には撮影のために上京。ソウルには芸能活動をする人が多かったかもしれませんが、私が住んでいるところにはほとんどいなかった。そのため、いじめられたことがあったけど、クラスメートたちが守ってくれた。ほかのクラスの友達が私の机にゴミなどを入れておくと、隣の席の友人が私には内緒で片付けておいて、「ボヨンには内緒にしよう!」と言ったという。女子校だからもっとそうだったと思う。ともかくいじめは本当によくないものだ。

―後半に登場するオム・ジウォンとのアクションシーンもすごかった。

パク・ボヨン:ワイヤーアクションだった。クランクアップの直前にまとめて撮影した。徹夜だったので本当につらかった。ところがオム・ジウォン先輩はポジティブなエネルギーがどこから来るのか、「ビタミンを飲んでパワーアップ!」と叫びながら元気を出していた。本当に可愛かったし、すごいと思った(笑)

―女優が多く出演するから、撮影現場の雰囲気も実際の女子校のようだったと思う。

パク・ボヨン:本当にすごかった。女性同士だからおしゃべりのテーマが絶えなかった。ダイエットの話題を話している途中に撮影に入り、戻ってみたらまだダイエットのことを話している。みんなカバンの中に食べ物をたくさん入れてきたくせに「今日の夕食は食べない」と言ったり、「ダイエットは明日から!」と言ったり。まだ演技経験が多くない人が多いから小さなことも知りたがった。そのたびに私が説明し、緊張も解いてあげりした。私たちのコントロールでイ・ヘヨン監督が大変だったと思う(笑)

―“純真な国民の妹”イメージがプレッシャーになることはないか。

パク・ボヨン:今はその言葉に乗っていく(笑) 私は今が一番気楽だ。正直に話すと、もっと成功したいとは思わない。女優としての人生にも満足しているし、自然人パク・ボヨンの人生もいい。自分で運転するから友達と遊ぶ時に少しも不自由をしない。今にとても満足している。

―まだ30歳を受け入れる準備ができてないというが、ボヨンさんなりの計画はあると思う。

パク・ボヨン:心の準備はできてないけど、想像はたくさんする。30歳になる前に様々な演技を多くしてみたい。年を取った後は怖くてできなさそうだ。今も「私にこのような演技ができるか」と悩むから、30代にはもっとそんな気になると思う。30歳になる前にもっとたくさん転び、経験を積んでみたい。今はまだ大丈夫だと思う。20代の時にしっかり基本を固めてこそ30代になって安定的な演技ができると思う。

―恋愛はしないのか。

パク・ボヨン:周りからたくさん言われるけど、最近のように忙しい時は恋愛を考える暇がない。余裕がある時は「私も恋愛する時期になったのかな」と思うが、仕事が殺到すると恋愛を考える暇がない。でも自分のためにも恋愛をしなければならないと思う。

―理想のタイプは。

パク・ボヨン:一度も一目ぼれしたことがない。最近は精神が健康な人がいい。もちろん健康な身体は基本だ(笑) 芸能界の仕事をしているとイケメンをたくさん見るようになるからルックスを大きく意識する方ではない。

―観客にどのような俳優として覚えられたいのか。

パク・ボヨン:「パク・ボヨンが出演するんだ!見たい!」という信頼を与えられる俳優。すごい欲であることは分かっているけど、遠慮深く望んでみる。

記者 : キム・スジョン、写真 : キム・ジェチャン