SUPER JUNIOR イトゥク「主流として優遇されたくはない…優遇された瞬間、淘汰されるだろう」

@STYLE |

住宅を改造したスタジオ。玄関に入ったら、2階から豪快な笑い声が聞こえる。「ここから落ちたらどうするんだよ」誰かが高い声ではしゃいでいるようだ。上がってみると、ベランダの手すりに半分もたれたままポーズを取っているSUPER JUNIORのイトゥクがいた。カメラのシャッター音が絶えない中、やんちゃな外側に落ちるような真似もする。この日のグラビアのコンセプトは、彼に似た“少年”だ。

―SUPER JUNIORは今年でデビュー10周年となる。しっかりとリーダーの座を守ってきた感想は?

イトゥク:本当に数字だけ過ぎたような気分だ。10年を実感できないくらい瞬時に過ぎていった。よく覚えていない。まだ2005年11月6日(SUPER JUNIORのデビュー日)を覚えていて、新人みたいに思う。しかし、ある瞬間からテレビ局で「僕たちが一番年上のグループになったなあ」と思い、その度にびっくりする。でも、まだステージに上がると、いつも新人みたいだと思う。本当に10年がどうやって過ぎたのかわからない。

―これからの新しい10年。SUPER JUNIORとして成し遂げたい計画は?

イトゥク:いつかこんな文章を読んだことがある。「20代で頑張れば30代が楽になり、30代で頑張れば40代が楽になる」20代は30代に進むための過程だが、僕は20代を完全にSUPER JUNIORに注いだ。だから30代には良いことがたくさんあると思う(笑) チームとしてはもう“旬のグループ”とか“全盛期”という評価は僕たちには合わないと思う。ただ穏やかに流れていくべきだと思う。後輩の歌手たちがどんどん出てきているけど、たまにインタビューで「その人たちに勝てると思うか」という質問を受ける時がある。精力的に活動している若いチームとまだ比較されるのを見たら、「SUPER JUNIORはまだ現在進行形だなあ」と思う。これからもそんな質問を受ける歌手になりたい。主流として優遇されたくはない。優遇された瞬間、淘汰されると思う。

―もう昔の話だが、SUPER JUNIORの活動初期にイトゥクがしつけ役だという噂があった。これだけ優しくてウィットに富んだ人がしつけ役をしていたのか?

イトゥク:練習生時代、最初は僕とウニョクが仲良くしていた。僕は恩平(ウンピョン)区延新内(ヨンシンネ)に住み、ウニョクは一山(イルサン)のほうに住んでいた。同じ3号線に乗って会社を行ったり来たりして練習した。その時、地下鉄で一緒にお菓子を食べて、音楽を聞いたのが本当に良い時代だった。僕は練習生生活が長かったため、後で入ってきた人たちから悩み相談などを寄せられて、みんなと一緒に悩みを聞いてあげたり、好きな人とつなげてあげたりもした。練習生が100人以上になる時だった。そんな中でSUPER JUNIORになった。会社としてもこれだけ大型のグループは始めてだったので、マネージャーさんから「リーダーがしっかりしていなければならない。君がSUPER JUNIORのマネージャーになるべきだ」と言われた。マネージャーや会社からの言葉をメンバーたちに伝えて、少し乱れた姿が見える時は集合させたりもした。でも、しつけ役ではなかったと思うけど……(笑)

―デビュー10周年を記念した特別なプロジェクトはあるのか?

イトゥク:まずはニューアルバムを計画している。今年10周年であるため、僕たちにはさらに意味がある。他のメンバーたちが入隊する前に、全員で一度くらいは活動しなければいけないと思っている。いつどのように活動するかについては何も決まっていない。イェソンも帰ってきたし、今は曲を集めている。良い曲があれば連絡してほしい(笑)

―SUPER JUNIORのようなアイドルを夢見る若者が増えている。アイドル歌手として頂点に立った人間としてアドバイスがあるとしたら?

イトゥク:やりたいことは一旦やってみるのが良いと思う。チャレンジして経験するのが良いと思う。でも最近は一瞬出てきて消えるチームが多くて、良くない道に逸れるケースも何度か見た。根性がなければ耐え切れないと思う。そして、僕は練習生生活が長かったので、どっちつかずに終わってしまった人もたくさん見た。常にプランBを念頭に入れておく必要がある。僕も常にプランBを考えている。まだ、どちらかにオールインするには若すぎる。

―イトゥクのプランBとは何か?

イトゥク:うん……自分のプランBはMCではないかと思う。事業などは正直自信がない。自分の経験をもとに、誰かを教えることもできると思う。アイドルを組んで制作を助けたり、放送のノウハウを教えたり?(笑)

―SMエンターテインメント(SM)の役員にならなければならなさそうだ。

イトゥク:それはない!かえってそんな役員のタイトルをつけたら、他の人々とも付き合いが悪くなると思う。そして、ポジションが人間を作るので、自分も変わるだろう。だから今のポジションがいい。待遇された瞬間、淘汰されると思う。だから2002年生まれの練習生たちとも話し合って交流しようと努力する。

―バラエティでの活躍が際立つ。放送によく合っているようだ。

イトゥク:個人的に放送がすごく楽しい。軍隊に行く前にも「ストレス解消が放送だ」と言ったことがあるけど、軍隊で色んなことを経験したら、これが本当に大きな幸せであることを知った。長時間収録をしていると大変ではあるが、自分が生きていると感じる。本当に幸せだ。本気で言っている。以前は「明日収録があったな。時間がかかるんだろうな」と心配していたけど、今は違う。むしろ収録の前日には、脚本家さんに「明日のゲストは誰ですか?」とメッセージを送ったりする。Mnetの音楽推理ショー「君の声が見える」では知り合いを紹介した。脚本家さんが面倒くさく思わないように、個人のメールアドレスを教えて、その友だちのプロフィールをもらって伝える。放送に出演するだけではなく、色々とアイデアを出せることも幸せだ。

―「君の声が見える」、SBS「スターキング」などに出演しているが、その他に出演してみたいバラエティ番組があるとしたら?

イトゥク:海外の番組をたくさんやってみたい。先日、Mnetに色々なアイデアを出した。「君の声が見える」は出演陣だけ変えて色んな国でやっても良さそうだと。元々フォーマットがいいから、世界のどこに行っても受けると思う。そのおかげで海外に行って司会もやってみたい(笑) また、野外でのバラエティもやってみたい。一つアイデアを持っているけど、1つの国の言語を学ぶ過程を最初から描くのだ。言語をマスターすれば、その国に行ってミッションをクリアしてくるのだ。成功すれば、別の外国語を学んでまた別の国に行く。また企画がある(笑) 個人的にXTMの自動車情報番組「TopGear KOREA」が好きだ。うん、「TopGear KOREA」の三流バージョンを作ってみればどうかと思う。「LowGear」とか(笑) すごくカッコいい車だと思ったら、ベールを脱ぐと耕うん機や三輪自転車が出るのだ(笑) また、最近はカッコいいシェフがたくさん登場しているけど、料理番組もやってみたい。

―料理も上手なのか?

イトゥク:かなりやっている。ジャージャートッポギをよく作る(笑) 基本的にトッポギのソースを作っておいて、お餅を炒めてからそこにラーメンを入れる。メンバーたちによく作ってあげた。美味しいと言われた。クリームパスタも作ってあげたことがある。

―放送に対してアイデアが本当に多いようだ。

イトゥク:軍隊にいた時に、テレビを見ながら本当にたくさん考えた。以前は無理なことも言ったり、自分のことだけを考えて突っ走った。しかし、ある瞬間から一歩離れて見るようになり、そうしているうちに考えが変わった。

―演技もしたいと思わないのか?

イトゥク:チャンスがあれば、やってみたい。実際にオファーもたくさん受けた。でも、どうしても自分はMCやバラエティのイメージが強いので、演技は少し負担になる部分がある。この前も知り合いの方からウェブドラマに出演してみないかと言われたが、いざやってみようとしたら勇気が出なかった。演技はやらせてくれれば、いつかはやってみたいと思う。必ずしも主演でなくても良い。僕は着実に踏み固めていくのが好きだ。ドラマも映画もやってみたい。軍隊でミュージカルも一回やってみたけど、なかなか面白かった。

―アイドルだから簡単にバラエティ出演のチャンスを得たという誤解を受けることもあると思う。バラエティに出演し始めて、定着するまでにどんなことがあったのか?

イトゥク:アイドルだからそんな視線で見られるのは仕方ないと思う。でも、実はいわゆるバラエティアイドルと呼ばれる人たちがうまくできなかったら、そこまで注目されることもなかったと思う。アイドルだからという偏見を壊すためには、何より本人の努力が必要だ。僕も一緒だ。しかし、僕は「ラブレター」のような有名なバラエティ番組に出演したことがない。シウォンやヒチョルのような人は最初からそんな番組に出演した。僕は当時、MBCで日曜日の朝9時に放送していた「日曜スターウォーズ」といって年配の方々が出る番組から出演した。他の人たちがもっと大きな番組に出演している時、僕は交通番組で音楽をかけて交通情報を伝えた。当時のマネージャーさんが「君は着実に踏み固めていくタイプだ。年配の方にも顔を知らせてアピールしたほうが良い」と言ってくれた。長期的に見たのだ。今になって考えてみたら、それで正解だった。

―最近注目しているバラエティ出演者がいるとしたら?

イトゥク:正直に言って、僕自身、バラエティが得意なわけではない。頑張っているだけだ。自分でも知っている。自分が面白くないことを(笑) 他の人のように瞬時に笑わせることはできない。「これを言ったとき、相手が気を悪くするんじゃないかな」と機嫌を伺ったりするし、怖がりだ。僕より面白い方、上手な方が本当に多い。僕はただ地道に努力するだけだ。

―シウォンが先日「無限に挑戦」の新メンバープロジェクトで脱落した。言ってあげたいことは?

イトゥク:シウォンを「スターキング」に招待する(笑) 実は、僕たち同士でいる時はシウォンが一番面白い。シウォンが「無限に挑戦」に出て爆笑を誘った“フォーチュンクッキー”の写真などは、以前すでにSUPER JUNIORのトークルームでシェアしていたものだ。

―最近の近況は?収録のない日は何をして過ごしているのか?

イトゥク:毎日運動をしている。収録のある日も、終わった後は必ず運動をやりに行く。そして、サウナにも行く。普段よく一人でサウナに行く。たまにSHINeeのミンホとも行く。この前は、お風呂で座っていたら、EXOのスホとセフンも来た。裸だったので恥ずかしくて知らないふりをしようとしたが、その子たちがわざわざ駆けてきて挨拶をした。恥ずかしくて出ようとしたら、またそこからディオが現れて挨拶をした(笑)

―運動は主に何をしているか?

イトゥク:有酸素運動が中心だ。歩いたり、サイクリングもして、ウェイトトレーニングもして、毎日やっている。また、バスケットボールが好きでたまに行く。SMのスタッフ同士で作ったバスケットボールのチームがある。みんな同じユニホームを着て、小学校の運動場に集まってバスケットをする。たまにチームで試合をしたりもする。

―以前、グラビアで腹筋を見せたことがある。維持しているのか?

イトゥク:触ってみる?(笑) 今も残っている。以前は人に見せたくて体を鍛えたけど、最近は体力をつけるためにやっている。実は年を取るほど、痩せ過ぎだと格好悪いと思って、運動しようとしている。

―TVに出演するには、肌の管理も欠かせない。

イトゥク:まだ施術やボトックスなどを受けたことは一度もない(笑) ただキレイに一生懸命に洗うのが管理といえば管理だ。サウナに行く時もオイル、クリーム、クレンジングなど色んなものを持っていく。顔に蒸しタオルを当てて、クリームで落としてからクレンジングする。週に2~3回はクレンジングマスクを塗ったままサウナに入る。髪の毛と頭皮用のトリートメントを塗ったまま蒸し風呂に入って腹筋をしたりもする(笑)

―クレンジングなど女性より細かくやっているようだ。最近では、男性の方がかえってきちんと管理しているのか?

イトゥク:ハハハ。管理はずっと続けなければならない。ラーメンは1週間に2~3回は食べるほど好きだ。でも、ラーメンのような食べ物は、食べたら必ず走る。太るような感じがするためだ。食べたら運動をしに行って、また食べて運動しに行って、その繰り返しだ。たくさん食べたら体が重くなるような気がして、じっとしていられない。昨日も実はトッポギを食べたかったけど、悩みに悩んで今日のグラビア撮影のために我慢した。むくんだらいけないので(笑)

―休みの日には何をしているのか?友だちとお酒を飲んだりもしているのか?

イトゥク:元々、お酒はあんまり飲めない。でも飲み会には行く。メンバーたちとの飲み会で、一杯も飲まずに酔っ払ったようによく喋って遊ぶ。

―テレビや映画はたくさん見るほうなのか?

イトゥク:テレビは自分が出演したものだけ見る(笑) 自分が出演した番組の視聴率を上げるためだ。放送が始まったら、何としてでも番組を見ようと努力する。プロデューサーさんや脚本家さんとリアルタイムで視聴率を確認して、メッセージをやり取りする。朝も目覚めて一番先にやることが視聴率の確認だ。製作陣マインドだと思わないか?(笑) 「スターキング」も自分が加わった後、視聴率が少しずつ上がっている。視聴率を気にし過ぎるといけないけど、でも少しでも上がったらビタミンになる。みんな元気をもらうから。

―ステージ上のSUPER JUNIORとMCのイトゥクは、感じるものが違うと思う。

イトゥク:ステージでは自分が主人公になる。しかし、放送は他の人の幸せを見ながら自分が喜ぶものだと思う。ステージ上では自分にスポットライトを当てられ、ファンが僕のために熱狂してくれる。自分が歌って走ること自体がすごく幸せだ。僕の手の動き一つで、ファンが笑ったり泣いたりしてくれるのだから。でも、放送は自分が主人公ではなくても、他人の話を聞いて、その人が幸せに思っていることを見ながら満足感を覚える。実は、ステージの方が好きだ。でも、以前は自分が歌うのが好きだったとすれば、これからは自分がもっと上手にできることをやるべきだと思う。歌が上手な方、ダンスが上手な方が本当に多い。SUPER JUNIORのメンバーたちも完全なわけではなく、自分が歌い続けるからと言って、イム・ジェボム先輩のようになれるわけではないことをよく知っている。現実を直視して、それに合わせていくのも能力だと思う。

記者 : キム・ドゥリ、写真 : キム・ドウォン(Wonder Boy Studio)