【REPORT】Block B初の日本オリジナルツアーはファンとのバトル…最後にチャンピオンベルトを巻いたのは?

Kstyle |

1月に日本デビューを果たした7人組Block Bが「Block B JAPAN LIVE TOUR 2015~WARUGAKI SHOWDOWN‘Z'」を開催。5月14日のZepp Tokyoを皮切りに5月26日のZepp Nagoyaまで全7会場でライブを行った。本公演は彼らにとって初の日本オリジナルツアー。2011年から何度も日本でライブをやってきたが、これまでとは段違いに濃密で、一味も二味も違う、見所たっぷりの構成でファンを圧倒した。ここでは初日の模様をレポート!

韓国では悪童、日本ではWARUGAKI……そんなヤンチャで格好いいステージングが魅力の彼らはツアー・タイトルの「SHOWDOWN」に「真剣勝負」の意を込める。勝負の相手は、彼らが愛するBBC(Block Bのファン) で、メンバーは「ファンの心を制覇したい」と語る。金網に囲まれたオクタゴン(八角形のリング) を模したステージに逃げ場はない。関係者に配布された手元の資料に目を落とせば、それは有刺鉄線で縁取りされている。彼らは自ら退路を断って、ノー・エスケープ&ヤラセなしのガチンコ勝負に臨んだのだった。


ボクシングから忍者殺法まで。第一ラウンドは技の博覧会

ライブ前のモニター上に現れたのはリングアナウンサーに扮したゴールデンボンバーの歌広場。左右をくっきり染め分けた髪の毛は、「どっちが強いか、はっきり白黒つけようぜ」との意思表示か、それとも「自分は中立の立場だぜ」とのメッセージか。

まずは彼がこの日の観戦ポイントを「バラエティ豊かなレパートリー、優しさとセクシーさの共存、初披露のスペシャルなステージ」と解説。ツボを突いた説明が、続くライブをよりエキサイティングなものにしていく。

そして彼の「Ladies & Gentlemen, Block B~~!!」というシャウトに導かれ、7人のファイターはリング(ステージ) イン。赤のカクテル光線が彼らの闘志に火をつけ、リーダー、ジコのラップから幕を開ける「ニルリリマンボ」で第一ラウンドがスタートだ。
このラウンドのテーマは古今東西の格闘技。みんなをノリノリにさせる「NolinA」ではモニター画面にボクサーを浮かび上がらせ、バックダンサーのブレイクダンスを導入にした「HALO」では全員がファイター風のフード付きガウンコートを着込んでステージに。メイン・ボーカルのテイルが伸びやかな歌声を響かせると、舞台には真っ赤な炎が広がった。
選手紹介のVTR上映に続いたのは彼女のそぶりに悩み、崩壊していく男心を歌った「Mental Breaker」。イントロには笑顔が鮮やかなユグォンによるオリエンタルな演舞を配し、曲がスタートすれば、手裏剣が飛び交う。館内は戦国時代にタイムスリップし、テイルのハイトーンなサビでは何本も重ねた日本刀の花が華麗に咲き誇った。そしてラブリーな「珍しい女」ではメンバーが歌いながらファンとジャンケンで真剣勝負。ゲームがモチーフの「シンクロ率100%」ではメンバーのじゃれ合いからビジュアル担当のジェヒョがサランヘ(愛)・ポーズを決め、おっと、これはファンを油断させる作戦か?

オープニングから注目曲が目白押しだが、ユグォンは「始まったばかりだから、満足しちゃ駄目ですよ!」と煽り、次なる戦いの場はカジノ! 「JackPot」ではBlock Bのイニシャルbマークが揃うタイミングでテイルがサビをキメ、コインがザクザク降り注ぐ。さらにコミカルなダンスも演じて楽しさでもトコトン勝負。そしてこのラウンド最後の「Action」ではオールドスクールなサウンドにのせ、ジェヒョが赤いバンダナを手にセンターでダンスをリード。前半戦は、意表を突くように様々な技を繰り出したBlock Bがやや優勢だった。


第二ラウンドはハードなヒップホップとセクシーなR&B

ゴングの鐘の音と共に、試合はハーフタイムへ突入する。映し出された「Kiss Time?」の文字がファンを喜ばせるが、それもつかの間、「Dance Time」に変更され、「体ほぐしのレッスン」へ。みんなが「Very Good。よくできました」とお褒めの判定をもらったら、第二ラウンドの始まりだ。

ラウンドガールが「2R」のボードを掲げる中、シューティングポーズをとってリングに入ってきたのは昨年秋にソロデビューを果たしたジコ。迷彩柄の戦闘服と黒のヘッドバンドを身に付けた彼がこの日の注目曲「Tough Cookie」で館内をヒップホップ色に染め上げていく。続けて、パクキョンが合流し、マイクリレーで「LOL」を披露すれば、中盤はヒップホップファンも納得のクールなステージに。

その後はメンバーが揃ってR&Bにシフトし、これまでとは別の表情を露にする。彼らの生みの親、チョPDの同名曲をカバーした「ロマンチックに」ではジェヒョの本気ボーカルとジコのラップ、そしてテイルのフェイクが華麗に交差。メンバーは壇上からファンにプレゼントを投げ入れ、終盤ではテイルの小粋なスキャットに合わせ、花びらが宙を舞った。


フィナーレは衝撃のダブルKO!

セクシーな舞台が終わると、突如ホイッスルが! Block Bは作戦タイムをとり、歌広場がここまでのハイライト・シーンを振り返る。第二ラウンドで彼らはとっておきのジコのソロ曲や悩殺ダンスを放ってきた。メンバーの秘策を引き出した、という点ではBBCが技ありで、つまり、ここまでの勝負は五分五分。Block B vs BBCの戦いの行方は第三ラウンドに持ち越された。

Block B側がどう態勢を整え直すかが注目される中、彼らが放ったのは次なる切り札! そう、それは4月にデビューしたばかりのユニットBASTRAZ(ピオ、ビボム、ユグォン)! 「Here Comes New Challenger」という文字を背に現れた3人をフロアは一際大きな歓声で迎え、彼らもビボムのファルセットボイスとユグォンの躍動感のある歌声の美しきコントラストで魅せた。

その後、ライブはクライマックスに達していく。モニターには「03:00」と赤のデジタル・タイマーが表示され、試合再開まで残り3分! 銘々がドレッシングルームや舞台裏の階段でその時を待ち、衣装を新たにしたビボムがチラリ背中を見せれば、ファンから黄色い歓声が。そして彼らは円陣を組んで心をひとつにし、タイマーが「00:00」を表示した時、再び戦いのアリーナに。「Movie's Over」や「Nice Day」など、27日発売のニューシングルに収録される日本語バージョンを先行公開し、その仕上がり具合はジェヒョが「ヤバイ」と評したほど。

最後はお待ちかねの日本デビュー曲「Very Good(Japanese Version)」でラストスパートをかけたBlock B。ストレートパンチのラッシュに、BBCも力を振り絞るように声援をおくり応戦する。あまりのヒートアップぶりにレフリーからブレイクがかかるが、彼らは、ロック調&韓国語での「Rough Version」にチェンジし、ファンをなおもアゲていく。そして火花散る熱き戦いのフィナーレは感動のダブル・ノックダウン! そこには勝者も敗者もなく、コンサートを超越したバトル・ライブは双方が十二分に満足し、後悔のないものとなった。


ノーサイドで一層結束を固めたBlock BとBBCは“Z”から“D”を目指す

本編後のアンコールは両者ノーサイドの交感の場。Block B、そしてBBCの腰にゴールドのチャンピオンベルトが巻かれ、勝利の女神は会場にいる全員に微笑んだ。メンバーはニューシングル「HER(Japanese Version)」を歌い、ファンに「女神ってキミのことだな」とラブメッセージ。こんなキザな台詞をさらり歌い上げるさまもBlock BのWARUGAKIスタイルだ。

幕締めの「U Must Up」ではビールかけならぬ、水かけで感動をかみしめ、館内はラブ・ハートが飛び交いピンク色に。気づけば開始から2時間が経過し、ビボムが「これだけの曲を歌ったのは初めてかも」と振り返るほどだった。

タイトルの「SHOWDOWN」には「最終決戦」の意味もあるという。日本初ツアーながら、「これが最後だ!」と言わんばかりの気迫あるパフォーマンスを見せた彼ら。もちろん、とびっきりの愛嬌も忘れることなく、その中心にはゆるふわキャラのパクキョンがいる。ハードなラップ&ダンスを演じる際もシャツの第一ボタンまできっちりと締める彼はちょっと愉快な優等生っぽく、そのトークには「可愛い!」の声が飛んでいた。低音ボイスで格好良さを光らせる末っ子ピオも負けじとエクボに指を当てキュートさを炸裂。メンバーの初々しい日本語は激しいパフォーマンスとのギャップから愛くるしく映り、ファンを和ませていた。

メンバーは「Z」に「Zepp Tour」の意味を込めたと明かす。Block Bは今後、(Hall)→A(Arena)→D(Dome)とスケールをアップさせ、大きく羽ばたいて行くのだろう。
 

ライター:きむ・たく

「Block B JAPAN LIVE TOUR 2015~WARUGAKI SHOWDOWN‘Z'」
会場:Zepp Tokyo
日時:2015年5月14日(木)

【セットリスト】
01. ニルリリマンボ
02. NolinA (Original Title “NalinA” )
03. HALO
04. Mental Breaker
05. 珍しい女
06. シンクロ率100%
07. JackPot
08. Action
09. Tough Cookie
10. LOL
11. Did you Did not
12. 11:30
13. ロマンチックに
14. Chaplin <BASTARZ>
15. 品行ZERO <BASTARZ>
16. Movie's Over (Japanese Version)
17. Be The Light
18. Nice Day (Japanese Version)
19. Very Good (Japanese Version)
<ENCORE>
01. HER (Japanese Version)
02. U Must Up (カソジョネ)

【PHOTO】Block B、7人のWARUGAKIが初の日本オリジナルツアーで大暴れ!

※写真は、5月15日 Zepp Tokyo公演のものです。

Block B JAPAN 2ndシングル「HER」5月27日(水) 発売
●初回限定盤<TYPE-A>(マキシシングル+DVD)
品番:KICM-91599 価格:¥1,667+税
収録内容:
<CD>1. HER (Japanese Version) 2. Nice Day (Japanese Version)
<DVD>HER (Japanese Version) Music Video
●初回限定盤<TYPE- B>(マキシシングル+GOODS)
品番:KICM-91600 定価:¥2,500+税
収録内容:
<CD>1. HER (Japanese Version) 2. Movie's Over (Japanese Version)
<GOODS>オリジナルリストバンド(全7種より1種ランダム封入)
●通常盤(マキシシングル)
品番:KICM-1601 定価:¥926+税
収録内容:
<CD>1. HER (Japanese Version) 2. HER (Karaoke Version)

Block B JAPAN Official Site(BBC JAPAN):http://www.block-b.jp/index.html

記者 : Kstyle編集部、撮影 : Michi ISHIJIMA