バンドとアイドルの中毒性の強いコラボ…その完成版は「FNC KINGDOM」(総合)

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写真=FNCエンターテインメント
確かにロックジャンルだったが、荒れていたり強烈ではなかった。その代わり、甘くて優しかった。そのおかげで“イケメンバンド”と呼ばれ、時にはアイドルグループに分類された。その後も似ているようだが違うバンドが相次いで登場した。そのバンドの中には限定されたステージを超え、“トランスフォーマー型グループ”を目指すものもあった。バンドとアイドルグループの境界線を感じさせない、絶妙な中毒性を持っている彼らが集まって「FNC KINGDOM」を完成させた。

3日午後、ソウル総合運動場内の蚕室(チャムシル)室内体育館では「2015 FNC KINGDOM IN SEOUL」が開催された。2日に続き、二日間に渡ってFNCエンターテインメント(以下FNC)所属のアーティストたちが総出動した。3時間のランニングタイムで、歌手たちはそれぞれリリースした楽曲やコラボレーション曲で33曲のセットリストを用意した。最も先輩であるFTISLANDから、バンド系譜を継ぐCNBLUE、N.Flyingを全面に出し、いわゆるバンドの音楽を軸とした。シンガーソングライターのJUNIELとガールズグループAOAはジャンルの幅を広くした。

写真=FNCエンターテインメント

オープニングは末っ子のN.Flying…FNCの明日

コンサートのオープニングはN.Flyingが務め、強烈な印象を与えた。5月中に韓国内でデビューアルバムを発売するN.Flyingは「Intro + Bitter, Sweet」「One and Only」「Empire State Of Mind(with AOA チョア)」「All in」を順番に選曲した。N.Flyingは新人であるにもかかわらず、海外での公演の経験を活かし、緊張する様子もなく息を合わせた。メンバーのスンヒョプ、クォン・グァンジン、チャ・フン、キム・ジェヒョンは順番に自己紹介を行い、これからますます熱くなっていくことを予告した。

コンサートの2番手はJUNIELだった。JUNIELは「illa illa」を選曲し、ギターの演奏とボーカルを届けた。花柄のワンピースを着こなしたJUNIELは少女のようなビジュアルだったが、歌が始まると切ない歌声で雰囲気を変え、視線を集中させた。続いて「悪い人(Bad Man)」「恋愛しているみたい」で曲ごとに異なる雰囲気を届けた。

N.Flying、JUNIELに続いてステージに登場したのはAOAだった。「ミニスカート」を一曲目に選んだAOAは脚線美を強調するダンスで視線を引きつけた。AOAは「昨日は『FNC KINGDOM IN SEOUL』の初日だったが、本当に緊張した。今日も緊張しているけど、もっと頑張りたい」と覚悟を語った。AOAは「ショートヘア」「Get Out」「ふわりふわり(Like a Cat)」でステージを続けた。

写真=FNCエンターテインメント

ピークへ走って行くCNBLUE…FNCの中心

公演の中盤にCNBLUEが登場した。CNBLUEは洗練されたステージマナーとパワフルな感性でギャップのある魅力を誇った。CNBLUEの一曲目は、日本でリリースした「Feeling」だった。ジョン・ヨンファはキーボードの前に座り、落ち着いた雰囲気をリードした。そしてバンドの演奏が加わり、CNBLUE特有の情熱を披露した。

CNBLUEは「Blind Love」で観客の合唱を誘った。本格的なバンドの音楽が始まると、客席は歓声で埋め尽くされた。AOAのジミンと新しくコラボレーションした「Can't Stop」や情熱的な楽曲「子供の歌」で休むことなく走った。韓国や日本で発売された「Diamond Girl」「Coffee Shop」「I'm Sorry」「Lady」「Try Again Smile Again」を順番に披露した。

パート別公演の最後はFTISLANDが飾った。「FNC KINGDOM」を可能にさせた主人公でもあった。FNCのイケメンバンドの系譜の創始者であるFTISLANDは、ステージの上で彼らの真価を発揮した。「Falling Star」でスタートを切ったメンバーたちは観客に一緒に楽しめる方法を提案し、情熱を届けた。公演で5thアルバム「I WILL」の収録曲を初披露したFTISLANDは「Shinin'On」「Freedom」「Hey Girl」「Stay」「To The Light」「Black Chocolate」「Be Free」「Pray」を順番に爆発させた。


同じステージに立った先輩と後輩…FNCの歴史

「2015 FNC KINGDOM IN SEOUL」ではFNCの先輩と後輩の間の深い友情を伝えるステージが随所に用意されていた。そのスタートを切ったのはN.FlyingとAOAのチョアだった。N.FlyingはJay-Zとアリシア・キーズが歌った「Empire State Of Mind」を選曲し、その後AOAのチョアが登場した。チョアはN.Flyingと息を合わせ、深みのある歌声を誇った。

CNBLUEは「Can't Stop」を新しくアレンジした。甘く始まった同曲は、AOAのジミンが登場したことでヒップホップの雰囲気に転換された。ジミンはラップを披露し、すでに広く知られている同曲は新しくアレンジされた。そしてジミンのパートが終わるとまた情熱的なバンドの曲に変わり、客席を熱狂させた。

ジョン・ヨンファはJUNIELとコラボレーションした。二人はJUNIELの曲「バカ」を披露した。ジョン・ヨンファは「JUNIELがデビューする時に、僕が曲をプレゼントした。久しぶりに二人でステージの上でロマンチックな眼差しを交換したい」と曲を紹介した。JUNIELとコラボレーションしたジョン・ヨンファは、CNBLUEのステージとは違う切ない雰囲気のデュエット曲を届けた。

「Nプロジェクト#1」として選ばれたジミンとJ.DON(N.Flying スンヒョプ)のコラボレーションステージも熱気を倍増させた。ジミンとJ.DONは4月に発売された「GOD」とMnet「UNPRETTY RAP STAR」のセミファイナルの競演曲だった「PUSS」を選曲し、ヒップホップ歌手への完璧な変身を試みた。ビートに体を任せたジミンは、曲の合間で強烈なラップを披露し、ガールズグループAOAのジミンとは違った一面を届けた。

フィナーレでは全出演者が登場し、「KINGDOM MEDLEY」を披露した。所属事務所の先輩と後輩が調和を成したステージで観客と熱く触れ合い、公演の幕を閉じた。

記者 : キム・イェナ