Vanilla Acoustic「僕たちの音楽?インディーズと大衆音楽の間」

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写真=SHOFAR MUSIC
インディーズとメジャーの境界が曖昧になり、音楽リスナーたちの好みの幅が広がった今、お勧めしたいバンドがいる。そのバンドとは、男女混成アコ―スティックグループVanilla Acoustic(バニラ・アコースティック)だ。作曲、作詞及びプロデューサーを担当しているバニラマン(本名:チョン・ジェウォン)とメインボーカルのソンア(イ・ソンア)、タリン(ハン・ジェウォン)で構成されたVanilla Acousticは、自分たちの音楽と人々が好む音楽、その接点を探している。

Vanilla Acousticは4月17日、3rdフルアルバムの最後の作品「Eudaimonia」を発表した。タイトル曲「1分も我慢できない」を始め「Lonely Drive」「Hello」「いつ頃でしょう」など計7曲が収録された。この曲は全てバニラマンの作品だが、最近経験した別れの痛みを盛り込んだ。

バニラマンは「今年初め、恋人と別れました。曲を作るべきでしたが、感情が行き過ぎたのです。わざと感性を引き出す必要はなかったけど、行き過ぎた時も多かったです。良い点もあったけど、精神的には大変でした」と微笑んだ。

また「ちょっと古い話だが、人間とは元々寂しい動物でしょう。今回アルバムを作業しながら寂しい感情と向き合ったきっかけがありました。心が空しいと感じました 。『これが寂しさなんだ』と深く思いました」と付け加えた。

ギリシャ語で幸福を意味する「Eudaimonia」は、Vanilla Acousticが伝えたい話を断片的に表している。人間は幸福に対する渇望があり、それを探すために生きていく。しかし、幸福を探すためには数多くの寂しさに出会い、その寂しさを経験した人だけが幸福の意味が分かる。

Vanilla Acousticは今回アルバムに対して「寂しさはこのアルバムを代表する感情です。ただこのアルバムは『この曲を聞いたらより寂しくなります』ではなく『人は皆寂しい』という話を伝えています。僕たちも寂しいから、あなたが寂しいと感じるのも当たり前だと慰めてあげたかったんです」と紹介した。

“寂しさ”について話していたVanilla Acousticは、メンバーごとに寂しさを克服する方法を明かした。バニラマンは「忙しくて体が辛くなると、ある程度寂しさを克服することができます。いや、感じられないのでしょう」と話し、ソンアは「寂しい時は友達に連絡して『遊ぼう、お酒を飲もう』と誘います。一人で家にいるより、外に出た方がいいから」と付け加えた。末っ子のタリンは「私も友達や知人に電話して、自分の話をすると心が癒される感じがします。皆、私が話すことをよく聞いてくれるから」と微笑んだ。

もうデビュー8年目になるVanilla Acousticは、チームのより明確なアイデンティティを探している。Vanilla Acousticは「僕たちの音楽と大衆音楽にそんなに大きな違いはありません。僕たちの音楽の色と人々の好み、その間にあると言えるでしょう。インディーズシーンの音楽は柔らかくて甘いものばかりだと思って聴かない方々もいるが、僕たちの音楽の中には人々が好きな音楽がたくさんあります。バンドの名前だけで判断せず、音楽を聴いてください」とお願いした。

Vanilla Acousticは6月13日、ソウル江南(カンナム)区大峙洞(テチドン)にあるKT&G想像アートホールで単独コンサートを開催し、ファンたちに会う。

記者 : チェ・ジイェ